今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2015年12月18日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はアジアの株式市場が軒並み上昇したことを受け堅調に推移し、NYでは122円88銭までドルが買われた。ただ引けにかけては、NY株式市場が下げ幅を拡大したことから122円半ばまで反落。
  • ドルが買われたことで、ユーロは約1週間ぶりに1.08近辺まで売られる。
  • 株式市場は朝方は続伸して始まったが、原油価格が35ドルを割ったことなどから下落に転じ安値引けとなる。ダウは253ドル下げる。
  • 債券市場は反発。原油安が進んだことや、株価の急落で債券に資金が向った。長期金利も2.22%台まで低下。
  • 金は大幅続落し、1050ドルを割り込む。原油価格は続落。前日比57セント下げ、35ドルを下回って引ける。

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    新規失業保険申請件数    → 27.1万件
    12月フィラデルフィア連銀景況指数 → −5.9
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    ドル/円 122.43 〜 122.88
    ユーロ/ドル 1.0803 〜 1.0870
    ユーロ/円 132.59 〜 133.25
    NYダウ −253.25 → 17,495.84ドル
    GOLD −27.20 → 1,049.50ドル
    WTI −0.57 → 34.95ドル
    米10年国債 −0.072 → 2.223%

    本日の注目イベント

    • 日  日銀金融政策決定会合
    • 日  黒田日銀総裁記者会見
    • 米  ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
    • 加  カナダ11月消費者物価指数
    • 加  カナダ11月小売売上高

    約10年ぶりの米利上げは、ひとまず無事に消化したようで、株高からドル円は122円88銭まで上昇しました。昨日はユーロドルも1.08割れ目前の水準まで売られ、ドル全面高の様相でしたが、引けにかけてはやや変調も見られました。

    WTI原油価格が再び35ドルを割り込んだことが象徴的な動きでした。ドルが買われたことが根底にはあったとはいえ、中国景気の鈍化などで供給過剰感は払拭できず、下落圧力が強い状況は変わっていません。

    これまでと同じパターンですが、原油安からNY株式市場は大幅に下げ、安全資産の債券が買われ、金利が低下する悪循環です。FOMCで利上げが決定された昨日は、株高、金利高、さらにドル高と、市場はこぞって安心感から歓迎する動きを見せましたが、原油市場だけは続落しており、他の市場とは異なる動きを見せていました。政策金利が市場予想通り引き上げられたことで、利上げするのか、据えおくのかという不透明感はなくなりましたが、市場の目は再び原油価格の動きに集中しそうな気配です。

    株価とドル円の相関がやや崩れ、株価が上昇してもドル円がついていかず、昨日のNYのように株価が下がっても、逆にドル円が下げない展開が散見されます。ただ、株価が大幅に下げる中で、ドル円の上昇は考えられません。

    FOMCを終え、本日の日銀金融政策決定会合が今年最後の重要イベントということになります。原油価格の下落が続いており、日銀の物価目標達成がますます困難になることから、一部には サプライズの追加緩和を予想する向きもあるようですが、個人的には本日は、まず変更なしと見ています。もしあったら、本当のサプライズということになります。

    ドル円は昨日のNYでの上昇局面でも123円には届いていません。123円台が重い展開は変わっていませんが、一方で120円も底堅さが確認されており、クリスマス休暇を考えると、来週からは上へも下へも動きにくい展開が予想されます。そんな中、注目すべきは上述のように、WTI原油価格の動きということになります。

    本日のドル円は、サプライズがないという前提に立ち、122円〜123円程度を予想します。

    米国では銃の乱射による事件が後をたちません。先日のもカリフォルニア州で乱射事件があり、多く犠牲者がでました。オバマ大統領はこうした銃による事件が相次ぐ中「もうたくさんだ」といったコメントを発表し、銃規制が必要だと改めて述べています。問題は、米国では銃の保有が憲法で保障されていることから、国民の多くが「権利」としての意識が強いというところです。2016年は大統領選の年です、伝統的には共和党が銃規制には反対の立場をとっていますが、もしトランプ候補が大統領に就任するようなことがあれば、これまでの奇抜な発想から、銃への何らかの規制も進展するかもしれないと考えますが、どうでしょうか?良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    10/12 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「定義の仕方にかかわらず完全雇用という観点からゴールにとても近づいている」講演で。 --------
    10/22 ドラギ・ECB総裁 「金融緩和の度合いを、最新のマクロ経済予測が手に入る12月に再検証をする必要がある」記者会見で。 ユーロドル1.13台から1.110に急落。
    10/28 FOMC声明文 「次回会合で(政策金利の)目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する」 ユーロドル1.1095から1.0896まで急落。
    11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。
    11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 --------
    11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 --------
    11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 --------
    12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 --------
    12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇
    12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 --------
    12/16 FOMC声明文 「引き上げ後も金融政策のスタンスは引き続き緩和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率2%への回復を支えていく」利上げ後の声明文で。 ドル高、株高が進む
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和