今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2008年11月27日(木)


おはようございます。


先日米政府がシティグループ救済のために取った政策は、シティ本体が抱える

3060億ドルという膨大な不良債権を本体から切り離し、優良資産だけを残す

いわば、贅肉をそぎ落として健康体にして市場に送り出そうというものでした。

日本でも、金融機関の保有株式はほぼ含み損に近い形で、それらが市場に放出されると

更に株価が下がってしまうため、かつて日銀が直接金融機関から買い取ったことがある

ことから、同様なスキームを考えているようです。

しかし、今後このまま景気後退が続けば不動産債権をはじめ一般債権が

不良債権化することが十分予想されます。

そこである雑誌に興味深い解決策が紹介されていました。

それは、全ての民間金融機関の不良債権をある銀行一行に移管し、移管された銀行に

公的資金を一気に注入するというアイデアです。

移管をした銀行の株価は当然上がり、日経平均を押し上げます。

では移管された銀行の株価はどうか?

ここがポイントです。

日本の大手金融機関で唯一上場していないところに

移管するわけです。

その金融機関名は「農林中央金庫」です。

なかなかの妙案に、思わず「座布団一枚」と言いたくなました。

(注)本記事がでたころ「商工中金」はまだ政府系金融機関でした。

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 朝方発表の米経済指標は総じて悪化しており、各市場は軟調に始まりました。
  • 週間失業保険申請件数は52万9件。10月の耐久財受注はマイナス6.2%と 三ヶ月連続のマイナス。
  • 10月個人消費は前月比マイナス1.0%と、こちらは7年ぶりのマイナス幅。 個人所得はプラス0.3%と伸びませんでした。
  • さらに、10月の一戸建て新築住宅販売はマイナス5.3%(43万3千戸)と 18年ぶりの低水準となりました。
  • これら一連の経済指標の悪化はある程度市場では織り込んでいたいたふしもあり、 反応は限定的で、寧ろインド、
    ムンバイでの爆破報道でドルが買われる場面も ありました。
  • 更にこの日は、NYダウが4営業日連続で続伸したことと、オバマ政権 新設の経済再生諮問会議議長にボルカー元
    FRB議長が就任することなどが好感され ドル円も底堅い展開で終わりました。

ドル/円94.60 〜 95.95
ユーロ/円121.90 〜 123.80
NYダウ+247.14 → 8,726.61ドル
GOLD−9.20 → 811.30ドル
WTI+3.67 → 54.44ドル
米10年国債−0.119 → 2.992%


本日の注目点

    米  (休場)サンクス・ギビングデー

前日の米追加経済支援策に続いて、EUも動き始めました。

EUの欧州委員会は昨日、EU加盟各国に総額2000億ユーロ(約25兆円)の

経済対策を提案しました。

税制優遇や景気刺激策を採るよう求めたことと、VAT(付加価値税)を下げるよう

促し、個人消費を後押しするような政策を含んでいます。

しかも、2年間で実施できるよう期限も併せて求めています。

また、このドイツ連銀のウエーバー総裁が「金融緩和する余地はある。」と

述べるなど、欧州全体で財政面と金融面の両方で今回の経済危機を乗り越えようという

姿勢が確認できたようです。

実際の運用面では各国の裁量に委ねられることにはなり、各国それぞれ

「お家の事情」もありますが、今回の欧州委員会は今回の施策を強力に加盟国に

働き変えていく模様です。

ユーロドルは金利低下予想から昨日の1.30半ばら1.28台前半まで弱含み

ましたが、これはドルが全通貨に対して買われたという側面もあり、節目の1.31台

を抜けるかどうか予断を許さないところです。

ドル円も引き続き、NYダウが堅調ことを背景に93円を試す展開には

至らず、レンジの範囲内。

市場参加者がドル安の傾いている点がやや気になりますが、

本日はNYが休場のこともあり、やはり動き出すのは12月に入ってからか?







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What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響
11月17日 ウエーバー独連銀総裁
(ECB理事)
「(利下げ余地が)ないわけではない」と追加利下げを示唆。
(フランクフルトで記者団に)
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※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和