今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年3月1日(火)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 株安に加え、経済指標も軟調だったことからドル円は112円66銭辺りまで下落。中国の預金準備率引き下げ効果も経済指標の悪化に相殺された形。ドル円はほぼこの日の安値圏で引ける。
  • ユーロドルは続落。2月の消費者物価指数が低下したことで、10日の理事会で緩和策を拡大するとの見方が強まり、1.0860近辺まで売られ、1ヶ月ぶりの安値を付ける。ユーロ円も122円台半ばまで急落。
  • 株式市場は続落。原油が反発したにも関わらず、シカゴPMIが予想を下回ったことで売りが優った。ダウは123ドル下落。
  • 経済指標の悪化を背景に債券は反発。住宅関連の指標も下振れしたことで買い物を集めた。
  • 金は反発。原油価格はサウジが原油価格について他の産油国と協力する意向を示したことで上昇。

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    2月シカゴ購買部協会景気指数 → 47.6
    1月中古住宅販売成約指数  → −2.5%
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    ドル/円 112.66 〜 113.26
    ユーロ/ドル 1.0859 〜 1.0899
    ユーロ/円 122.45 〜 123.25
    NYダウ −123.47 → 16,516.50ドル
    GOLD +14.00 → 1,234.40ドル
    WTI +0.97 → 33.75ドル
    米10年国債 −0.027 → 1.735%

    本日の注目イベント

    • 豪  RBA、キャッシュターゲット
    • 豪  豪1月住宅建設許可
    • 日  1月失業率
    • 中  中国 2月製造業PMI(速報値)
    • 中  中国 2月非製造業PMI(速報値)
    • 中  中国 2月財新製造業PMI
    • 独  独2月雇用統計
    • 欧  ユーロ圏1月失業率
    • 英  英2月製造業PMI
    • 米  2月ISM製造業景況指数
    • 加  カナダ10−12月期GDP

    昨日の日本株は朝方だけは元気でしたが、午後上海株が下げると急速に値を崩し、結局マイナス161円で終わっています。ドル円も朝方は114円手前で推移していたものの、株価の下落に伴い113円台を割り込み、112円65銭近辺までドル売りが進みました。NYでも同じような展開で、112円台半ばでは下げ止まっていますが、この水準を割り込むかどうかが一つのポイントになります。112円を割り込むようだと、再び円買いが強まり、先週付けた111円近辺の「ダブルボトム」の水準を試しに行くかも知れません。

    中国人民銀行は29日、預金準備率を0.5%引き下げました。4ヶ月ぶりの引き下げで、市場に資金が潤沢に行き渡ることを意図したものですが、好感はされたもののその効果も一時的で、本日の上海総合の行方を見極める必要があります。中国では5日に日本の国会にあたる全人代が開催され、ここでも景気刺激策や、構造改革につながる政策が期待されています。一方で、中国は今年の成長率を6.5〜7.0%を目標に置いており、成長率を低めに設定していることで、過剰設備や過剰債務の解消が遅れるのではといった懸念も残ります。

    ユーロが対ドルや対円で弱含んでいます。来週10日に理事会が開催され、ここで何らかの緩和策を講じるとの見方が強まって来ました。昨日発表された2月のCPIは前年同月比0.2%低下しており、足元のユーロ安にも関わらず目標値の2%を大きく下回っています。先週発表されたPMIでも同様に景気の下振れを示唆しており、今回はドラギ総裁が繰り返し発言して来た、「できることは何でもやる」を実践すると見られます。

    ドル円は再び下げ足を強めて来ました。ただ「日足」の一目均衡表では「基準線」はまだ横ばいです。「転換線」は急速に下落してはいますが、「基準線」との関係では、ここからはそれほど下げないと見ることができますが、どうでしょうか。サポートは112円と111円半ばですが、原油価格が下げていないことはこれまでの環境とはやや異なります。

    本日のレンジは111円70銭〜112円80銭程度を予想します。

    米大統領選の予備選・党員集会は、本日「スーパー・チューズデー」です。クリントン対トランプに決まるのか、こちらも注目です。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    1/6 フィッシャー・FRB副議長 「(年4回の利上げは)だいたい妥当な線」CNBCとのインタビューで。 --------
    1/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「この先、想定外のショックがなければ、インフレ率が近い将来に2%に戻っていくと引き続き確信している」講演で。 --------
    1/12 ラガルド・IMF専務理事 「FOMCとECB・日本銀行との間の政策かい離が続けば、ドルはさらに上昇する可能性がある」パリでの会議で。 --------
    1/21 ドラギ・ECB総裁 「状況の変化に応じて政策手段を調整する」3月の理事会での追加緩和を示唆。 ユーロドル1.09台から1.07台に。
    2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 --------
    2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 --------
    2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 --------
    2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。
    2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 --------
    2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 --------
    2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 --------
    2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタビューで。 --------
    2/23 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「現時点では、見通しに基本的な変化があったことをデータが示唆しているとは言えない。3月利上げの可能性は議題に残すべきだ」ブルームバーグラジオとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和