今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年4月27日(水)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は110円台半ばから反発。米長期金利が上昇し、原油高もドル高をサポート。一時は111円47銭までドル高が進み、円は他の主要通貨に対しても売られる。
  • ユーロドルは1.13を挟み膠着状態。ドル円が上昇した分ユーロ円が押し上げられ、126円近辺までユーロ高が進む。
  • 株式市場はFOMCを前に様子見状態。化学大手のデュポンは買われたが決算は強弱混在。ダウは小幅に上昇したが、ナスダックは4日続落。
  • 金は続伸。原油価格は年末までに需給が改善するとの見方が広がり大幅高。前日比1ドル40セント上昇し、5カ月ぶりに44ドル台を回復。

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    3月耐久財受注     → +0.8%
    2月ケースシラー住宅価格指数  → 5.38%
    4月リッチモンド連銀製造業指数 → 14
    4月消費者信頼感指数    → 94.2
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    ドル/円 110.87 〜 111.47
    ユーロ/ドル 1.1274 〜 1.1340
    ユーロ/円 125.21 〜 125.97
    NYダウ +13.08 → 17,990.32ドル
    GOLD +3.21 → 1,243.40ドル
    WTI +1.40 → 44.04ドル
    米10年国債 +0.014 → 1.927%

    本日の注目イベント

    • 豪  豪第1四半期消費者物価指数
    • 中  中国3月工業利益
    • 欧  ユーロ圏3月マネーサプライ
    • 英  英1−3月期GDP(速報値)
    • 米  FOMC 政策金利発表
    • 米  3月中古住宅販売成約指数
    • 米  企業決算 → ボーイング、フェイスブック

    111円台が徐々に重くなり、110円台半ばまで売られたドル円は、NY市場では再び反発し111円47銭まで上昇する粘り腰を見せています。WTI原油価格が5カ月ぶりに44ドル台を回復し、米長期金利も1.93%台まで上昇したことがドルを支えました。先週末に急速に高まった日銀による追加緩和観測も、昨日はやや後退し、これが昨日のドルと株価の重石になっていましたが、まだ日銀が動くかどうかは不透明です。

    気のなるのはドル高を支えている米10年国債の動きです。昨日も売られ、これで7営業日連続で価格が下がり、金利が上昇しています。今月15日には1.75%台だった長期金利は、昨日は1.93%台まで上昇し、このような急上昇は今年初めてのことになります。

    原油価格の上昇を背景に、インフレ率がFOMCの目標である2%に向っているとの見方が強まっているからです。WTI原油価格は2月に記録した12年ぶりの安値から70%も戻しており、これがインフレ率の上昇につながるという観測が広がっています。明日未明に発表されるFOMCでは、利上げは見送られるという見方がほぼ定着し、焦点は6月利上げへのメッセージがあるのかどうかに集中しています。市場予測も「利上げは年内1回あるかないか」という見方が優勢ですが、長期金利の上昇は、その見方と逆行して来ました。そのため直近の年内利上げの確率は67%と、1週間前の55%から上昇しています。(ブルームバーグ)

    明日朝3時のFOMCでは政策変更はないという見方でいいと思いますが、問題は28日に発表する日銀決定会合の結果です。上で述べたように、急速に盛り上がった緩和観測はややしぼんで来ました。ドル円が一時は111円台後半まで戻り、日経平均株価も1万7500円台まで戻る場面もあり、今月初めのような「危機感」は後退しています。加えてG20ではルー米財務長官により、「為替は秩序的だ」との発言もありました。

    大勢は追加緩和実施に前向きですが、万が一なかった場合のリスクにも備える必要はあります。発表は木曜日で、金曜日からは日本がGWに入ることも懸念材料です。市場の流動性が低下することが考えられるからです。東京市場が休みだと、ドル円は特にその傾向が強まるようです。先ずは明日未明のFOMC声明文に注目し、さらに昼前後の決定会合の内容に注意です。本日のレンジはややワイドに110円50銭〜112円程度を予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 --------
    3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰
    3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に
    3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 --------
    3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ
    3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇
    3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇
    3/29 イエレン・FRB議長 「FOMCは政策調整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」講演で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。
    4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。
    4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む
    4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 --------
    4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 --------
    4/15 ルー・米財務長官 「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」G20後の会見で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和