2016年8月3日(水) 「ドル円一気に100円台に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円はアジアや欧州の流れを引き継ぎ円買いドル売りが優勢に。原油価格が40ドルを割り込んだことから、株安を材料に100円台までドル安が進行。一時は100円68銭まで売られ、3週間ぶりの円高水準を記録。
- ユーロドルでもドル安ユーロ高が進み、1.12台前半までユーロが買われる。
- 株式市場は原油安を嫌気し3指数とも下げる。7月の自動車販売が低調だったこともあり、ダウは7日続落となる90ドル安。
- 債券相場は続落。日本国債が急落したことも売りにつながったとの指摘も。長期金利は1.55%台まで上昇。
- 金は続伸し1370ドル台に。原油価格は「弱気相場入りした」との見方が広がり続落。引け値で40ドルを割り込む。
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6月個人所得 → +0.2%
6月個人支出 → +0.4%
6月PCEコアデフレーター → +1.6%
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ドル/円 100.68 〜 101.69 ユーロ/ドル 1.1188 〜 1.1234 ユーロ/円 113.01 〜 113.84 NYダウ −90.74 → 18,313.77ドル GOLD +13.00 → 1,372.60ドル WTI −0.55 → 39.51ドル 米10年国債 +0.035 → 1.556% 本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(6月15日、16日分)
- 中 中国 7月サービス製造業PMI
- 中 中国 7月財新コンポジットPMI
- 欧 ユーロ圏7月総合PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏7月サービス業PMI(改定値)
- 欧 ユーロ圏6月小売売上高
- 米 7月ADP雇用者数
- 米 7月ISM非製造業景況指数
昨日この欄で述べたように、NYで原油価格が続落したことから株価が下がり、リスクオフが進んだことで、ドル売り円買いが加速し100円台に突入しました。WTI原油価格は引け値で40ドルを割り込み、昨日はロンドンのブレント原油も弱気相場入りしたとの報道もあります。再び原油価格の動向が、ドル円の方向性を決めるような相場展開になりつつあります。
ドル円は今週中にも100円方向を試すのではないかと思っていましたが、そのスピードはやや速く、昨日は東京市場のドルの高値からは2円以上の下落です。しかもタイミング悪く、政府が28兆円の景気対策を発表し、アベノミクスの再出発を決めた日にあたりました。
さらに昨日は麻生財務大臣と黒田日銀総裁が緊急会談を行い、政府と日銀が協調して景気対策に取り組むという姿勢をアピールしましたが、皮肉にもその日に100円台まで円高が進みました。会談では40年債の増額について話し合った模様で、金融緩和の縮小について黒田総裁は否定しており、物価上昇についての手段を話しあったと語っています。
今回の円高・株安の源は、やはり先週末の日銀が決定した「小粒の追加緩和」から来たものと思われます。市場の期待値が高かっただけに、104円台から100円台まで3日間で4円の円高です。この水準は多くの輸出企業にとっては利益の下振れ要因になり、最大手のトヨタでは1円の円高が400億円の減益要因になることは、広く知られているところです。
先週の追加緩和の決定と、9月会合で「総括的な検証を行う」という異例な声明が、為替だけではなくほぼ無風状態だった日本国債の動きにも影響を与えています。国債市場では入札で購入した国債を直ぐに日銀に売却すれば利益の出る「日銀トレード」が相場を安定させていましたが、上記「総括的検証」以来、市場には不透明感が広がり価格が急落(金利が急騰)しています。一時はマイナス0.3%近くまで低下した長期金利は、昨日は約4カ月半ぶりにマイナス0.025%近辺まで上昇して来ました。日本の長期金利の上昇は日米金利差の縮小につながり、基本的には円高要因になります。
100円台まで円高が進んだことで、焦点は100円割れがあるかどうかです。これまでも何度か100円割れを見せてはいますが、直ぐに反発し、100円以下での取引時間はわずかです。100円以下では介入警戒感もあり、まずは口先介入が当然のことながら想定されます。一気に100円割れが「定着」する可能性は低いと見ていますが、97円程度まで下げるようだと、今度は100円がキャップされ、レジスタンスになることは考えられます。本日のレンジは株価の下落で、どこまで円買いが進むか。また株価自体がどれだけ下値抵抗力をみせるかにかかっています。予想レンジは100−101円50銭程度とみます。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 -------- 7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 -------- 7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 -------- 8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------



