今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年8月9日(火) 「ドル円102円台半ばまで上昇」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は日本株が大幅に上昇したこともあり堅調に推移。NY市場では102円66銭まで買われたが、その後は伸び悩み102円40−50銭で引ける。
  • ユーロドルは膠着。1.10台後半でもみ合い、値幅も20ポイント以下と小動き。
  • 株式市場は反落。前日の大幅高の影響もあり、ダウは14ドル安となり、その他指数も小幅に反落。
  • 債券相場はもみ合い。10年債利回りも1.59%台とほぼ変わらず。
  • 金は続落。原油価格は大幅に反発。OPECが非公式の会合を開くと報道されたことで、買いが優勢となり43ドル台に。

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     7月労働市場情勢指数(LMCI) → +1.0
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    ドル/円 102.36 〜 102.66
    ユーロ/ドル 1.1072 〜 1.1089
    ユーロ/円 113.45 〜 113.76
    NYダウ ー14.24 → 18,529.29ドル
    GOLD −3.10 → 1,341.30ドル
    WTI +1.22 → 43.02ドル
    米10年国債 +0.003 → 1.592%

    本日の注目イベント

    • 中  中国 7月消費者物価指数
    • 中  中国 7月生産者物価指数
    • 独  独6月貿易収支
    • 英  英6月鉱工業生産
    • 英  英6月貿易収支
    • 加  カナダ7月住宅着工件数

    昨日は日経平均株価が引け際に大きく上げ幅を拡大し、396円高と、約1カ月ぶりの上昇幅を見せたことからドル円は底堅く、NYでは102円66銭までドル高円安が進みました。先週末の雇用統計で、非農業部門雇用者数が大幅に増加し、年内利上げの可能性が高まったこともドル買いにつながったとの指摘もあります。それでも9月のFOMCでの利上げにはつながらず、12月会合でも利上げの確率は43%程度に上昇していますが、利上げ出来るかどうかはまだ不透明で、今後の経済指標次第というところです。因みに金利先物が示唆する9月の利上げ確率は、わずか26%です。

    昨日は材料的にもそれ程特筆すべきものはなく、あえて挙げれば原油価格の大幅上昇が目立ったと言えます。WTI原油価格はOPECが9月にアルジェで非公式会議を開くことを明らかにし、OPECのサダ議長が現在の弱気相場は続かないとの見方を示したことから大幅に反発。原油価格は先週末比1ドル22セント高く、7月25日以来となる43ドル02セントで取引を終えています。(ブルームバーグ)原油高は昨日は株高にはつながらなかったものの、ドルの下支えにはなったようです。

    昨日からのドル円に動きは、ちょうど1カ月前の動きに似ている気がします。6月の雇用統計では、雇用者数が大きく上振れし株価も大幅に上昇したものの、5月分が下方修正され、この時点で僅か1万1000人の増加でした。ドル円は瞬間風速で99円99銭まで下げ、翌月曜日には100円割れを試すと見られていたドル円はそこからほぼ連日107円台半ばまで直線的に上昇し、想定以上に戻りが強かったことは記憶に新しいところです。

    今回も雇用者数が上振れし、株価も大幅に上昇し、さらに長期金利も上昇しました。それでも102円台に乗せるのがやっといったドル円の動きを見ると、「上値が重い」との印象だけが残ります。市場参加者も「戻り売り」が機能すると考えるのも当然だと言えますが、先月は予想外のドルの戻りにポジションを切らされてしまうといった状況でした。今回も、このまま103円台を回復するようだと、前回と同じような道を辿る可能性もでてきます。

    前回のドル上昇のドライバーは株価の上昇でした。株価は既に最高値を更新し「高値圏」にあるため、今回は仮に同じようは展開になったとしても、株価がドルを押し上げることにはならないと考えていますが、どうでしょうか。本日のドル円レンジは101円80銭〜102円80銭程度にしたいと思います。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 --------
    7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 --------
    7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 --------
    8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------
    8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 --------
    8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和