今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年4月20日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 日本株の大幅反発を受け、ドル円は109円台で堅調に推移。株高・原油高を材料に109円45銭まで買われたが、軟調な住宅関連指標に上値は抑えれら、109円10−20銭で取引を終える。
  • ユーロドルは続伸。ドイツのZEW景況指数が好調だったことや、ECB理事会では追加緩和には動かないとの見方から買いが優勢となり1.1385まで上昇。
  • 株式市場はまちまちながら、ダウは3日続伸。ジョンソン&ジョンソンなどの決算が相場を支えた。ナスダックは19ポイント反落。
  • 債券相場は続落。原油高がインフレ観測を高めるとの見方が売りにつながった。長期金利は1.78%台と小幅に低下。
  • 金は大幅に続伸し、1254ドル台に。原油も続伸し41ドル台を回復。クウェートの労働ストライキが3日目に入ったことが材料視された。

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    3月住宅着工件数 → 108.9万件
    3月建設許可件数 → 108.6万件
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    ドル/円 109.00 〜 109.45
    ユーロ/ドル 1.1339 〜 1.1385
    ユーロ/円 123.94 〜 124.44
    NYダウ +49.44 → 18,053.60ドル
    GOLD +19.3 → 1,254.30ドル
    WTI +1.30 → 41.08ドル
    米10年国債 +0.014 → 1.785%

    本日の注目イベント

    • 日  3月貿易収支
    • 独  独3月生産者物価指数
    • 英  英3月雇用統計
    • 米  3月中古住宅販売件数
    • 米  米週間原油在庫

    為替も株も連日値幅が大きく、センチメントも「日替わりメニュー」のような展開です。月曜日には、熊本地震とG20の影響、さらにはドーハでの産油国会合の失敗などで、急速に円買いが起こり、日経平均株価も600円を超える下落を見せました。ところが昨日は一転してドル円は109円台半ばまで買われ、日経平均株価は前日の下げを全て埋める上昇でした。

    基本的には105−110円のレンジ内での動きと言えますが、その中でもトレンドが掴みにくい展開と言えます。あえて注釈をつければ、ドル高株高への流れは、政府日銀に対する政策期待が働いていると見られ、一方ドル安株安に振れた際には円の先高観が根底にあり、105円に向かうという相場観が働いていると見られます。

    昨日のNY市場でドル円は109円台半ばまで上昇しましたが、これまでと同様に上値を抑えられています。それでもドル円以外のクロス円では「円安」が進んでおり、豪ドル円は85円台半ば、ポンド円も157円台を回復しています。深読みすれば、109円台半ばから110円にかけてのドル円は、それだけドル売り意欲が強いと言えます。

    ただ注意しなければいけないことは、だからと言ってこの水準が絶対に抜けないというわけではないということです。利益が乗っている人は一旦は売り場を探るスタンスでいいでしょうが、新規にショートで入る際には110円を抜けたら切らなければいけません。110円を抜けたらストップがドルを押し上げる可能性があるからです。順当な手法としたら、109円80銭辺りでショート、110円30銭でストップというところです。万が一やられても、マイナス50ポイントで抑えておく必要があります。

    NYダウは3日続伸して1万8000ドル台を固めているようですが、個人的にはそのイメージが湧いてきません。WTI原油価格がドーハでの増産凍結に至らなかったにもかかわらず、昨日は41ドル台を回復しています。30ドル割れは2カ月以上も昔の話になってしまいました。この原油価格の安定がNYダウの上昇につながっていることは明らかです。従って、原油価格が何らかの原因で再び30ドル割れを試すような展開になるようだと、NYダウも大きく下げに転じることは十分考えられます。

    明日のECB理事会を皮切りに、ここは日米欧中銀の政策を見極めるスタンスにならざるを得ません。政策変更の中身次第ではどちらにも大きく動くことになります。本日の予想レレンジは108円50銭〜109円80銭程度を見ますが、ないとは思いますが、日経平均株価が昨日のような上昇を見せるようだと、上値を取りに行くことも考えられます。109円台半ばを超えたら、どの程度ドル売り需要があるのかも関心を集めます。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 --------
    3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰
    3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に
    3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 --------
    3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ
    3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇
    3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇
    3/29 イエレン・FRB議長 「FOMCは政策調整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」講演で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。
    4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。
    4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む
    4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 --------
    4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 --------
    4/15 ルー・米財務長官 「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」G20後の会見で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和