2016年3月22日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はアトランタ連銀総裁が利上げに言及したことで上昇。それでも112円には届かず、上値の重い展開が続く。
- ユーロドルは反落。米利上げが4月の可能性も出てきたことでドルが買われユーロが売られ、1.12台半ばまで下落。
- 株式市場は7日続伸。ダウは21ドル上昇し、1万7600ドル台に。主要3指数は揃って上昇。
- 債券相場は反落。連銀総裁が早ければ4月にも利上げの可能性に言及したことで売られる。長期金利は1.91%台に上昇。
- 金は反落。原油は供給過多が弱まるとの見方から下落。
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2月中古住宅販売件数 → 508万件
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ドル/円 111.45 〜 111.98 ユーロ/ドル 1.1234 〜 1.1280 ユーロ/円 125.52 〜 126.08 NYダウ +21.57 → 17,623.87ドル GOLD −10.70 → 1,254.30ドル WTI −0.76 → 39.44ドル 米10年国債 −0.012 → 1.916% 本日の注目イベント
- 独 独3月製造業PMI(速報値)
- 独 独3月サービス業PMI(速報値)
- 独 独3月IFO景況指数
- 独 独3月ZEW景況感指数
- 英 英2月生産者物価指数
- 英 英2月消費者物価指数
- 英 英2月小売売上高
- 英 英2月財政収支
- 米 1月FHFA住宅価格指数
- 米 3月リッチモンド連銀製造業指数
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
NYダウは7日連騰で、この間の上げ幅は630ドルほどになっています。これまでは、株価が上昇するとドル高が進み、株価とドルには強い相関関係がありました。しかし、ここ数週間は株価が上昇してもドル円がついていきません。株価はドル安の影響を受けて上昇している面もあり、昨日もドル円は111円台後半まで上昇しましたが、これは米国で早ければ、4月にも再利上げがあるかもしれないことに反応したものです。
アトランタ連銀のロックハート総裁はジョージア州で講演を行い、「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」と述べ、早くても6月と見られている利上げが、やや前倒しになる可能性が出てきました。先週のFOMCでは利上げが見送られました。4月26−27に開催されるFOMCでは、イエレン議長の記者会見が予定されていないことから「無風」と見られていましが、ロックハート総裁の発言で、その可能性も浮上して来ました。
同総裁はさらに「一段の金利正常化は今年、経済情勢により正当化される可能性が高いと考えられ、その時期は比較的早く訪れる可能性もあるが、私としては3月会合で辛抱強いアプローチが理にかなっていると感じた」と述べ、その背景として、「リスクと不安定要素はいくらか変化した」としています。(ブルームバーグ)
ドル円は先週、一時110円67銭まで売られ、110円割れも視野に入ってきた雰囲気です。その最も大きな理由が、「米利上げ観測の後退」であることは言うまでもありません。中国発の混乱は一旦なりを潜めており、原油価格も先週は40ドル台を回復するところまで戻って来ています。加えて、上でも述べているように株価も大きく反発しており、年初以来高値を更新中です。これらを考え合わせると「リスクオン」がいつ加速してもおかしくはありません。「米利上げが年内に1回あるかないか」という観測が、かなりドルを上値を抑えて来たと思われます。
仮に4月にも利上げが行われると、先週のFOMCメンバーのドット・チャートが示しているように、年内2回の利上げは十分考えられます。そなると、ドル円も115円に向って「修正」を迫られる場面もあろうかと思います。米景気が引き続き拡大しているという前提に立てば、ドル円浮上の鍵を握っているのは、「消費税増税の凍結と景気対策」と見ています。
2017年からの消費税引き上げに関して、安倍首相の言い回しも微妙に変化してきました。先週は「消費税を引き上げて景気を悪化させては元も子もない」との言い方をしています。既に2回開催された「国際金融経済分析会合」も、消費税引き上げ延期のために「外堀を埋めている」との印象を持ったのは筆者だけではないと思われます。クルーグマン教授という真打登場で、決着をみるのでしょうか。
本日のドル円はやや上値を意識した展開を予想しています。既に112円台に乗せていることもあり、111円70銭〜112円70銭程度をみたいと思いますが、日経平均株価の戻りが鈍いようだと、上値は抑えられるかもしれません。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 -------- 2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 -------- 2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 -------- 2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 -------- 2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 -------- 2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 -------- 2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタビューで。 -------- 2/23 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「現時点では、見通しに基本的な変化があったことをデータが示唆しているとは言えない。3月利上げの可能性は議題に残すべきだ」ブルームバーグラジオとのインタビューで。 -------- 3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 -------- 3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰 3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に 3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 -------- 3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ



