2016年4月19日(火)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は昨日のアジア市場で107円台後半まで円買いが進んだが、NYでは株価が大幅に上昇したことで円売りが優勢に。一時は109円に迫る水準までドル高が進み、やや方向感にかける展開。
- ユーロドルも一進一退。1.13を挟む動きで、木曜日のECB理事会では政策変更はないとの見通しも値動きを抑制。
- 株式市場は大幅に上昇。原油価格が予想よりも下げ渋ったことを好感。ダウは106ドル上昇し、節目の1万8000ドルを超える。
- 株高から債券相場は小幅に反落。長期金利は1.79%台に上昇。
- 金は小幅に続伸。原油価格はドーハでの会合で増産凍結への合意ができなかったことで37ドル台まで売られたが、引け値では39ドル台まで戻す。
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4月NAHB住宅市場指数 → 58
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ドル/円 108.12 〜 108.99 ユーロ/ドル 1.1297 〜 1.1333 ユーロ/円 122.23 〜 123.35 NYダウ +106.70 → 18,004.16ドル GOLD +0.40 → 1,235.00ドル WTI −0.58 → 39.78ドル 米10年国債 +0.019 → 1.771% 本日の注目イベント
- 豪 RBA議事録
- 豪 豪 スティーブンスRBA総裁講演
- 独 独4月ZEW景況感指数
- 英 カーニー・BOE総裁議会証言
- 米 3月住宅着工件数
- 米 3月建設許可件数
- 米 企業決算 →ゴールドマンサックス
昨日のオセアニアやアジア市場では円買いが強まり、一時は107円79銭辺りまでドルが売られましたが、先週記録した107円63銭を割り込むことなく反発しました。日経平均株価は先週末比572円安と、大幅に売られた割にはドル円は粘り腰を見せた形です。NYではダウ平均が節目の1万8000ドルを超えたことで、今日の日本株は上昇すると見られ、ドル円は109円台にしっかりと乗せられるかどうかがポイントです。
昨日の動きを見て、個人的にはもう少し円高が進むと予想していましたが、NY市場ではWTI原油価格の動きが円売りにつながっています。17日のドーハでの産油国会合ではイランが欠席したことから、増産凍結には至らず、週明けの原油価格は大幅な下げが予想されていました。
原油価格が大幅に下落すれば米国株が売られ、円が買われる展開が予想されますが、昨日のNY原油先物市場では朝方から大きく下落し、一時は37ドル台まで売られた原油が午後には下げ渋り、結局先週末比58セント安の39ドル78セントで取引を終えています。この下げ渋りを株式市場が好感し、株高・ドル高につながったことになります。
またNY連銀のダドリー総裁は講演で、利上げは慎重に進めるべきとの見方を示したことも株価にプラスに働いた面もありますが、日本株の動きはNY株式市場に与える影響は限定的にもかかわらず、NY株式市場の動きは日経平均株価に大きな影響を与える構図は鮮明です。引き続きNY株式市場の動きと、その株に大きな影響を与える原油先物市場の動きからは目が離せません。
黒田日銀総裁はG20で訪米した際に、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙とインタビューを行っており、そこでは「ここ数ヶ月での円高でインフレ率2%への押し上げに向けた取り組みが損なわれる恐れがあり、追加緩和措置へつながる可能性もある」と語っていました。この報道の影響は限定的でしたが、今回の動きを行き過ぎた円高と認識していることが窺えます。日銀は来週27−28日に金融政策決定会合を開きますが、ここでの追緩和実施の可能性が日増しに高まって来ている印象です。
今回の会合では「展望リポート」も発表されます。市場で景気見通しを下方修正し、2%の物価目標の達成時期を先延ばしするのではないかとといった見方が出ています。現在は「2017年前半」としている達成時期を「2017年後半」にまで延ばす可能性があります。このことは日銀に対する信頼にもかかわってくることから、「だからこそ、今回は何らかの行動を取る」といった見方もできることになります。4月会合では政策変更はないと予想していましたが、今回の「熊本地震」の景気に対する影響を考えるとないとは言えない状況になっていると思います。本日のドル円は108円30銭〜109円50銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 -------- 3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰 3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に 3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 -------- 3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ 3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇 3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇 3/29 イエレン・FRB議長 「FOMCは政策調整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」講演で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。 4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む 4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 -------- 4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 -------- 4/15 ルー・米財務長官 「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」G20後の会見で。 --------



