2016年7月12日(火) 「ドル円102円台後半まで反発」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京市場で予想外の株高が進んだことからドル円は上値を切り上げ102円台に。NYでは金利高や株高も加わり102円89銭まで上昇。短期筋の買い戻しが中心でこのままドルが上昇しつづけるかは不透明。
- ユーロドルはドル高の流れにやや反落。1.1030まで売られ、ユーロ円は113円台後半まで反発。
- 株式市場は続伸。アジアや欧州の株価の上昇を受けて 引き続き買い物を集める。ダウは80ドル上昇し、年初来高値を更新。S&P500は過去最高値を更新。
- 債券相場は反落。株価の続伸を背景に利益確定の売りが優った。長期金利は約1週間ぶりに1.43%台まで上昇。
- ドル高から金は3日続落。原油価格も44ドルまで売られる。
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6月労働市場情勢指数(LMCI) → −1.9
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ドル/円 102.38 〜 102.89 ユーロ/ドル 1.1030 〜 1.1075 ユーロ/円 113.07 〜 113.77 NYダウ +80.19 → 18,226.93ドル GOLD −1.80 → 1,356.60ドル WTI −0.65 → 44.76ドル 米10年国債 +0.072 → 1.430% 本日の注目イベント
- 米 6月労働市場情勢指数(LMCI)
- 米 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁講演
- 加 カナダ6月住宅着工件数
昨日の東京市場では株価の上昇が切れ目もなく続き、日経平均は一時先週末より700円を超える上昇を見せる場面もありました。先週末の雇用統計で、雇用者数の鈍化に一応歯止めが掛かったことで、NY株が大幅に上昇。加えて、参院選では予想通り自公の圧勝に終り、経済対策への期待が込められていました。
それでも朝方のドル円は、早朝に100円30銭を付けるなど、円の先高観が先行する形で取引が始まりましたが、この日は完全に株価に引き寄せられるようにドルがゆっくりと上昇して行きました。もっとも、その株価の上昇も先物主導の買い戻しに過ぎず、本格的な反転とは言えません。先物ショートで利益をあげている向きも、さすがに今後発表される経済対策で、株価が上昇するリスクを考えて早めに動いたものと思われます。
ドル円はNYでは103円には届いてはいませんが、それでも1日の上昇スピードとしてはかなり早いものでした。しかも値幅も2円50銭ほど出ており、このところ下落スピードの速さに慣らされてきた個人投資家にとっても、上値のメドを掴むという点で、難しかったかもしれません。しかし、昨日の大幅なドル上昇も、これまでのショートの買い戻しが主体で、100円で底を打ったからドルを買おうというものではありません。株高ドル高はまだ、ポジションの巻き戻しの域を出てはいません。
現在ドル円は1時間足の「雲」を大きく上抜けし、見事な上昇力を見せています。4時間足を見ると、103円前後に「120日線」が来ており、これが目先の抵抗と見られますが、同時に「雲」の中におり、この雲を抜けるには103円30銭辺りをしっかりと抜ける必要があります。さらに言えば、この103円台前半は、6月24日の「Brexit」後の反発の際にも上昇を抑えられた水準でもあり、やはりレジスタンス・レベルとして意識される水準です。
まずはこの水準をしっかりと上抜け出来るかどうかという点がポイントになります。まだドル円の基本的なレンジは100−105円と見ていますが、その中でも下値リスクの方が高いことは先週から繰り返し述べてきたことです。この見方は変わっていませんが、仮に105円を抜けるようだと、「100円は当面ドルの底値の可能性が高い」という見方も浮上します。従って105円を抜けるかどうかも今後の相場展開を予想する上では重要です。ではその可能性はあるのかどうかです。
既に今朝の新聞にも掲載されていますが、アベノミクスの再浮上があるかないかと、今月下旬の日銀会合で追加緩和があるかどうかにかかっています。安倍首相はデフレ脱却に10兆円を超える対策を行うと言明しています。ただ、これだけでは人々のデフレ心理を転換させるには力不足です。ましてや、そのメインの施策が無年金者の救済と、リニア新幹線の開業前倒しでは、どの程度国民の心理を好転させることが出来るのでしょうか。安倍首相は「あらゆる政策を総動員する」と述べています。この中に日銀の追加緩和も想定しているのであれば、上記105円を上抜けすることは可能だと考えています。
今月の米利上げの可能性はほぼありません。だとすると、ドル円反発のきっかけは国内要因に頼らざるを得ません。今月が相場の行方を観る上で極めて重要な月であることは明らかです。本日のドル円レンジは、102円〜103円50銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 6/2 ドラギ・ECB総裁 「われわれは正しい道を進んでいるが、予断は許されない」ECB理事会後の記者会見で。 -------- 6/3 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局の金融政策目標を達成するためにフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の緩やかな上昇ペースが適切だと引き続き考えている」講演で。 -------- 6/6 菅・官房長官 「投機的な動きが継続することがないように、為替市場の動向を緊張感を持って注視し、必要な時にはしっかりと対応してもらいたい」記者会見で。 ドル円106円80銭近辺から109円19銭まで上昇 6/6 イエレン・FRB議長 「中長期的な物価安定と最大限の持続可能は雇用を確保するため、フェデラルファンド(FF)金利は時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろうと、私は引き続き考えている」講演で。 市場はドル高、株価で反応 6/15 イエレン・FRB議長 「われわれが議論した不確定要因の一つで、この日の決定において考慮された」「米経済見通しに影響を及ぼす可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」英国の国民投票に関して、FOMC後の記者会見で。 ドル円105円台後半から105円41銭近辺まで下落 6/21 ドラギ・ECB総裁 「英国のEU離脱を問う国民投票後のいかなる緊急事態にも備えている」欧州議会で。 ドル高株高に寄与 6/30 カーニー・BOE総裁 「景気見通しは悪化した。夏の間に何らかの金融緩和が必要になる公算が大きい」講演で。 ポンド急落、FTSEは大幅上昇



