今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年2月25日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は朝方、サービス業や住宅関連指標の悪化にドル売りが進み、111円04銭までドル安が進む。その後は株価が持ち直したことや、原油価格の上昇にドルの買い戻しが強まり、112円台まで反発。
  • ユーロドルは1.10台半ばまで買われたものの、株価の上昇が強まると1.10を割り込むが、勢いはなく1.1010近辺で引ける。
  • 株式市場は反発。朝方は寄付きから売りが先行し、一時は260ドルを超える下落を見せたが、原油価格が上昇すると引け際にかけて急速に値を戻し、ダウは前日比53ドル高で引ける。
  • 債券相場は小幅に反落。サービス業PMIの悪化に買われたが、その後は伸び悩んだ。長期金利は1.74%台に上昇。
  • 金は続伸し1239ドル台に。原油はガソリン在庫減少が明らかになり反発。20日ぶりに32ドル台まで上昇。

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    1月新築住宅販売件数 → 49.4万件
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    ドル/円 111.04 〜 112.21
    ユーロ/ドル 1.0974 〜 1.1047
    ユーロ/円 122.47 〜 123.55
    NYダウ +53.21 → 16,484.99ドル
    GOLD +16.50 → 1,239.10ドル
    WTI +0.28 → 32.15ドル
    米10年国債 +0.025 → 1.748%

    本日の注目イベント

    • 独  独1月消費者物価指数(改定値)
    • 欧  ユーロ圏1月マネーサプライ
    • 欧  ユーロ圏1月消費者物価指数(改定値)
    • 英  英10−12月期GDP(改定値)
    • 米  新規失業保険申請件数
    • 米  1月耐久財受注
    • 米  12月FHFA住宅価格指数
    • 米  ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
    • 米  ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

    ドル円はNY市場の朝方、111円04銭までドル売りが進み、今月11日に記録した110円99銭を試すような勢いでした。比較的好調と見られていた住宅市場で、1月の新築住宅販売件数が前月比、マイナス9.2%と、大幅に落ち込んだことや、最後の砦であったサービス業でも、マークイットが発表した2月のPMIは節目の「50」を割り込み、「49.8」だったことで、NYダウが260ドルを超える下げを見せたことからドル売りが加速したようです。

    ただこの日は、そこからドルが大きく反転して取引を終えています。原油価格が上昇に転じたことで、株価が急速に戻し、ダウの大引けはプラス53ドルでした。ドル円も底値から1円以上も反発し、112円21銭までドルが買い戻されて来ました。この結果、111円近辺では「ダブルボトム」を形成し、テクニカル的には目先の底値を確認したと言えます。ただそれでも年初から続いている相場の乱高下を考えると、このまま上昇に向うとは思えません。111円近辺が底堅いとは言え、ここは引き続き慎重に見ておくべきでしょう。

    各市場を総合的に俯瞰してみると、やや景色が変わってきたことには気づきます。まだ確信を持てるほどの安定は見せてはいませんが、徐々に収斂に向っているようにも感じます。先ずはNYダウです。昨年8月の「チャイナショック」の際には大きく売られ、1万5666ドルで引けています。その後反転しましたが、今年2月11日には再び急落し、この時も1万5660ドルで取引を終えており前回暴落時の水準を維持しています。足元では1万6500ドルに近い水準ですから、こちらも「ダブルボトム」を形成できています。

    WTI原油価格も同様な動きです。「20ドルを試す」といった、原油の先安観は根強いものの、目を凝らして見ると、1月21日には26ドルまで売られ、その後反発したものの、2月12日には再び26ドル台まで売り込まれましたが、ここでも押し戻されています。その結果、原油価格も「ダブルボトム」を完成させています。

    そして上述のように、ドル円も111円前後で下げ止まっており、ドル円、原油、株式と、3市場では短期的な底打ちを見せているのが確認できていることがお分かりいただけるかと思います。ドル円については114円台まで戻せば、その可能性がさらに高まるとは思いますが、まだ時間はかかりそうです。

    そうは言っても、3市場ともまだまだ不安定な状況は変わりません。まだ下値を試すことはあるかもしれませんが、売り込む水準には注意が必要です。NYで111円前後までドル安が進んだ後だけに、今日の東京市場では112円台の攻防かもしれません。日本株が思いの外上昇するようだと、112円台を固める動きも想定されますが、逆に株価が軟調だと、112円台前半が重くなることも考えられます。予想レンジは111円50銭〜112円50銭程度を見ています。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------
    1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 --------
    1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 --------
    1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。
    2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 --------
    2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 --------
    2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 --------
    2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。
    2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 --------
    2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 --------
    2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 --------
    2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタビューで。 --------
    2/23 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「現時点では、見通しに基本的な変化があったことをデータが示唆しているとは言えない。3月利上げの可能性は議題に残すべきだ」ブルームバーグラジオとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和