今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年2月9日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は急落。株価の下落や原油価格の下落に円買いが強まり115円17銭近辺まで円高が進む。東京市場では117円台半ばまでドルの買戻しが進んだが、リスク回避から安全通貨の円が全面高に。
  • 円高が進んだことでユーロも買われ、ユーロドルは1.1216あたりまで上昇したが勢いはなく、1.11台後半に押し戻される。
  • 株式市場は続落。ナスダック指数は一時3.5%下げたが、その後は下げ渋る。ダウは177ドル下げ、1万6000ドル台に。
  • 債券相場は大幅に続伸。株安、原油安を背景に買いが続き、長期金利は1.74%まで急低下。
  • ドルが売られたことで金は大幅続伸し、一時は1200ドル台に乗せる。原油価格はサウジとべネズエラの石油相会談で減産合意に至らなかったことから29ドル台に続落。

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    1月労働市場情勢指数(LMCI) → 0.4
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    ドル/円 115.17 〜 116.25
    ユーロ/ドル 1.1087 〜 1.1216
    ユーロ/円 128.76 〜 129.69
    NYダウ −177.90 → 16,027.05ドル
    GOLD +40.20 → 1,197.90ドル
    WTI −1.20 → 29.69ドル
    米10年国債 −0.088 → 1.748%

    本日の注目イベント

    • 独  独12月貿易収支
    • 独  独12月経常収支
    • 英  英12月貿易収支
    • 米  オバマ大統領が予算教書を議会に提出

    ドル円はついに2014年11月以来の115円台前半まで下落して来ました。欧米の株価が急落し、NYダウは一時400ドルを超える下げを見せるなど、リスクオフが急速に高まり安全資産の債券が買われたことから長期金利が急低下し、為替では安全通貨の円が選好される流れです。円は主要通貨に対してほぼ全面高の様相です。

    2014年以来ドル円は115円台を割り込んではいません。それだけに、115円は極めて重要な水準であると、これまでも何度も述べてきましたが、どうやら115円を割れを試しに行く環境が整ったようです。原油価格が再び30ドルの大台を割り込み、日米の株式市場では下げが止まりません。米長期金利もほぼ1年ぶりに1.74%台まで低下して来ました。

    1月29日には日銀がマイナス金利導入を決め、121円70銭までドルが反発したものの、その効果も続かず、1週間も持たず115円台に入って来ました。115円前後にはストップロスのドル売りや、オプション絡みのドル売りもあると予想されます。この水準を明確に割り込むと、スピード感を伴って、かなりの水準まで円が買われると考えられます。

    1月29日のマイナス金利導入前には、ドル円115円と日経平均株価1万5000円台が、追加緩和実施のレベルではないかとの見方がありました。しかし日銀も既に動いてしまった以上、仮にこの水準に達してもそう簡単には動けません。そうなると、この混乱を安定させるにはFRBが行動を起こすしかありません。

    明日のイエレン議長の議会証言がますます注目されます。議長は、3月利上げの可能性は維持しておきたいと思われますが、足元の混乱を考えると、株価のさらなる下落を止めるためにも、利上げを一旦棚上げするといった内容のコメントが必要でしょう。そこまで明確ではないとしても、金利は当面低水準で推移するといった見通しが必要です。

    テクニカルを観ると、115円は心理的な節目ですが、週足の「雲の下限」が114円70銭辺りにあり、ここが重要なポイントになろうかと思います。もしここを割り込むようだと、週足の120日線がある112円73銭あたりまではこれと言ったサポートは見当たりません。また、週足の「MACD」でも2012年末以来となる「マイナス圏」に入っています。ドルの下落傾向を示していると見られますが、明日からのイエレン議長の議会証言を控えて、ポジションメイクは難しいところです。本日の予想レンジは114円50銭〜116円50銭といったところでしょうか。1日で2円以上も値幅がある中、レンジ予想そのものも難しい状況です。日経平均株価が500円を超える下げを見せるようだと、115円を試す動きも予想されます。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------
    1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 --------
    1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 --------
    1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。
    2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 --------
    2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 --------
    2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和