2015年12月16日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は反発。欧州市場では120円58銭近辺まで売られたものの、NYではコア消費者物価指数が3ヶ月連続で上昇したことや、原油価格の反発、長期金利の上昇に、121円79銭までドルが買われ、高値圏で引ける。
- ドル高が進み、ユーロも反落。1.10近辺から1.09割れ目前までユーロドルは売られる。
- 株式市場は主要3指数ともに続伸。前日35ドルを割り込んだ原油価格は37ドル台まで反発したことで、エネルギー株を中心に上昇。ダウは156ドルの上昇。
- 債券相場は続落。コアインフレ率が上昇していたことが嫌気され、売り物が膨らんだ。長期金利は2.27%台まで上昇。
- ドルが買われたことで金は小幅に続落。前日35ドルを割り込んだ原油は37ドル35セントで取引を終える。米国の輸出解禁の動きに反応。
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12月NY連銀製造業景気指数 →−4.59
11月消費者物価指数 → 0.0%
12月NAHB住宅市場指数 → 61
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ドル/円 120.94 〜 121.79 ユーロ/ドル 1.0905 〜 1.0999 ユーロ/円 132.70 〜 133.14 NYダウ +156.41 → 17,524.91ドル GOLD −1.80 → 1,061.60ドル WTI +1.04 → 37.35ドル 米10年国債 +0.050 → 2.271% 本日の注目イベント
- 独 独12月製造業PMI(速報値)
- 独 独12月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏12月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏12月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏11月消費者物価指数(確報値)
- 英 英11月失業率
- 米 11月住宅着工件数
- 米 11建設許可件数
- 米 11月鉱工業生産
- 米 FOMC 政策金利発表
- 米 イエレン議長記者会見
121円台前半が徐々に重くなり、120円台で推移していたドル円が121円79銭まで反発しました。言うまでもなく、原油価格の反発が起点になっています。月曜日には35ドルの大台を割り込み、一時は34ドル58セントまで売られたWTI原油価格が、昨日のNYでは37ドル台半ばまで上昇したことで、エネルギー株を中心に株価の上昇につながり長期金利の上昇と相まってドルを押し上げた形です。
昨日は経済指標もまずまずの結果でした。NY連銀製造業景況指数は前月よりも改善しており、11月の消費者物価指数は横ばいでしたが、コア指数は2.0%(年率)の上昇で、FRBが予想しているように徐々にインフレ率が目標値に向ってると見られ、明日の利上げをサポートする材料と見られます。日本と同様に、米国でも原油価格の低下分を除くと、着実に物価は上昇していると考えられます。
120円台前半で下落をサポートされ、121円台を回復してきたドル円ですが、今のところ120円の大台はしっかりしていそうです。もっとも、これも繰り返しになりますが、原油価格次第です。原油価格は37ドル台まで反発していますが、まだ予断は許しません。実需面からも供給過剰が続くという見方は変わっておらず、ショート筋の買い戻しが相場を押し上げたに過ぎないと見ることができるからです。まだしばらくは、「原油本位制」の相場展開は続くと思われます。
明日は朝方4時にFOMCの結果発表で、4時半からはイエレン議長の記者会見が始まります。利上げはほぼ間違いないと見られますが、ここまで利上げを前にして為替や、株式債券市場、さらには原油などの商品市場も大きな影響を受けて来ました。利上げをすれば、9年半ぶりの金融引き締めとなるわけですから、ある意味当然のこととも言えますが、これ以上各市場が混乱を続けると、利上げ後の来年の景気にも影響がでて来る可能性もあります。
そのため、明日の声明文の中には初回利上げ後も、利上げのペースは極めて緩やかなものになるというメッセージが込められるのではないかと予想します。また、もし声明文に盛り込まれなくても、イエレン議長自らの言葉で、そのような内容を示唆する可能性もあると考えます。その結果、投資家心理に好影響を与え、株高、ドル高が進むと想定しています。
本日はNY株高、金利高を好感し、日経平均株価も300円程度上昇すると見られ、昨日の下落分を埋めることも予想されます。ただ、地合いは悪く反発力は鈍いかもしれません。ドル円のレンジは121円〜122円程度と予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 -------- 10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。 10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 -------- 12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 -------- 12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇 12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 --------



