2016年7月29日(金) 「ドル円早朝より乱高下」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 104円台で推移していたドル円は、ロイター通信が日銀が政府から金融緩和を求める圧力を受けているとの報道に、105円50銭まで上昇。その後はやや軟調となり105円20−30銭で引ける。
- ユーロドルは続伸。1.10台半ばから1.11台までユーロが買われ、約2週間ぶりのユーロ高に。
- 株式市場はまちまち。原油価格の下落もあり、ダウは小幅ながら4日続落し、ナスダックは3日続伸。
- 債券相場は反落。グリーンスパン元FRB議長が、価格に警戒感が必要との認識を示したことも影響。長期金利は1.50%台に上昇。
- 金は続伸し1341ドルに。原油は供給過剰感が払拭できず続落。前日比78セント下げ、41ドル割れ目前に。
ドル/円 104.66 〜 105.50 ユーロ/ドル 1.1069 〜 1.1108 ユーロ/円 115.92 〜 116.85 NYダウ −15.82 → 18,456.35ドル GOLD +6.70 → 1,341.00ドル WTI −0.78 → 41.04ドル 米10年国債 +0.070 → 1.504% 本日の注目イベント
- 豪 豪第2四半期生産者物価指数
- 日 6月消費者物価指数
- 日 6月失業率
- 日 6月鉱工業生産
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 黒田日銀総裁記者会見
- 欧 仏4−6月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏4−6月期GDP(速報値)
- 欧 ユーロ圏6月失業率
- 欧 ユーロ圏7月消費者物価指数(速報値)
- 欧 企業決算 → バークレーズ、UBS、ミタル
- 米 4−6月GDP(速報値)
- 米 7月シカゴ購買部協会景気指数
- 米 7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)
- 米 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演
ドル円は早朝に105円30銭台で推移していたが、一気に103円37銭辺りまで約2円も下げ、既に今日一日の混乱の予兆を見せています。日銀金融会合を控え、思惑が錯綜しているようです。昨日のNY時間にもロイター通信の報道で、105円50銭までドルが急伸する場面があり、本日は、文字通り「熱い一日」になりそうです。
ロイター通信は、日銀には政府から金融緩和を求める圧力が強まっており、インフレの動きに弱さが見られる中、29日まで開く金融政策決定会合で追加緩和の具体的な内容について検討しているもようだと報じました。(ブルームバーグ)また、政府は、日銀が追加緩和を決めた場合は「声明文」を発表す見通しだと伝え、ロイターが確認した声明文の草案まで明らかになっています。
政府が日銀に圧力をかけること自体異例なことですが、日銀の決定に対して声明文を発表することも前代未聞です。まるで、試合が始まる前から外野席が燃えている状況と言えます。因みに声明文の草案は「政府は日銀の決定を歓迎しており、予定している大規模な経済対策を含む、あらゆる必要な政策措置を講じていく」というものです。もし追加緩和が決定され、この内容の声明文が出たとしたら、政府の情報管理体制は、一体どうなっているのか、そちらの方が不安です。
本日は「試合前」から周りは騒然としています。全ては決定会合の内容次第です。ロイター通信が報道したように追加緩和に踏み切るのか、あるいは政策変更はないのか、固唾を呑んで見守るしかありません。今回は政策変更なしが、「サプライズ」として受け止められる雰囲気です。
このような状況で予想レンジを考えても意味はありません。下値方向では、政策変更がなかった場合に100円の大台を割り込むのかどうかが焦点と、追加緩和があった場合には、先週のドルの戻り高値である107円台半ばが抜けるかどうかに注目しています。会合の結果は早ければ11時半頃には公表されると見られますが、遅ければ1時を過ぎることもあり得ます。その場合には、議論が紛糾している可能性が高く、「追加緩和を織り込む動き」になる傾向があると考えられます。いずれにしても、早朝には数分で2円程動いたドル円です。乱高下は必至でしょう。
東京地方もようやく梅雨が明け、本格的な暑さの到来です。来週はもう8月です。夏休みの予定も組んでいることと思いますが、今年の夏に限っては例年よりも為替は動くと予想されます。少なくともドル円は動くでしょう。ポジションは整理しておくことをお勧めします。良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 6/2 ドラギ・ECB総裁 「われわれは正しい道を進んでいるが、予断は許されない」ECB理事会後の記者会見で。 -------- 6/3 メスター・クリーブランド連銀総裁 「当局の金融政策目標を達成するためにフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の緩やかな上昇ペースが適切だと引き続き考えている」講演で。 -------- 6/6 菅・官房長官 「投機的な動きが継続することがないように、為替市場の動向を緊張感を持って注視し、必要な時にはしっかりと対応してもらいたい」記者会見で。 ドル円106円80銭近辺から109円19銭まで上昇 6/6 イエレン・FRB議長 「中長期的な物価安定と最大限の持続可能は雇用を確保するため、フェデラルファンド(FF)金利は時間をかけて緩やかに上昇しなくてはならないだろうと、私は引き続き考えている」講演で。 市場はドル高、株価で反応 6/15 イエレン・FRB議長 「われわれが議論した不確定要因の一つで、この日の決定において考慮された」「米経済見通しに影響を及ぼす可能性があり、その見通しは政策の適切な進路を判断する一因になるだろう」英国の国民投票に関して、FOMC後の記者会見で。 ドル円105円台後半から105円41銭近辺まで下落 6/21 ドラギ・ECB総裁 「英国のEU離脱を問う国民投票後のいかなる緊急事態にも備えている」欧州議会で。 ドル高株高に寄与 6/30 カーニー・BOE総裁 「景気見通しは悪化した。夏の間に何らかの金融緩和が必要になる公算が大きい」講演で。 ポンド急落、FTSEは大幅上昇 7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 -------- 7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 -------- 7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 --------



