2016年3月29日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はアジア市場で113円68銭近辺まで上昇したが、NYでは上値を抑えられた。インフレ率が予想ほど上昇していなかったことから、利上げは急がないといった見方が広がり、113円15銭まで反落。
- ユーロドルは反発。1.1220まで買われ、ユーロ円も約3週間ぶりに127円台に。
- 株式市場は利上げの見通しが定まらずまちまち。ダウは19ポイント上昇したものの、ナスダックは6ポイント下落。
- 債券相場はもみ合いから反発。PCE・コアデフレーターが伸びなかったことから買いが入った。長期金利は1.88%台に低下。
- 金は続落し、原油も小幅に続落。
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2月個人所得 → +0.2%
2月個人支出 → +0,1%
2月PCEコアデフレーター → +1.7%
2月中古住宅販売成約指数 → +3.5%
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ドル/円 113.15 〜 113.50 ユーロ/ドル 1.1116 〜 1.1220 ユーロ/円 126.61 〜 127.05 NYダウ +19.66 → 17,535.39ドル GOLD −2.40 → 1,221、60ドル WTI −0.33 → 39.46ドル 米10年国債 −0.014 → 1.886% 本日の注目イベント
- 日 2月失業率
- 欧 ユーロ圏2月マネーサプライ
- 米 1月ケースシラー住宅価格指数
- 米 3月消費者信頼感指数
- 米 イエレン・FRB議長講演
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
ドル円は昨日しっかり113円台に乗せ、一時は113円68銭あたりまで買われました。一部報道で、政府が2017年4月の消費税増税を延期する方針を固めたと伝えられたことが材料となり、ドル買い円売りが強まりました。その後、菅官房長官が「そのような事実はない」と否定していましたが、どうやら方向としては「延期」に向っているように思えます。
ドル円はそれでも上値は限定的で、NYでは113円台半ばを超えていません。むしろ、PCE・コアデフレーターが予想を下回り、さらに先月分が下方修正されたことから「利上げは急がない」といった見方も出て、ドル売りが優勢になっています。
2月のPCE・コアデフレーターは1.7%と、わずかな増加にとどまり、消費者が所得の増加分を貯蓄に回したことが示されました。FRBが注目するインフレ指標が鈍化したことで、先週から急速に高まった4月利上げ観測がやや後退した格好です。市場は利上げの道筋を見極めにくく、方向性も見つけにくい展開が続いている(ブルームバーグ)といった雰囲気です。
米利上げは早くとも6月と見られていましたが、相次ぐ連銀総裁の「タカ派的」発言で、イエレン議長の記者会見がなくとも、4月利上げの可能性が出てきました。もちろん、それも経済指標次第というところですが、その鍵を握るのが昨日のPCE・コアデフレーターと、今週末の雇用統計です。前者は4月利上げの追い風にはなりませんでしたが、雇用統計の前に、今夜はイエレン議長の講演があります。
講演はNYで、夜中の1時20分から予定されていますが、ここで議長が先週聞かれたような利上げに前向きな発言をするようだと、4月利上げの可能性がさらに高まることになります。利上げに対する市場の見方がややネガティブなことから、修正する意味で、「タカ派的」発言をしたのではないかとの見方もありますが、もしそうだとすれば、イエレン議長もFOMCメンバーと同様な発言をする可能性が高いと予想されます。
先週末に発表された10−12月期のGDP確定値も上方修正され、中国不安も後退しています。1月から2月にかけて市場が大きく混乱し、乱高下したことから3月利上げが見送られたわけですが、これら外部環境が落ち着きを取り戻していることを考えれば、4月利上げも全くないとは言えません。先週の相次ぐ「タカ派発言」を、フォワードガイダンスの一種と考えることもできるのではないでしょうか。本日のドル円は112円70銭〜114円程度と予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 2/1 フィッシャー・FRB副議長 「最近の金融市場の混乱や中国を巡る不透明感が米経済にどの程度影響を及ぼすかの判断はあまりにも難しく、米金融政策当局は次の行動を決められない」講演で。 -------- 2/2 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「最近の金融混乱は予期されていたものであり、追加利上げを先延ばしする理由にはならない」講演で。 -------- 2/4 カプラン・ダラス連銀総裁 「不透明な世界見通しが米国の雇用やインフレにおよぼす影響を見極めている」講演で。 -------- 2/10 イエレン・FRB議長 「米経済は拡大が続く」「経済データ次第では利上げのぺースを減速させるのが適当」議会で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 2/12 中曾・日銀副総裁 「必要があれば金融緩和の質・量をさらに拡大することも可能だ」NYでの講演で。 -------- 2/16 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」講演で。 -------- 2/16 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「インフレ率目標への回復が遅れれば、金融政策の正常化は急ぐべきでない」講演で。 -------- 2/18 サマーズ・元財務長官 「米金融当局が早期の追加利上げを考え直すことが建設的だ」ブルーム・バーグとのインタビューで。 -------- 2/23 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「現時点では、見通しに基本的な変化があったことをデータが示唆しているとは言えない。3月利上げの可能性は議題に残すべきだ」ブルームバーグラジオとのインタビューで。 -------- 3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 -------- 3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰 3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に 3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 -------- 3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ 3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇 3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇



