2016年4月12日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は原油価格の上昇などを材料に買われ、108円44銭まで上昇。ただその後は株価がマイナスに転じたことこともあり、ドル売りが優勢となる。107円台後半まで反落し、107円90−108円近辺で引ける。
- ユーロドルでもドル売りが活発となり、一時は直近高値に迫る1.1447までユーロ高が進む。
- 株式市場は反落。朝方は原油価格の上昇を好感し100ドルを超える上昇を見せたが、米企業決算への不透明さから売りに押された。
- 債券相場は下落したものの、先週末の水準とほぼ変わらず。
- 金は3日続伸。原油価格も17日の会合で、減産合意の見方が強まり40ドル台を回復。
ドル/円 107.79 〜 108.44 ユーロ/ドル 1.1387 〜 1.1447 ユーロ/円 123.05 〜 123.73 NYダウ −20.55 → 17,556.41ドル GOLD +14.20 → 1,258.00ドル WTI +0.64 → 40.36ドル 米10年国債 +0.008 → 1.725% 本日の注目イベント
- 独 独3月消費者物価指数(改定値)
- 英 英3月物価統計
- 米 IMF、世界景気見通し(WEO)
- 米 3月財政収支
- 米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
昨日の東京市場では朝方からドル売りが優勢となり、一時107円63銭まで円高が進み、先週NYでのドルの安値を僅かですが下回りました。株安が進んだ上に円の先高観が強く、市場にはまだ達成感は出ていないとの見方が支配的です。NYでもWTI原油価格が40ドル台を回復したことで、108円台半ばまでドルが買われましたが上値は重く、107円台まで落とされて取引を終えています。
原油価格は17日ドーハで開催される会合で生産調整への期待が高まっており、ショートを買い戻す動きがやや強まっています。原油価格は引け値では3月22日以来となる40ドル台を回復して来ました。
原油価格の上昇は 米株式市場にとっては買い材料で、実際ダウは一時150ドルほど上昇する場面もありましたが、これから本格化する米企業決算への不透明感から、引けではマイナス20ドルになっています。決算発表のトップバッターは、毎回アルミ最大手のアルコアですが同社は、中国の需要鈍化を背景に2016年の世界のアルミ需要見通しを下方修正しました。
今週から米大手銀行の決算発表も開示されますが、トムソンロイターの集計では、全体では7.6%の減益と予想されています。先週までは、日本株が低調だった割には米国株は好調でしたが、決算内容が予想より低調だと、好調な米株式にも売り圧力がかかり、これが日本株にも影響を与えることも予想されます。足元の日本株は、悪材料には素直に反応する傾向があるからです。また米企業業績の悪化は「ドル高による影響」がその一因でもあり、事前予想を下回る決算内容であるとドル安を望む声が米国から出てくる可能性も否定できません。
市場のドル安観測は根強く、昨日は対円だけではなく、対ユーロでもドル安が進みました。ユーロドルは1.1447までドル安ユーロ高が進み、1.15台が上値のメドと見られているユーロドルにとっても重要な値位置にいると見ています。1.15台をしっかり抜けるようだと、昨年8月の1.17台までの上昇余地はありそうです。
ドルの上値が重い展開が続いていますが、今週はワシントンで開かれるG20の行方と、企業決算の結果、さらには原油価格の動きなどに注目です。また、ドル円と日経平均株価がさらにこの水準から売られるようだと、今月27−28日の日銀の金融会合で何らかの政策変更がある可能性も出てきます。エコノミストの間でも「ここで行動を起こす」と予想する人が増えています。個人的にも状況からすれば何らかの手段に出てもおかしくはないと思っていますが、まだそのタイミングを考えており、出動はしないと予想しています。G20で、為替が議題にのぼるかどうかにもよりますが、要は、日銀が腹をくくるかどうかではないかと思います。本日のレンジは107円30銭〜108円50銭程度と予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 -------- 3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰 3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に 3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 -------- 3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ 3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇 3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇 3/29 イエレン・FRB議長 「FOMCは政策調整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」講演で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。 4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む 4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 -------- 4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 --------



