2016年1月8日(金)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は引き続き株価の下落と原油価格の下落を材料に続落。118円台前半まで戻す場面もあったが、117円44銭まで下げ、同60−70銭で引ける。
- ユーロドルでもドル安の流れが強まり、1.0940までユーロが買い戻される。
- 株価は大幅続落。原油価格が一時32ドル台まで下落し、中国の不透明感が重石となり、ダウは392ドル下げ、他の主要指数も大幅安。
- 債券相場は続伸。株安から資金が債券市場に流れ、長期金利は2.15%台まで低下。
- 金は4日続伸し1100ドルの大台を回復。原油価格は続落し、一時は12年ぶりとなる32ドル10セントまで売られる。引けは33ドル27セントとやや値を戻す。
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新規失業保険申請件数 → 27.7万人
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ドル/円 117.44 〜 118.28 ユーロ/ドル 1.0826 〜 1.0940 ユーロ/円 127.68 〜 128.63 NYダウ −392.41 → 16,514.10ドル GOLD +15.90 → 1,107.80ドル WTI −0.70 → 33.27ドル 米10年国債 −0.018 → 2.1520% 本日の注目イベント
- 豪 豪11月小売売上高
- 日 11月景気動向指数
- 独 独11月鉱工業生産
- 独 独11月貿易収支
- 独 独11月経常収支
- 英 英11月貿易収支
- 米 12月雇用統計
- 米 12月消費者信用残高
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
- 加 カナダ12月失業率
- 加 カナダ12月就業者数
中国発の混乱が世界の金融市場へ伝播し、その影響から為替、株、金、原油などあらゆる市場で「リスクオフ」の流れが強まっています。昨年8月の「中国発世界同時株安」の状況になって来ました。
昨日は、人民元安がさらに進んだことから、中国株が寄付きから大幅な下落をみせ、開始わずか30分でサーキットブレイカーが発動されました。今週月曜日に続き2回目です。もっとも、中国証券当局は、その後この導入したばかりの「サーキットブレイカー制度」を一旦停止すると発表し、このあたりも、投資家心理を悪化させ、信頼性という点で問題を残したと言えそうです。
中国株の取引停止を受け、昨日の日経平均株価も423円安と、1万8000円の大台を大きく割り込んで来ており、この影響がそのまま欧州を経由し、NY株式市場を直撃するといった「負のスパイラル」に陥っています。NYダウは392ドル安と、こちらも下げ止まる気配は見えません。原油価格は一時32ドル台まで下げ、供給過剰観測に加え、今回の混乱が世界景気にも影響を与え、原油の需要を低下させるという読みも働いているようです。引けは、33ドル27セントですが、前日比70セントの下げです。
ドル円は欧州市場で117円33銭まで下げ、その後はNYで118円台前半まで戻す場面もありましたが、長期金利の低下と、株価の大幅下落に引っ張られ117円60−70銭で引けました。NYの株価の大幅下落を受け、今日の日経平均株価も再び下落基調を強めると思われ、日米株式市場が不安心理をキャッチボールしている状況です。
なかなか反転のきっかけがつかめない状況ですが、ポイントはまず中国当局の出方です。人民元安が止まれば、株価の反発も考えられ、他の市場へも好影響を与えることになります。さらに注目されるのが、日銀のスタンスです。このまま株安と円高が続けば、日銀の「2%インフレ目標」はほぼ達成不可能ということになります。
円高で輸入物価が下がり、さらに原油安が拍車をかけます。また株価の下落で、消費者心理が悪化し、デフレからの脱却も遠のくことになります。黒田総裁は事あるごとに「必要ならちゅうちょなく行動する」と繰り返してきました。昨年10月には、あれほど盛り上がった緩和観測にも関わらず追加緩和を見送っています。それは逆に言えば、今回のような有事の時のために「温存」していたのではないでしょうか。
昨年12月の会合で緩和策が見送られた際に、ドル円が115円で日経平均株価が1万7000円になれば、その可能性があるとの見方も広がっていました。足元のドル円はまだそこまで下落してはいませんが、株価はかなり近い水準です。おそらく市場でも、さらに株安円高が進むと、催促する形で緩和観測が急速に盛り上げると予想します。
117円33銭まで売られてきたドル円ですが、目先サポートは昨年8月の急落時の116円17銭ということになり、そこを割り込むようだと115円の大台が意識されます。本日は引き続き中国をはじめ、日米の株価の行方と原油価格に注目が集まります。そして、本日は12月の米雇用統計が発表されます。事前予想は、失業率5%と、非農業部門雇用者は20万の増加を見込んでいます。今週発表されたADP雇用者数が予想を大きく上回り、去年1年で最も良好な結果だったことから、大きく下振れることはないと思われますが、この2つの指標は必ずしも相関しないことも事実です。万が一大きく下振れると、今年の米利上げ回数が1回か2回になるといった見方が台頭し、ドル売りが加速することも考えられます。そのようなケースも想定した上で取り組むことが必要です。相場は常に「オーバーシュート」し、想定外の動きをみせることがあることは、過去の歴史が物語っています。予想レンジは116円30銭〜118円50銭程度とします。
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5日、オバマ大統領がホワイトハウスで、大統領権限で銃規制を行うと、強い姿勢を見せました。毎年3万人以上も銃の犠牲になっている事実を考えれば、たとえ銃を持つことが憲法で保障されているとしても、何らかの対策は必要なはずです。亡くなった子供の話をした際には、涙を見せたオバマ大統領。最後の大仕事として、頑張って欲しいものです。
良い週末を・・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。 11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 -------- 11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 -------- 11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 -------- 12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 -------- 12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇 12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 -------- 12/16 FOMC声明文 「引き上げ後も金融政策のスタンスは引き続き緩和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率2%への回復を支えていく」利上げ後の声明文で。 ドル高、株高が進む 1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------



