今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年8月25日(木) 「ドル円100円台半ば」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米長期金利が上昇したことでドル円は買われたが、100円台半ばで上昇は止まる。100円以下が底堅いものの、まだ方向感は見えない。
  • ユーロドルは小幅に反落。1.1245まで売られ、この日は終始1.12台でもみ合う。
  • 株式市場も反落。イエレン議長の講演を控え小動き。ダウは65ドル下げ、他の株価指数も反落。
  • 債券相場は下落。5年債入札は好調だったものの、利上げ見通しが依然として不透明なことで長期債は売られた。
  • 金は大幅に続落し約1カ月ぶりに1330ドル台を割り込む。原油価格は在庫が予想外に増加していたことで大幅に下落。

    ***********************
    6月FHFA住宅価格指数 → +0.2%
    7月中古住宅販売件数  → 539万件
    ***********************
    ドル/円 100.17 〜 100.61
    ユーロ/ドル 1.1245 〜 1.1271
    ユーロ/円 112.86 〜 113.25
    NYダウ −65.82 → 18,481.48ドル
    GOLD −16.40 → 1,329.70ドル
    WTI −1.33 → 46.77ドル
    米10年国債 +0.015 → 1.561%

    本日の注目イベント

    • 米  新規失業保険申請件数
    • 米  7月耐久財受注

    ドル円は100円台で推移し、米長期金利の上昇を好感し100円61銭までドル高が進んだものの、そこからは小幅に反落しNYでの取引を終えています。中古住宅販売件数は前月比3.2%減少していましたが、相場への影響はなく、いよいよ明日のジャクソンホールでのイエレン議長の講演待ちです。

    今朝のブルームバーグは、イエレン議長の講演で、もしサプライズがあった場合に最も値動きが大きくなるのは円とポンドとNZドルだとの大手米銀の調査結果を紹介しています。これらの通貨は過去3カ月において、米国とそれぞれの国の間の2年債利回りの差の変化に最も敏感に反応しているとのことです。

    今月に入ってからは利上げの時期を巡って、要人発言のたびに相場が上下したものの、結局どちらにも抜け切れずにもみ合いが続いています。そのため、トレンドフォローを基本にポジションメイクしても機能していません。結局上で買ってしまい、下で売ってしまうことになります。ここはむしろレンジと割りきり100円近辺で買い、100円台半ばから101円近辺で手放すという手法が効果的です。ただし、これは本日までで、明日のイエレン講演からはそうは行きません。

    上で述べているように、発言内容によっては上下どちらにも大きく値を飛ばす可能性があるからです。利上げ観測にブレーキをかけるような内容ならドル円は100円を大きく割り込むことも考えられます。一方で、労働市場や住宅市場の強さを前面に、利上げを引き寄せる内容なら102円に向かうことも予想されます。市場のエネルギーも相当溜まっていると思われ、この局面では「順張り」が機能するはずです。それでも、上値ではドル売りが待ち構えていると思われ、どこまで上昇できるかが焦点です。利上げに前向きな内容でドルが上昇したケースでは、深追いは避けたいところです。

    本日は引き続き緩慢な動きになろうかと思いますが、予想レンジは100円〜101円程度と見ています。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 --------
    7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 --------
    7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 --------
    8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------
    8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 --------
    8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------
    8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 --------
    8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発
    8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
    8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる
    8/24 カプラン・ダラス連銀総裁 「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示しないが、利上げの時期は近づいている」日経新聞とのインタビューで。 --------
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和