2016年8月8日(月) 「米月雇用者数大きく伸びる」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 7月の雇用統計では、雇用者数が予想を大きく上回る25.5万人だったことでドル円は上昇。102円台までドル高が進んだが、思ったよりも伸びなかったとの印象。101円80−90銭で取引を終える。
- ユーロドルは反落。1.1台半ばまでドル高ユーロ安が進む。
- 株式市場は雇用統計に素直に反応し、3指数とも大幅に上昇。ダウ191ドル上昇し、ナスダックとS&P500も遅ればせながら最高値を更新。
- 債券相場は反落。良好な雇用統計を受け利上げ観測がやや高まったことから長期金利は1.58%台まで上昇。
- ドル高が進んだことで金は23ドルの大幅安。原油価格も小幅ながら反落。
*************************
7月失業率 → 4.9%
7月非農業部門雇用者数 → 25.5万人
6月貿易収支 → −445億ドル
*************************
ドル/円 101.03 〜 102.07 ユーロ/ドル 1.1046 〜 1.1162 ユーロ/円 112.30 〜 112.98 NYダウ +191.48 → 18,543.53ドル GOLD −23.00 → 1,344.40ドル WTI −0.13 → 41.80ドル 米10年国債 +0.088 → 1.589% 本日の注目イベント
- 日 6月国際収支
- 日 7月景気ウオッチャー調査
- 中 中国 7月貿易収支
- 独 独6月鉱工業生産
- 米 7月労働市場情勢指数(LMCI)
- 加 カナダ6月建設許可件数
7月の雇用統計では、失業率は4.9%で予想通りでしたが、非農業部門雇用者数は予想の18万人を大きく上回る、25.5万人でした。さらに6月分も29.2万人に上方修正され、5月、6月と大きな変動を見せた雇用者数は、どうやら堅調に推移し、「巡航速度」に戻ったようです。6月分の29.2万人は、昨年10月の30.7万人以来の高水準となります。
雇用統計が良かったことで、株式市場は素直に反応しています。NYダウは191ドル上昇し、7月20日に記録した最高値にあと50ドル余りに迫っており、最高値更新が遅れていたナスダックとS&P500もようやく高値を更新しました。株価が上昇し、年内の利上げ観測がやや高まったことで長期金利も1.58%台まで上昇しましたが、その割にはドル円の上昇は勢いがなかったとの印象が残ります。
ドル円は102円台には乗せたものの、102円07銭で上昇が抑えられています。背景は、年内の利上げ観測は確かに高まったものの、9月FOMCでの利上げをイメージするには至っていないということです。ブルームバーグのレポートでも「7月雇用統計が9月の利上げの確率を高めたことは確かだが、なお50%をやや下回るだろう」といったコメントを紹介しています。また、「今年数回にわたって目の当たりにしたように、米金融当局による引き締めがさまざまな形で予想通りに進まなくなることはあり得る」とのコメントもありました。
現時点では、年内の利上げは高まったとはいえ1回で、まだ2回を予想するには至っていません。この点については、今月26日に行われる予定のジャクソンホールでのイエレン議長の講演内容を確認する必要があります。金融当局は出来れば利上げをしたいという意向は持っており、議長が9月利上げに前向きな発言をするかどうかは、今後の経済指標にもかかっています。
NYでは101円台後半で引けたドル円は、今朝のオセアニアでは102円26銭あたりまで上昇し、NYのドルの高値を抜いています。米国株が大きく上昇したことで、週明けの日経平均株価もそこそこの上昇が見込めます。ドル円がどこまで株価の上昇に追随できるかという点に注目です。
足元ではまだドルの上値が重い展開を予想しますが、6月の雇用統計後の動きも同じようなセンチメントであったものが、この時は100円から107円台半ばまで一直線にドルが買われた例もあり、相場観を一方向に固定するのは避けたいところです。本日の予想レンジは101円60銭〜102円60銭程度にしたいと思います。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 -------- 7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 -------- 7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 -------- 8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 -------- 8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 -------- 8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------



