2016年8月23日(火) 「ドル円101円台には届かず」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は米利上げ観測の高まりと日銀の追加緩和期待から東京時間に100円93銭まで上昇。NYではドルが緩やかに下落し、100円21銭近辺まで売られる。
- ユーロドルは1.13台でもみ合い。1.1331まで上昇するも勢いはなく、小動き。
- 株式市場はまちまち。原油価格が下落したことでエネルギー株が大幅に売られる。ダウは23ドル下げ、ナスダックは6ポイント上昇。
- 債券市場は反発。原油価格と株価が下落したことで買われた。長期金利は1.54%台に低下。
- 金は続落。原油価格は8日ぶりに反落し47ドル台に。
ドル/円 100.21 〜 100.63 ユーロ/ドル 1.1301 〜 1.1331 ユーロ/円 113.41 〜 113.75 NYダウ −23.15 → 18,529.42ドル GOLD −2.80 → 1,343.40ドル WTI −1.47 → 47.05ドル 米10年国債 −0.036 → 1.542% 本日の注目イベント
- 日 黒田総裁がFintechフォーラムで挨拶
- 独 独8月製造業PMI(速報値)
- 独 独8月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月消費者信頼感(速報値)
- 米 7月新築住宅販売件数
- 米 8月リッチモンド連銀製造業指数
昨日の朝方には日銀の追加緩和期待や、フィッシャーFRB副議長の発言を受け、ドル円は101円に迫る水準まで買われたものの、101円台乗せには至らず。さらにその後の海外市場では上値の重さだけが残る展開でした。短期的な動きを示す「1時間足」では大きく雲抜けし、上昇に弾みが付く期待もあったが、結局レンジは抜け切れず、元の「定位置に」に戻っています。反対に「1時間足」では100円15銭あたりを下回ると、雲を下抜けする気配を見せています。
上も下もない状態で、結局週末のイエレン議長の講演までは動きにくいということかもしれませんが、気になるのは依然として上値の重さです。今朝の経済紙でも指摘されていましたが、政府日銀は簡単には市場介入できないのではないかという見方が強まってます。事実、今月だけでも4回ほど100円割れの局面があったにも関わらず、それらしき動きは全く見られていません。一時は99円半ばまで円高が進みましたが、ここでも動きは見られていません。財務官の口先介入はあったものの、これはいつものことで、市場では「介入水準」を巡って様々な意見もあるようです。
こうなると相場の行方は、米利上げ観測が高まるか、あるいは後退するかで全てが決まってしまいそうです。個人的にはダドリーNY連銀総裁の「9月利上げもあり得る」との発言は、利上げに対する市場の悲観的な見方を修正する意味でなされたのではないかと考えます。また政策当局者の「希望」という意味で放った言葉ではないかとも思います。米経済指標は確かに悪くはありませんが、9月と12月の利上げを正当化するほど力強いものではありません。
従って、9月2日に発表される「8月の雇用統計」でも、よほどのサプライズがない限り9月利上げが急速に高まることにはならないと思われます。結局焦点は、年1回の利上げがあるかないかという点に絞られるのではないでしょうか。そう考えると、フィッシャーFRB副議長の発言が的を得ているものと理解できます。年内利上げの可能性はゼロというのも正当化できないということです。
このあたりの状況をイエレン議長がどのような言葉で言い表すのかに注目していますが、労働市場は2カ月連続で上振れしており、ここをベースに考えると、利上げに対しては前向きな内容である可能性の方が高いと予想しています。そして、もう一つ注目しなければならないのが、9月の日銀決定会合です。黒田総裁は日曜日の産経新聞とのインタビューでは「ちゅうちょなく」という言葉を使っていましたが、先週の財務省、日銀、金融庁との会合を踏まえて、追加緩和に対してより前向きになったのではとの憶測もあります。本日は黒田総裁のフォーラムでの挨拶もあります。何かヒントがあるかもしれません。本日のレンジは99円70銭〜100円70銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 -------- 7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 -------- 7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 -------- 8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 -------- 8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 -------- 8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 -------- 8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 -------- 8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発 8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 -------- 8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる



