今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年5月12日(木)

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 株価が大きく下げたことからドル円は反落。東京時間に109円を割り込み、NYでは108円37銭までドルが売られる。
  • ユーロドルはドル安が進んだが、1.14台で小動き。値動きが細っており、方向性に欠ける展開画が続く
  • 株価は大幅に反落。ディズニーやメーシーズの決算に失望し売りが加速。ダウは前日の上昇分を吐き出す217ドル安。
  • 債券相場は反発。株価の急落や10年債入札が好調だったことから買い物を集める。長期金利はやや低下し、1.73%台に。
  • 金は3日ぶりに反発。原油価格は在庫が減少していたことから買われ、46ドル台に。

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    4月財政収支 → 1065億ドル
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    ドル/円 108.37 〜 108.82
    ユーロ/ドル 1.1400 〜 1.1447
    ユーロ/円 123.82 〜 124.28
    NYダウ −217.23 → 17,711.12ドル
    GOLD +10.70 → 1,275.50ドル
    WTI +1.57 → 46.23ドル
    米10年国債 ー0.024 → 1.737%

    本日の注目イベント

    • 日  日銀金融政策決定会合における主な意見(4月27、28日分)
    • 日  3月国際収支
    • 日  4月景気ウオッチャ調査
    • 欧  ユーロ圏3月鉱工業生産
    • 英  BOE金融政策発表
    • 英  BOEインフレ報告
    • 英  BOE議事録
    • 米  新規失業保険申請件数
    • 米  ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演

    やはりドル円は110円には届かず109円さえも割り込む展開でした。昨日の朝方は株価の上昇に伴って109円台半ばまでドルが買われましたが、10時過ぎに日経先物が大きく売られると瞬時に109円を割り込んでいます。先週105円55銭までドル安が進んだ後、じりじりと値を戻してきたドル円でしたが、まだ110円台を試す状況ではないようです。NYではダウが大幅安に転じると、108円台前半までドル売りが進み、今日も東京時間も再び上値の重い展開が予想されます。

    ブルームバーグによれば、米大手証券のゴールドマンの為替チームは、ドルは底を打って今後2年以内に15%上昇するというレポートをまとめたようです。現在の水準からすると、125円台程度までドルが反発すると予想していることになり、昨年6月に記録した125円86銭のドル高値に近い水準ということになります。

    その理由としては、先週末の雇用統計で結果が悪かったにも関わらずドルが上昇したことを挙げています。同社がドル高を予想しているのは、今年の初めからで、今の所「逆風」が吹いていますが、いずれマイナス金利の投資環境下の日本では、急激な資金シフトが起き、海外に流出すると読んでいるようです。因みに、年央にもドル円は115円、ユーロドルは1.11までドル高が進むとしています。

    再び108円台まで押し戻されて、ドル円は105−110円のレンジを形成しています。今月下旬には伊勢志摩サミットがあり、その前の20−21日には仙台でG7が開催され、ここでもしかしたら麻生財務大臣とルー米財務長官の激論が見られるかもしれません。さらに6月には14−16日の間に、日米中央銀行の金融政策会合があります。そして7月には参院選挙と11月には米大統領選です。安倍政権の基盤が揺るがないのか、トランプ大統領が誕生するのかが注目されます。いずれも、為替市場に大きな影響を及ぼす可能性はあります。今年は既に16円以上もドル安が進んでおり、ドル円の値幅も去年比べ2倍になることも考えられます。

    したがって、ドル円のボラティリテーは今後も高水準で推移すると予想しています。当然ながら、相場予想も難しくなってきます。ポジションを減らすなど、リスクに対する許容度を高めておくことをお勧めします。本日は日本株も軟調でしょう。ドル円は下落リスクの方が高く、108円を割り込むのかどうかが一つのポイントです。明確に割り込むようだと、NY市場まで見ればずるずると107円台半ばまで落ちることもありそうです。一目均衡表の「雲」も、1時間足では108円20銭近辺をしっかりと下回ると、「雲抜け」します。予想レンジは107円70銭〜108円70銭程度とします。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    4/4 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」講演で。 ドルがやや反発。
    4/5 安倍首相 「通貨安競争は絶対さけなければならない。恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」WSJ紙とのインタビューで。 ドル売りに拍車。一時110円を割り込む
    4/7 カプラン・ダラス連銀総裁 「FRBは次の利上げ時期に近づいている」講演で。 --------
    4/7 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済が現在見られるペースで雇用を生み続け、インフレが上向き続ければ、予測された形で金利を徐々に引き上げるべきであることは明白だ」フォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューで。 --------
    4/15 ルー・米財務長官 「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」G20後の会見で。 --------
    5/5 安倍首相 「為替の急激な変動は、例えばわが国の貿易関連企業に大きな影響を与えるなど望ましくはない」ロンドンで記者団に。 --------
    5/9 麻生財務大臣 「われわれとしては当然、介入する用意があるということを申し上げる」参院決算委員会で。 ややドル高に
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和