2016年4月28日(木)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- FOMCでは想定通り利上げは見送られ、今後もペースは緩やかになることが改めて確認された。ドル円は株高、原油高に反応し、111円76銭まで上昇。
- ユーロドルはもみ合いながらも1.13台に乗せる。1.1363まで買われ、対円でも上昇。
- FOMCで利上げペースが緩やかになるとの内容から株式市場は続伸。ダウは51ドル上昇し、再び1万8000ドルの大台に乗せる。
- 債券相場は緩やかな利上げペースになるとの文言を好感し8日ぶりに反発。長期金利は1.85%台まで低下。
- 金は続伸し1250ドル台に。原油は需給関係が改善するとの見方が引き続き買い戻しにつながり大幅続伸。引け値では昨年11月以来となる45ドル台に乗せる。
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3月中古住宅販売成約指数 → +1.4%
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ドル/円 111.09 〜 111.76 ユーロ/ドル 1.1270 〜 1.1363 ユーロ/円 125.71 〜 126.32 NYダウ +51.23 → 18,041.55ドル GOLD +7.00 → 1,250.40ドル WTI +1.29 → 45.33ドル 米10年国債 −0.076 → 1.851% 本日の注目イベント
- 日 3月消費者物価指数
- 日 3月鉱工業生産
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 独 独4月雇用統計
- 独 独4月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏4月景況感指数
- 欧 ユーロ圏4月消費者信頼感(確報値)
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 1−3月GDP(速報値)
今朝方発表されたFOMC声明文では想定通り政策変更はなく、注目された6月利上げの可能性は残されました。声明文では引き続き利上げのペースは緩やかになると記され、これが株価と債券価格の上昇につながり、原油高の追い風もあり、ドル円は111円台後半まで上昇しました。
声明文では「世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」という文言が削除され、その動向を「注視していく」という文言に変更されています。その意味では6月利上げの可能性は残しており、やや「タカ派的」だったとも言えなくはありません。
また労働市場については「雇用の力強い伸びを含む最近の一連の指標は、労働市場の力強さが増していることを示している」と表現されています。さらに声明文は「経済活動の拡大は減速したように見えるものの、労働市場の状況は一段と改善した」と記述され、「家計支出の伸びは鈍化したが、家計の実質所得は堅調なペースで増加し、消費者信頼感も引き続き高い水準にある」と述べられています。(ブルームバーグ)
NY株式市場はこの内容を好感し上昇、ダウは再び1万8000ドルの大台を回復し、さらに債券市場でも好感され、このところ7日連続で売り込まれていた10年債も、ようやく下落に歯止めがかかっています。
ドル円は111円76銭まで買われ、これは直近高値をつけた先週末から今週始めの水準に並んだ格好です。とすると、この水準を上抜けし112円台に乗せることができるかどうかは、まさに今日の日銀会合次第ということなります。仮に日銀が動かないとすれば、111円80銭近辺が当面「ドルの天井」になる可能性が高いことになり、再び円が買われ易い状況になるかもしれません。
一方、もし「ちゅうちょなく」決断するようならドル円の上値がどこまであるのかを探る展開が予想されます。今回の日銀政策決定会合はこれまでになく注目度が高く、緩和期待も盛り上がっています。日経クイック社が、株式・債券・為替関係者に緊急のアンケートを行ったところ、199名のうち59%にあたる人が「追加緩和あり」と回答しています。その中でも特に、株式と為替では6割以上の人が「あり」と答えているとの結果が、今朝手元に届いています。
金融決定会合の結果は終了次第直ちに発表されることになっていますが、早ければ11時半前後には発表があるかもしれません。発表時間が遅れれば遅れるほど、「議論が紛糾している」と想定され、「緩和実施」の可能性が高まる傾向があり、1月のマイナス金利導入を決めた際もそうでした。緩和が実施されるとの観測は高まっていますが、5月18日には日本の1−3月期GDP速報値が発表されるため、この内容を確認してから6月の会合で動くのではないかとの見方もあります。どちらにしても、この結果を巡っては相場が大きく上下することになります。予想レンジは110円50銭〜112円80銭程度とワイドになります。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 3/7 黒田・日銀総裁 「今すぐに何かをやるということは考えていない」講演で。 -------- 3/10 ドラギ・ECB総裁 「一段の利下げが必要だとは考えていない」政変変更後の記者会見で。 ユーロドル1.08台前半から1.12台まで急騰 3/16 FOMC声明文 「金融政策スタンスの漸進的調整により経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続けると見込んでいる。ただし、世界の経済・金融情勢が引き続きリスクをもたらしている」 ドル円113円80銭辺りから → 112円台前半に 3/16 スティグリッツ・コロンビア大学教授 「日銀の金融政策だけでは限界がある。次に財政政策をとることが重要だ」国際金融経済分析会合で。 -------- 3/21 ロックハ−ト・アトランタ連銀総裁 「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」講演で。 ドル円111円台半ばから後半へ 3/22 エバンス・シカゴ連銀総裁 「今年の米経済成長率を2−2.5%と予想し、ファンダメンタルズが非常に良好な状態にある」講演で。 ドル円111円台半ばから112円台半ばへ上昇 3/23 ブラード・セントルイス連銀総裁 「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」ブルームバーグとのインタビューで。 ドル円112円台後半へ上昇 3/29 イエレン・FRB議長 「FOMCは政策調整を慎重に進めるのが適切だと私は考えている」講演で。 ドル円急落。株安・債券高が急速に進む。 4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。 4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む 4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 -------- 4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 -------- 4/15 ルー・米財務長官 「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」G20後の会見で。 --------



