今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年1月15日(金)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はNY株式市場が反発したことや、原油価格も落ち着きを見せたことで118円台まで上昇。ただ、118円30銭近辺に来るとドル売り圧力も強く、この日も同水準を抜けず。
  • ユーロドルはECBの緩和観測がやや高まり、1.0835までユーロ安が進む。ドル安が進み1.09台まで上昇する場面もあったが上昇は限定的。
  • 株式市場は前日の大幅安から反発。中国株の上昇や原油価格の反発、またJPモルガンの決算なども好感され、ダウは227ドル上昇。
  • 債券相場は横ばい。長期金利は2.08%台と小幅に低下。
  • 金は反落。原油価格は上昇し31ドル台を回復。

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    新規失業保険申請件数 → 28.4万件
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    ドル/円 117.43 〜 118.28
    ユーロ/ドル 1.0835 〜 1.0917
    ユーロ/円 127.92 〜 128.63
    NYダウ +227.64 → 16,379.05ドル
    GOLD −13.50 → 1,073.60ドル
    WTI +0.72 → 31.20ドル
    米10年国債 −0.005 → 2.087%

    本日の注目イベント

    • 欧  ユーロ圏11月貿易収支
    • 米  12月小売売上高
    • 米  12月生産者物価指数
    • 米  1月NY連銀製造業景気指数
    • 米  12月鉱工業生産
    • 米  1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
    • 米  企業決算 → ブラックロック、ウェルズ・ファーゴ、シティーグループ
    • 米  ダドリー・NY連銀総裁講演

    昨日はNY株の急落を受けて日経平均株価は無残なほど売り込まれました。特に午後に入ると、株価は一時700円を超える下げを見せ、1万7000円の大台を大きく割り込み、ドル円も歩調を合わせるように、117円29銭まで下落。ただ、上海株が上昇したことで引け際にはやや戻し、474円安で取引を終えています。

    株価の下落に比べれば、ドル円の下落は小幅です。結局は上海株が2%程度の上昇で終わったことで、ドル円は欧州時間には118円台を回復し、NY市場のオープン前には一旦下げましたが、NYでの取引が始まると、株価の上昇と原油か価格が落ち着きを取り戻したことで、一時は118円28銭までドル高が進んでいます。

    今週は月曜日の早朝に116円70銭まで下落しましたが、これは日本が祝日だったということで、やや特殊な動きだったと思え、その後は117円〜118円台半ばのレンジ相場に入っています。昨日もそうでしたが、特に118円30銭前後が「壁」を形成しつつあり、このレベルを抜け切ることができません。既に、1時間足では「雲抜け」を完成しており、短期的には上値を試してもおかしくはありません。本日の株価次第では上記「壁」のレベルを抜けてくる可能性もあります。それでも、これまでサポートとして機能してきた「120円」はさらに強固な「壁」になっていると思われます。117−119円のレンジを形成すると見ていますが、中国景気の不透明さと、原油価格の動きがまだ不安定であり、さらにIS国のテロのリスクも高まっています。相場が落ち着きを取り戻すにも、時間がかかりそうです。

    FOMCでの投票権を持つ、セントルイス連銀のブラード総裁は講演で、今年の利上げは4回が適切だとの認識を示しました。先週末に発表された12月の雇用統計の内容は「非常に力強い」との印象を示す一方、「3月のFOMC前にさらに多くの経済指標を確認したい」と語っています。また、中国の成長見通しは今月1日から変化していないとも述べています。(ブルームバーグ)

    本日はミシガン大学消費者マインドやNY連銀製造業景況指数など、比較的注目度の高い経済指標が多く発表されます。3月のFOMCで利上げできるかどうかが、今年の相場を読む上で非常に重要なことは、この欄でも何度か述べていますが、本日の経済指標を皮切りに、一連の指標の結果がその判断に影響を与えることになります。

    1月もまだ半ばですが、年初からの相場の乱高下は例年になく厳しいものが続いています。難しい相場にはあえて手を出す必要もありません。個人投資家とプロの大きな違いは、個人投資家はいやなら休むことができる点と、「月次」で成績を評価されないところです。ゆっくりと、そして慎重に相場を観ることも必要です。本日の予想レンジは117円50銭〜118円50銭程度と見ますが、日本株が500円を超える上昇を見せるようだと、118円台半ばを超える場面もあるかもしれません。

    最先端のがん治療である、「粒子線治療」。これはがん部分をピンポイントで照射し、良性の組織を破壊せずに治すものです。日本にはまだ8ヶ所くらいしか治療施設はありませんが、それでも世界で最も多いそうです。治療装置そのものが高価で、施設の建設に300億円くらいかかるそうです。それでも、体への負担も少なくがんと戦えるメリットは十分ありますが、問題は治療費です。約300万円くらいかかるそうですから、そう簡単に「それでお願いします」なんて言えません。二人に一人はがんにかかる時代。やはりがん保険は必要なのでしょうか。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    11/4 イエレン・FRB議長 「現時点では、米経済は順調だと判断している」12月利上げの舞台は整っているとの認識を示す。(議会証言で) ドル円121円前半から121円72銭まで上昇。
    11/7 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「失業率が5%となっており、この尺度に基づけば私が完全雇用だと推定する状況に達している」講演で。 --------
    11/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「経済が予想通りに改善し続ける限り、12月を含む将来のFOMC会合すべてが利上げに適切なタイミングとなり得る」講演で。 --------
    11/12 エバンス・シカゴ連銀総裁 「FF金利誘導目標を2016年末まで1%を下回る水準に抑えることが適切だとみている」講演で。 --------
    12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 --------
    12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇
    12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 --------
    12/16 FOMC声明文 「引き上げ後も金融政策のスタンスは引き続き緩和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率2%への回復を支えていく」利上げ後の声明文で。 ドル高、株高が進む
    1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------
    1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 --------
    1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和