今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

ひと目で分かる昨晩の動き

海外市場
  • 株式、債券市場が感謝祭後の翌日ということで短縮取引だったため、ドル円も小動き。122円62銭〜88銭と値幅も出ず様子見。
  • ユーロドルも値動きは限定的だったものの、今週のECB理事会で何らかの追加緩和策が講じられるとの見方から、上値を徐々に切り下げ、1.05台後半で引ける。
  • 株式市場はまちまち。エネルギー株が売られる中、ダウは14ドル下げ、S&P500はほぼ変わらず。
  • 債券相場は短縮取引ということもあり小動き。中国株が大幅な下落を見せたことで、債券への需要が見られ、長期金利は2.22%台と小幅に低下。
  • 金は続落し、約5年10ヵ月ぶりに1、056ドル台に。原油も反落し再び41ドル台に。
ドル/円 122.62 〜 122.88
ユーロ/ドル 1.0568 〜 1.0604
ユーロ/円 129.72 〜 130.35
NYダウ −14.90 → 17,798.49ドル
GOLD −13.80 → 1,056.20ドル
WTI −1.33 → 41.71ドル
米10年国債 −0.015 → 2.220%

本日の注目イベント

  • 日  10月鉱工業生産
  • 独  独10月小売売上高
  • 独  独10月消費者物価指数(速報値)
  • 米  11月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米  10月中古住宅販売成約指数

先週のドル円は122円台半ばから123円程度の動きで、ほぼ様子見の展開でした。NY市場が感謝祭で休場だったこともありますが、相場を動かす材料が今週に集中していたことから取引を手控える市場参加者が多かったものと思われます。

今週は2つのイベントに注目しています。1つ目は言うまでもなく、週末の雇用統計です。現時点では失業率が5.0%で先月と同じで、非農業部門雇用者数は20万人と予想されています。個人的は今回の内容が仮に予想に届かなかったとしても、利上げを延期するほどの材料にはならないと予想しています。

その利上げに関して、2日にはイエレン議長の講演があり、翌3日には議会で証言が行われる予定です。ここで議長が「利上げを延期する理由は見あたらない」などの発言を行うようだと、利上げは秒読み段階に入ったと考えられます。また、今後の利上げのペースに関しても言及があるかもしれません。

2つ目は3日のECB理事会です。ユーロ圏では低インフレ率に加え、パリ同時多発テロによって地政学的リスクが高まっており、これが消費者心理を冷えこますなど、域内の成長鈍化につながる可能性が出てきました。ECBとしても、何らかの対応に迫られていると考えられ、ドラギ総裁のこれまでの発言を考えると追加緩和の可能性は極めて高いと予想されます。

ユーロドルはこれらの状況を織り込みながら、下値を切り下げる展開がつづいています足元では1.05台半ばが底堅い動きをみせてはいますが、1.05を割り込み、1.04台半ばを割り込むようだと、一気に水準を切り下げることも想定されます。

ドル円はやや予想が異なります。日米の金融政策の差が、欧米ほど明確ではないからです。そのため、仮に米国が利上げに踏み切れば「材料出尽くし」と見て、ドルが下落するといった見方もそれなりに支持されているようです。確かにその可能性は否定できませんが、ユーロドルが水準を大きく切り下げるようなら、ドル円でも円売り、ドル買いが強まることも考えられます。

本日のドル円は122円30銭〜123円30銭程度を予想します。

What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
9/3 ドラギ・ECB総裁 「景気がさらに弱まりインフレは想定通りに回復しない場合はもちろん、QEを延長するだろう」記者会見で。 ユーロドル1.12台後半から1.10台後半に
9/10 山本幸三・衆議院議員 「10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円120円台半ば〜121円33銭まで急騰
9/17 イエレン・FRB議長 「海外での不確実性の高まりと、予想されるインフレの道筋がやや弱まったことを考慮し、(利上げのための)一層の証拠を持つことが適切だとFOMCは判断した」記者会見で。 ドル円121円近辺から120円割れまで下落
9/24 イエレン・FRB議長 「自分自身を含めFOMC参加者の大半は年内の利上げを見込んでいる」講演で。 ドル円119円後半から、120円30銭近辺まで上昇
10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 --------
10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。
10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。
11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。
11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 --------
11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 --------
11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和