今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年8月12日(金) 「米国株再び最高値を更新」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は米国株が再び最高値を更新したことで上昇。102円台までドル高円安が進む。原油価格の上昇、株価の上昇という好循環がドルを押し上げた。
  • ユーロドルは1.11台半ばを中心にもみ合い。ユーロ円は113円台後半まで反発。
  • 株価は揃って大幅に上昇し高値を更新。原油価格が43ドル台まで反発したことや、大手百貨店メーシーズの決算が好感された。ダウは117ドル上昇し、1万8613ドルに。
  • 債券相場は反落。株高や30年債入札で需要が弱かったことで売りものがかさんだ。長期金利は1.55%台に上昇。
  • 金は反落し、原油価格は上昇。サウジのエネルギー相発言で9月会合への期待が高まる。
    ドル/円 101.16 〜 102.05
    ユーロ/ドル 1.1136 〜 1.1183
    ユーロ/円 112.91 〜 113.70
    NYダウ +117.86 → 18,613.52ドル
    GOLD −1.90 → 1,350.00ドル
    WTI +1.78 → 43.49ドル
    米10年国債 +0.064 → 1.559%

    本日の注目イベント

    • 中  中国 7月工業生産
    • 中  中国 7月小売売上高
    • 独  独4−6月期GDP(速報値)
    • 独  独7月消費者物価指数(改定値)
    • 欧  ユーロ圏4−6月期GDP(改定値)
    • 欧  ユーロ圏6月鉱工業生産
    • 米  7月小売売上高
    • 米  7月生産者物価指数
    • 米  8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

    祝日前の水曜日には欧州市場で101円を割り込み、100円97銭まで売られたドル円は、昨日のNY市場では再び反発して来ました。原油価格が反発し、株価が大きく上昇したことで「リスクオン」の流れが広がり、円が売られた格好です。まだ100−103円のレンジは維持されており、26日のジャクソンホールまでは明確なトレンドが見極められない展開が続きそうです。

    ロイター通信によると、サウジアラビアのエネルギー相は9月にアルジェリアで開かれるOPEC総会では市場を安定させるための行動について話し合う可能性があると述べています。原油価格はこの報道を材料に、7月25日以来となる43ドル86セントまで上昇しました。原油価格の上昇はエネルギー株を押し上げ、この日ダウは117ドル上昇し、先月20日に高値を記録して以降調整が続いていた株価は再び最高値を更新しました。

    株価上昇の背景には、金利は当面上がらないとの見方が依然根強いことが挙げられます。7月の雇用統計では雇用者数の伸びが確認でき、これで2カ月連続で雇用者数は大きく上振れしています。ただそれでも年内の利上げ観測はそれ程盛り上がらず、12月利上げの確率も50%を下回ったままです。これは英国のEUからの離脱など、利上げの判断材料としては米経済指標だげではなく、外部環境も影響を与えていると見ることが出来ます。

    サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はワシントンポストとのインタビューで「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」と述べています。次回9月会合では利上げが再び見送られる公算が高く、もしここで見送られることになると、「利上げは年内1回もしくは、なし」となる可能性が高くなります。利上げの可能性が遠のくことでドルの上値が重くなり、100円割れのリスクは継続することになります。もっとも、8月の雇用統計が先月のようなサプライズであれば、9月利上げの可能性はまだ排除するわけにはいきません。

    本日は米国株の大幅高の影響から日経平均株価も続伸することが見込まれます。ドル円も102円台乗せがあろうかと思いますが、102円台半ばから後半が抜けるかどうかがポイントです。先週は何度もこの水準を試してはいますが、103円台乗せには失敗しています。予想レンジは101円30銭〜102円50銭程度としたいと思います。


    リオ・オリンピックが始まり、水泳をはじめ、各競技で熱戦が繰り広げられています。個人的には、やはり見ていて興奮するのは水泳と陸上です。4年後はいよいよ東京ですが、今週東京で37度を越えた暑さを考えると、陸上競技は大丈夫かなと心配です。開催日は7月24日から8月の9日までで、まさに夏真っ盛りのタイミングです。北欧など寒い国のアスリートにとって、先ずは暑さ対策が課題です。良い週末を・・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 --------
    7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 --------
    7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 --------
    8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------
    8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 --------
    8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------
    8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和