2016年1月26日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は先週末のNYの高値である118円88銭が抜けず反落。原油価格と株価の下落にドルはじり安となり118円台前半まで売られたが、今週の日米金融政策を控えて動きにくいとの声も。
- ユーロドルは小動きながら、1.08台前半から小幅に上昇。
- 株式市場は大幅に反落。原油価格の下落に引っ張られる形で、エネルギー株を中心に下落。ダウは208ドル下げ、先週末の上昇分を吐き出す。
- 債券相場は反発。原油価格の下落で安全資産への逃避が強まった。長期金利は2.01%まで低下。
- 金は3日ぶりに反発。原油は先週後半に急速に戻した反動もあり1.85ドル下落。
ドル/円 118.29 〜 118.66 ユーロ/ドル 1.0815 〜 1.0857 ユーロ/円 128.06 〜 128.55 NYダウ −208.06 → 15,885.22ドル GOLD +9.00 → 1,105.30ドル WTI −1.85 → 30.34ドル 米10年国債 −0.037 → 2.015% 本日の注目イベント
- 米 FOMC(27日まで)
- 米 11月ケースシラー住宅価格指数
- 米 1月消費者信頼感指数
- 米 11月FHFA住宅価格指数
- 米 1月リッチモンド連銀製造業指数
- 米 企業決算 → アップル、P&G、3M
ドル円は海外市場で再び売られ、118円台前半までドル安が進んでいます。昨日の日経平均株価も思ったほど伸びず、ドル円もNYの高値を抜けず上値の重い展開でした。もっとも116円割れからの反発であったことを考えれば上昇にも限界がありそうな感じはありました。NYでは原油価格が2ドル近く下げ、それに伴って株価が下げ円が買われるという、いつものパターンがドル円を押し下げています。
WTI原油価格は先週後半の2日間で5ドルを超える反発を見せましたが、昨日は大幅に落しました。サウジが原油安にも関わらず、エネルギープロジェクトへの投資を継続すると表明したことが材料視され、売りものが膨らんだようです。足元の動きは、原油価格が下がれば株価が下がり円が買われるという、ある意味分かりやすい相場展開とも言えます。そのため、原油価格の行方を読むことが勝利への近道ですが、専門家の多くは20ドルを目指していると予想しています。かつては「オイルショック」で相場をかく乱させたことはありましたが、「逆オイルショック」での相場の混乱は、未経験の領域です。
今週の最大の焦点は日米の政策会合です。FOMCは26−27日に開催されますが、12月に利上げを決めたばかりであることや、イエレン議長の記者会見も予定されていないことなどから、政策変更はないものと思われます。むしろその後に発表された多くの経済指標が下振れしたことを考慮すると、今年の利上げの回数が限定的になるとの見方が優勢です。FOMC声明文では、中国発の混乱を沈静化させる意味も含めて、利上げのペースがさらに緩やかになるといったニュアンスの文言が盛り込まれてもおかしくはありません。
日銀金融政策決定会合は27−28日に開かれ、今回も追加緩和があるのかないのか、個人投資家からの質問も多く、関心を集めています。確かに外部環境的には、今回追加緩和があっても正当化されると思いますが、これまでの一連の黒田総裁の発言からは、その可能性は低いと予想しています。一つには、FRBが3月に利上げができるかどうかを見極める必要があるのではないかと思われるからです。
これまでにも3月に利上げができるかどうかは、今年の相場を占う意味で重要だと述べて来ましたが、仮にここで利上げが実施できなかったら、米景気が予想以上に鈍化しているとの見方が定着し、ドルが大きく売られることになりかねません。115円の大台を割り込むと、下落スピードが加速することも予想されます。日銀としては、そこまで見極めた上で判断したいという意向もあるのではないかと思います。
ただそうは言っても、原油価格の大幅下落に加え、期待してる今春闘の賃上げも掛け声だけで終わる可能性も出てきました。世界景気の鈍化や円高へ振れそうな気配がある中、企業経営者は慎重になっていると思われます。日銀がこのあたりを考慮すれば、「ちゅうちょなく行動する」可能性も否定できません。追加緩和が実施されたケースを想定しておくことも必要です。
本日は軟調な株価にドル円がどこまで下げるかという点が焦点です。日経平均株価の大幅な下げがあれば118円を割り込むこともありそうですが、上記日米の会合を控えて、動きにくいかもしれません。予想レンジは117円70銭〜118円80銭程度と見ます。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 12/1 エバンス・シカゴ連銀総裁 「利上げ開始の具体的な時期にかかわらず、フェデラルファンド(FF)金利が2016年末時点でなお1%未満であることが適切となる可能性が高いと考えられる」講演で。 -------- 12/2 イエレン・FRB議長 「10月のFOMC会合以降の経済と金融のデータは全般的に見て、労働市場の改善が続くというわれわれの見通しと整合的だ」講演で。 ドル円123円前半から、123円68銭まで上昇 12/4 ドラギ・ECB総裁 「物価安定の責務を全うする上で措置を強化する必要があれば、間違いなくそうする」NYでの講演で。 -------- 12/16 FOMC声明文 「引き上げ後も金融政策のスタンスは引き続き緩和的であり、それにより労働市場の状況の一層の改善とインフレ率2%への回復を支えていく」利上げ後の声明文で。 ドル高、株高が進む 1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 -------- 1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 -------- 1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 -------- 1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。



