2015年11月16日(月)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は注目されていた10月の小売売上高が予想を下回ったことでドルが売られた。株価も連日大幅に下落し、長期金利も低下したことで、122円43銭までドル安が進行。
- ユーロドルも買戻しが優勢に。1.107台前半から1.0790までユーロ高が進むが、12月の追加緩和観測が上値を抑える。
- 株式市場は大幅続落。予想よりも弱めの小売売上高で成長懸念が高まる。ダウは202ドル下げ、1万7245ドル台に。
- 債券相場は続伸。予想を下回った小売売上高やインフレ率を背景に買いが膨らんだ。長期金利は2.26%台まで低下。
- 金は小幅に下落。原油は3日続落し2ヵ月半ぶりの40ドル台に。
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10月小売売上高 → +0.1%
10月生産者物価指数 → −0.4%
11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 93.1
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ドル/円 122.43 〜 122.99 ユーロ/ドル 1.0714 〜 1.0790 ユーロ/円 131.56 〜 132.22 NYダウ −202.83 → 17,245.24ドル GOLD −0.10 → 1,080.90ドル WTI −1.01 → 40.74ドル 米10年国債 −0.058 → 2.260% 本日の注目イベント
- 日 7−9月GDP(速報値)
- 欧 G20(トルコ)
- 欧 ドラギECB総裁講演
- 米 11月NY連銀製造業景気指数
先週末のNYでは、10月の小売売上高が、市場予想の+0.4%に対して、+0.1%と予想を下回ったことから、やや12月の利上げ観測が後退し、さらにCPIもマイナスになって来ました。そのため、ドル円は終始122円台で、10月の雇用統計が発表されて一気に123円台までドル高が進行して以来、はじめて123円台には届いていません。123円台半ばより上値が徐々に遠くなって来ましたが、まだトレンドの変化を確認するには至っていないと思います。
先週金曜日には、パリで同時多発テロがあり、多くの犠牲者がでています。世界的に緊張感が高まったことで、今朝のオセアニア市場では円が買われて取引が始まっています。先週末のNYの引け値からは40銭ほど円高で始まっており、ユーロは対ドルや円では窓を開けて取引が開始されています。計画的な犯行のようですが、今後さらにテロが拡大するようだと、ユーロが売られ、円やスイスフランが買われることも予想されます。
今回のパリでのテロが、米国の利上げに影響を与えることは、現時点ではないと思われますが、先週末の小売売上高や、消費者物価指数を見る限りでは、「やはり労働市場以外の分野では不透明」と言わざるを得ません。10月の雇用統計の結果は相当インパクトが強く、このままでいけば12月利上げに向けた流れは変わらないと思われますが、11月の雇用統計の結果が早くも注目されています。
ドル円は上値を徐々に切り下げて来ましたが、目先の下値のメドは122円05銭近辺かと思われます。ここには日足の「120日線」があり、まずはこのレベルである122円台が維持できるかどうかが注目されます。先週末の欧州市場もNY市場も、パリでのテロを織り込んではいないことから、今夜の両市場、とりわけ株式市場の反応を見極める必要があります。ここで、両市場で大幅に株価が下落するようなら、ドル円も121円台ミドル辺りまでの円高もあり得るかもしれません。そうなると、利上げ観測の高まりだけで維持されてきたドル高の流れに、変化の兆しも見えるかもしれません。
朝方には日本の7−9月期のGDP速報値が発表されます。前期比マイナス0.1%と予想されていますが、結果がさらに悪いようだと、一旦後退した追加緩和観測が再び高まり、ドル高要因になることも考えられます。本日のドル円の予想レンジは、ややワイドに121円50銭〜122円80銭程度を見ています。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に 9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰 9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落 9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇 10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 -------- 10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。 10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 --------



