2015年12月3日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はイエレン議長の発言を受けて一時、123円68銭までドル高が進行。12月利上げの可能性がさらに高まった。ただ、その後は株価が急落したことで引けにかけては123円11銭までドルが売られる。
- ユーロドルもイエレン発言を受けて1.06台前半からユーロ売りが進む。一時は1.0550まで売られたが1.05台半ばは割り込めず反発。
- 株式市場は大幅反落。原油価格が40ドルを割り込んだことからエネルギー株を中心に幅広く売られる。ダウは158ドル下落し、前日の上昇分を吐き出した格好に。
- 債券相場は小幅に続伸し、10年債利回りは2.17%台に。一方、2年債利回りは利上げを織り込む形で上昇し、約5年ぶりの高水準に。
- 金はドルが買われたことから続落。原油価格は在庫が予想以上に膨らんでいたことから売りが優勢となり、節目の40ドルを割り込む。
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11月ADP雇用者数 → 21.7万人
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ドル/円 123.11 〜 123.68 ユーロ/ドル 1.0550 〜 1.0627 ユーロ/円 130.33 〜 130.98 NYダウ −158.67 → 17,729.68ドル GOLD −9.70 → 1,053.80ドル WTI −1.91 → 39.94ドル 米10年国債 −0.037 → 2.178% 本日の注目イベント
- 豪 豪10月貿易収支
- 欧 ユーロ圏11月製造業業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏10月小売売上高
- 欧 ECB金融政策発表
- 欧 ドラギ・ECB総裁記者会見
- 英 英11月サービス業PMI
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 10月耐久財受注
- 米 11月ISM非製造業景況指数
- 米 ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演
- 米 イエレン・FRB議長経済合同委員会で証言
- 米 フィッシャー・FRB副議長講演
イエレン・FRB議長は昨日の講演で、「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」と語り、利上げに対する前向きな発言を行いました。さらに議長は、「事実上のゼロ金利時代の幕引きを遅らせすぎると、急激な引き締めを余儀なくされ、その結果、金融市場が混乱し、6年にわたる景気拡大が損なわれるリスクがある」(ブルームバーグ)とも述べ、事実上12月の会合での利上げを認めたような印象を残しました。
ドル円はこの発言を受けドル買いが進み、一時は123円68銭まで上昇、ちょうど今週月曜日につけたドルの高値と同水準までドル高が進みました。しかし、これまでも123円50−124円を何度か試して抜け切れない展開が続いていましたが、昨日も、この水準を高値にドルが反落しています。NY株式市場が大幅安になったことで、リスクオフの流れが強まったことが背景です。
原油価格が節目の40ドルを割り込みました。原油在庫が予想以上に増加していたことに加え、明日開催されるOPEC総会で、加盟国の過半数が減産に同意するとの見通しですが、サウジアラビアやペルシャ湾のアラブ諸国が反対しており、減産で合意される見通しが立たないことが売り材料になっています。この原油価格の下落がNY株のエネルギーセクターの大幅下落につながり、一時123円台半ばを超えていたドル円を押し下げた要因と言えます。
上述のイエレン議長の発言を加え、昨日はアトランタ連銀のロックハート総裁も、政策金利は今月引き上げることが望ましいとの考えを示しています。(ブルームバーグ)ここまで来ると、明日の雇用統計でよほどのサプライズがない限り、12月の利上げはほぼ決まったと考えられます。同時に、12月利上げは市場に概ね織り込まれたと考えてもいいと思います。
焦点は2016年の利上げのペースです。FOMCの日程を考えると、早ければ3月の会合で2016年度最初の利上げが見込まれますが、そうなると、その後に少なくとももう1回、場合によっては2回あるかもしれません。都合3回利上げがあれば、フェデラルファンド(FF)金利は1%程度まで上昇していることになり、ドルのサポート材料になると思われます。
反対に3月に利上げがないとすれば、2016年度の利上げの回数は状況によっては1回、あるいは多くても2回ということが想定され、ドル売り材料になることが考えられます。前日に発表されたISM製造業景況指数が「50」を大きく下回ったことを考えれば、米景気は磐石とは言えず、来年の利上げが1回だけという事態も考えられなくはありません。今月から来年3月までに製造業がどこまで回復するのかが、2016年の相場展開を予想する上での分岐点になりそうです。
本日もドル円は底堅い展開が予想されますが、日経平均株価が想定外の下落を見せると下値のテストもあるかもしれません。予想レンジは122円80銭〜123円80銭程度と見ます。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 -------- 10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。 10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 -------- 12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 -------- 12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇



