今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年2月22日(月)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は再び売りに押され、112円台前半まで下落。株価が軟調で、原油価格も30ドルを割り込んだことで円が主要通貨に対して買われた。
  • ユーロドルは小幅に続落。1.10台半ばまで売られ、ユーロ円も125円近辺まで続落。
  • ダウは小幅ながら続落するもナスダックは16ポイント反発。
  • 債券相場はほぼ横ばい。今週G20を控えていることで様子見の雰囲気ながら、高値圏で推移。長期金利は1.74%台で変わらず。
  • 金は3日続伸。原油は売られ、再び30ドルを割り込む。

    *******************
    1月消費者物価指数 → 0.0%
    *******************
    ドル/円 112.30 〜 113.21
    ユーロ/ドル 1.1067 〜 1.1138
    ユーロ/円 125.01 〜 125.52
    NYダウ −21.44 → 16,391.99ドル
    GOLD +4.50 → 1,230.80ドル
    WTI −1.13 → 29.64ドル
    米10年国債 +0.005 → 1.745%

    本日の注目イベント

    • 独  独2月製造業PMI(速報値)
    • 独  独2月サービス業PMI(速報値)
    • 欧  ユーロ圏2月総合PMI(速報値
    • 欧  ユーロ圏2月製造業PMI(速報値)
    • 欧  ユーロ圏2月サービス業PMI(速報値)

    ドル円は115円台を試さず再び反落し、112円台前半まで円高に戻っています。原油価格に引っ張られた格好ですが、上値が徐々に重くなってきた印象があります。ただそれでも1日の値幅は縮小してきており、一時のような混乱から落ち着きを取り戻してきたようで、レートも徐々に収斂してきそうな状況です。今週末には上海で「G20」が開催され、通貨の安定についても議論される可能性があります。

    通貨オプションを見ても、リスク・リバーサルと呼ばれるコールとプットのプレミアムの差では、ドル・コール(ドルを買う権利)よりも、ドル・プット(ドルを売る権利)の方が高くなっており、1ヶ月(デルタ25)では、一時マイナス2.9075まで拡大しており、多くの市場参加者がドル安を予想していることを示しています。

    今週は、原油価格と株価の行方にもよりますが111円台を試す可能性もありそうです。先月の日銀によるマイナス金利導入以来、多くの市場で混乱が続いていますが、政策導入の本来の目的である「円安と株高」には程遠く、現実には全く逆方向に動いています。唯一、長短金利のイールドカーブがあらゆる期間で低下していることが言われていますが、その先に予想された、円資金のリスク資産へのシフトと海外への逃避は、足元ではまだ確認されていません。最早国内には、リスクを取らずに運用利回りを上げる場所はありません。いずれ時間をかけながら、円資金から上記資産への大規模なシフトが見込めないわけではないことから、このままドル安円高が進むかどうかは不透明です。

    今朝のブルームバーグ・ニュースでは、米大手投資銀行が19日の顧客リポートで、円が短期的には120円、年末までには130円まで下落すると予想していることを伝えています。また、ブルームバーグが市場関係者50人余りを対象に実施した調査の中央値では、円は3月末までに120円、年末までに123円に下がると予想していることも紹介しています。

    このように、足元では円高観測が根強いものの、この混乱が落ち着けば円がジリジリと売られるシナリオも予想されなくはありません。このあたりが年初から続く、「今年の相場予想の難しさ」であり、それが1ヶ月半を過ぎた今も継続しているということになります。

    本日は軟調な株価が予想され、ややドルが売られる展開が予想されます。また週末のEU首脳会議でEU側がイギリスに対して大幅な譲歩をしたことで、イギリスのEUからの離脱問題にどのような影響があるのか、ポンドの動きにも注意が必要です。ドル円の予想レンジは111円80銭〜113円程度と見ています。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------
    1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 --------
    1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 --------
    1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。
    2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 --------
    2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 --------
    2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 --------
    2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。
    2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 --------
    2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 --------
    2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 --------
    2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタヴューで。 --------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和