2016年7月13日(水) 「ドル円105円に迫る」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は一段と上昇力を強め、104円98銭までドル高が進む。米株価が最高値を更新し、長期金利も上昇。近く発表される日本の経済対策や、日銀会合への期待もあり、一気にドルの買い戻しが進んだ。
- ユーロドルは小動きだったものの、ユーロ円は急騰。116円台半ばまで買われ、6月24日のBREXIT以来の水準を回復。
- 株価は3日続伸し、ダウは昨年5月の最高値を更新。さらにS&P500も連日の史上最高値を更新。米雇用に対する不安や英国の混乱が収まったことなどが背景。
- 債券相場は3日続落。株価の上昇が続き、リスクオンが進んだことから債券には売り圧力が強まる。長期金利は1.51%まで上昇。
- 金は大幅に続落。原油は反発し46ドル台に。
ドル/円 103.84 〜 104.98 ユーロ/ドル 1.1060 〜 1.1106 ユーロ/円 115.21 〜 116.42 NYダウ +120.74 → 18,347.67ドル GOLD −21.31 → 1,335.30ドル WTI +2.04 → 46.80ドル 米10年国債 +0.080 → 1.510% 本日の注目イベント
- 中 中国6月貿易収支
- 欧 ユーロ圏5月鉱工業生産
- 米 6月財政収支
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
- 米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
- 加 カナダ中銀政策金利発表
ドル円がよく動きます。昨日はユーロドルは蚊帳の外で、ドル円をはじめ、円がらみの取引が活発だったようです。近く発表される10兆円を超える経済対策や、今月末に行われる日銀の決定会合に対する期待が海外勢を中心に盛り上がり、その前にポジションの解消に動いているようです。また、世界中で株式が上昇力を強め、史上最高値圏で推移していることも、円売りにつながっているようです。もっとも日本だけは例外で、連日大幅な上昇を見せているとはいえまだ1万6000円台です。
昨日は首相官邸でバーナンキ前FRB議長と安倍首相が会談したことも円売りにつながったとの指摘もありますが、それにしても先週末に99円99銭までドルが下落し、わずか2日でちょうど5円の反発はかなり急激です。これで、「円高の潮目」が変わったとは思えませんが、ドルのショートポジションはかなり解消されたと見られます。考えてみれば、6月24日の英国の国民投票前には106円台後半だったわけですが、ようやくその8割程度を戻したということです。
米利上げ観測の急激な後退、英国の予想外のEUからの離脱と、立て続けにサプライズが続いたことで円買いが強まったわけですが、その伏線として5月の米雇用統計の悪化があったことも挙げられます。今回は、混乱していた英国の次期首相選びが、思ったよりスムーズにいったことや、先週末の雇用統計、そして参院選挙と、徐々に目の前の「不透明感」がひとつづつ外されて来たことが急激なドルの買い戻しにつながったと見てます。
これで、これまでの100−105円のレンジが崩れたのかどうかはまだ分かりません。本日は海外株の上昇もあり、日経平均株価はさらに上値を取りに行くでしょう。最大で1万6700円台までは見ていますすが、出遅れ感の強い日本株です。その程度の上昇があってもおかしくはありません。その際にドル円がどこまで上値があるのかどうかですが、105円台ではかなりのドル売りが予想されます。
基本は105円台からはドルの売り場を探るスタンスでよかろうと思います。105円台は多くの輸出企業が社内レートと見ている水準です。株価が予想以上に上昇しても105円台半ば止まりだと見ていますが、東京市場で105円台を維持して引けるようだと、海外市場ではもう一段高があるかもしれません。基本的にはロングは手仕舞う水準だと思われます。予想レンジは103円80銭〜105円30銭程度と見ます。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 6/2 ドラギ・ECB総裁 「われわれは正しい道を進んでいるが、予断は許されない」ECB理事会後の記者会見で。 -------- 6/3 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局の金融政策目標を達成するためにフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の緩やかな上昇ペースが適切だと引き続き考えている」講演で。 -------- 6/6 菅・官房長官 「投機的な動きが継続することがないように、為替市場の動向を緊張感を持って注視し、必要な時にはしっかりと対応してもらいたい」記者会見で。 ドル円106円80銭近辺から109円19銭まで上昇 6/6 イエレン・FRB議長 「中長期的な物価安定と最大限の持続可能は雇用を確保するため、フェデラルファンド(FF)金利は時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろうと、私は引き続き考えている」講演で。 市場はドル高、株価で反応 6/15 イエレン・FRB議長 「われわれが議論した不確定要因の一つで、この日の決定において考慮された」「米経済見通しに影響を及ぼす可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」英国の国民投票に関して、FOMC後の記者会見で。 ドル円105円台後半から105円41銭近辺まで下落 6/21 ドラギ・ECB総裁 「英国のEU離脱を問う国民投票後のいかなる緊急事態にも備えている」欧州議会で。 ドル高株高に寄与 6/30 カーニー・BOE総裁 「景気見通しは悪化した。夏の間に何らかの金融緩和が必要になる公算が大きい」講演で。 ポンド急落、FTSEは大幅上昇



