2016年1月7日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 中国の経済指標の悪化や北朝鮮の核実験など、リスク回避の円買いが優勢となり、ドル円は118円台前半まで続落。米雇用市場の好調さは確認されたが、影響は限定的で118円40−50銭で引ける。
- ドル売りが優ったことで、ユーロドルは1.08まで反発したが、戻りも勢いはなく、ユーロ円の売りなどに押される。
- 株式市場は大幅に続落。北朝鮮の水爆実験に加え、原油価格が34ドルを割り込んだことを嫌気し、ダウは252ドル安と、1万7000ドルの大台を割り込む。
- 債券相場は続伸。リスクオフモードがさらに高まり長期金利は2.17%台まで低下。
- 金は大幅続伸。原油価格はガソリン在庫が22年ぶりの大幅増加になったことで大きく売られ、34ドル台を割り込む。
*************************
12月ADP雇用者数 → 25.7万人
11月貿易収支 → −423.7億ドル
12月ISM非製造業景況指数→ 55.3
*************************
ドル/円 118.34 〜 118.77 ユーロ/ドル 1.0715 〜 1.0800 ユーロ/円 127.02 〜 127.94 NYダウ −252.15 → 16,906.51ドル GOLD +13.50 → 1,091.90ドル WTI −2.00 → 33.97ドル 米10年国債 −0.079 → 2.170% 本日の注目イベント
- 豪 豪11月貿易収支
- 豪 豪11月住宅建設許可件数
- 欧 ユーロ圏12月景況感指数
- 欧 ユーロ圏11月失業率
- 欧 ユーロ圏11月小売売上高
- 欧 ユーロ圏12月消費者信頼感(確報値)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
昨日発表された中国のPMIは悪化しており、北朝鮮では水爆実験を行い、中東の地政学的リスクだけではなく、アジアにもリスク要因があることを、改めて知らされた形です。NYダウは約3ヶ月ぶりに1万7000ドルの大台を割り込み、ドル円は118円台前半まで円が買われ、ユーロやポンド、豪ドルなどの主要通貨に対しても、大きく円高が進んでいます。
長期金利も、米国債は2.17%まで低下し、日本でも昨日は0.25%を割り込んでます。商品市況を見ても、原油価格は34ドルを割り込み、こちらは約7年ぶりの水準ま売られ、一方金が買われています。このように、市場は「リスクオフ一色」の様相を見せています。
まだ新年が明けて4営業日目です。今日も海外市場の株安を受けて、日経平均株価も1万8000円の大台を割り込みそうです。短期的には全ての市場が売られ過ぎだとは思いますが、反転のきっかけが見つからないのも事実で、閉塞間が支配的です。ここは、やはり比較的好調な米国に頑張ってもらうしかありません。
その米国で昨日、雇用統計の前哨戦といわれる12月のADP雇用者数が発表されました。市場予想の19.8万人に対して、25.7万人の増加でした。米労働市場は引き続き好調であることが示された結果で、明日の雇用統計にも期待が膨らみますが、それでも株価が大幅に下落するなど、「リスクオフ」の流れに押された格好です。
FRBのフィッシャー副議長は昨日CNBCとのインタビューで、年4回の利上げは「だいたい妥当な線」との認識を示し、2回しか利上げがないとする市場の予想に対して「低すぎる」と述べています。また、中国を巡る不透明感については「若干高まったものの、直接的な影響は心配していない」との見方も示しています。
ドル円は昨日の欧州市場で118円25銭まで売り込まれています。株価や原油価格の大幅下落の割にはそれほど売られていないとの印象ですが、120円が徐々に遠くなっていく状況です。足元のリスクオフモードも最高潮に達している感もあります。まだ反発するタイミングではないとしても、ここは冷静に対処したいところです。慌てた突っ込み売りは避けたいですが、本日も株価の動きからするとドルの下値を探る展開が予想されます。昨年115円86銭という1年間のドルの底値をつけたのも、1月でした。
重要なのは明日の雇用統計です。昨日のADP雇用者数からすると、大きな下振れはなさそうですが、仮に予想を大きく下回るようだと、頼みの綱の「雇用」にも先行き懸念が生じ、今年の利上げ回数に大きな影響を与えることにもなります。目先は118円が維持できるかどうかでしょう。予想レンジは118−119円程度と見ます。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 -------- 12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 -------- 12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇 12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 -------- 12/16 FOMC声明文 「引き上げ後も金融政策のスタンスは引き続き緩和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率2%への回復を支えていく」利上げ後の声明文で。 ドル高、株高が進む 1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------



