2016年2月23日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は日欧の株価が堅調だったことから113円台を回復したものの、上値も重く、ユーロ円などクロス円の売りに押される。112円78銭まで押し戻される場面も。
- ユーロドルはユーロ圏PMIが予想を下回ったことで、3月の緩和実施観測が広がる。ユーロドルは1.10割れ目前までユーロ安が進行。
- 株式市場は大幅に反発。日欧で株価が堅調だったことや、原油価格が上昇したことで、エネルギー株を中心に買われる。ダウは1月8日以来となる1万6600ドル台を回復。
- 債券相場は小幅に続落。原油価格が上がり、株価が上昇したことで、売りが優勢に。
- 対ユーロでドルが買われたことから金は20ドルを超える下落。原油はIEAのリポートが材料となり大幅に反発し、31ドル台を回復。
ドル/円 112.78 〜 113.27 ユーロ/ドル 1.1004 〜 1.1036 ユーロ/円 124.38 〜 124.95 NYダウ +228.57 → 16,620.66ドル GOLD −20.70 → 1,210.10ドル WTI +1.84 → 31.48ドル 米10年国債 +0.007 → 1.752% 本日の注目イベント
- 独 独10−12月期GDP(改定値)
- 独 独2月IFO景況指数
- 米 12月ケースシラー住宅価格指数
- 米 2月消費者信頼感指数
- 米 1月中古住宅販売件数
- 米 2月リッチモンド連銀製造業指数
原油価格が大きく反発したことで株価も大幅に上昇し、リスクオフの流れが後退したものの、ドル円は昨日の東京時間から水準をほとんど変えていません。欧州からNY時間には113円台を回復し、一時は113円38銭辺りまでドル高が進んだものの、結局112円台に押し戻されています。
昨日の海外市場は やや奇妙な動きで、相関性が見極めにくい展開でした。原油価格はIEA(国際エネルギー機関)が、2016年は米シェールオイルの生産量が、日量60万バレル減少するとの見通しを発表したことが材料視され、WTI原油価格は先週末比1ドル84セント上昇し、31ドル台半ばまで反発して来ました。もっとも、その根底には先週行われたOPEC3ヶ国とロシアが協議の場を持って、増産しないことで合意したことが効いているものと思われます。
原油価格の上昇は米株価の上昇につながり、ダウは228ドル高を演じています。この水準は、今年1月8日以来の高値となり、市場はリスクオフの後退から債券を売り、長期金利が小幅に上昇しています。このような状況では通常、ドル円ではドルが買われて円が売られる流れになることが多いのですが、昨日はポンドやユーロが売られ、クロス円の売りが円買いにつながったように思えます。
ポンドは先週末のEU会議でEU側が英国案に譲歩したことで、キャメロン政権には追い風と見られていましたが、ロンドン市長がEU離脱支持を表明したことがポンド売りにつながっています。また、ユーロはユーロ圏の経済指標が3月のECB理事会で、大胆な政策を行うとの観測につながったことから、ユーロ円は一時124円38銭まで売り込まれ、こちらも円買いにつながったと思われます。ドル高が進んだ中、円はそのドルに対しても上昇しており、昨日は円が最強通貨でした。
昨日もこの欄で述べましたが、ドル円の上値が徐々に重くはなっていますが、それでも今月11日に見られたような、一気に110円台に突っ込む相場展開ではなくなっています。原油価格がダブルボトムを形成していることで、株価がどこまで下げるのかといった不安が後退しており、安全通貨の円買いという側面も一時ほどではありません。
今週末の「G20」でも通貨の安定が議題の一つになると思われます。3月の日米欧中銀の政策が極めて重要になってきますが、ECBが対応策を講じることはほぼ間違いない状況です。後は日米中銀の行動ですが、日銀の追加緩和への期待も予想外に強まっており、今朝の経済紙もそのことに触れています。
昨日は朝方には200円安くらいまで売り込まれていた日経平均株価が、昼にかけて200円を超す上昇を見せたことでドル円も113円台を回復する場面がありました。今日も株価の動きに目を凝らしながらレンジは、112円50銭〜113円50銭程度と予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 -------- 1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 -------- 1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 -------- 1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。 2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 -------- 2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 -------- 2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 -------- 2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 -------- 2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 -------- 2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 -------- 2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタヴューで。 --------



