今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年8月26日(金) 「イエレン議長講演今夜23時」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は本日のイエレン議長講演を控え極端に小動き。NY市場での値幅は17銭程度に留まり、110円台半ばから動かず。
  • ユーロドルも同様に1.12台後半で推移し、値動きは見られず。
  • 株式市場は揃って続落。利上げに対する不透明感が上値を抑える格好となり、ヘルスケア関連銘柄が売られた。ダウは33ドル下落。
  • 債券相場も続落。イエレン議長講演を控えていることに加え、7年債入札も低調だった。長期金利は1.57%台に上昇。
  • 金は続落し、原油は小幅に反発。

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    新規失業保険申請件数 → 26.1万件
    7月耐久財受注  → +4.4%
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    ドル/円 100.45 〜 100.62
    ユーロ/ドル 1.1271 〜 1.1298
    ユーロ/円 113.34 〜 113.58
    NYダウ −33.07 → 18,448.41ドル
    GOLD −5.10 → 1,324.60ドル
    WTI +0.56 → 47.33ドル
    米10年国債 +0.012 → 1.573%

    本日の注目イベント

    • 欧  ユーロ圏7月マネーサプライ
    • 英  英4−6月期GDP(改定値)
    • 日  7月消費者物価指数
    • 米  4−6月GDP(改定値)
    • 米  8月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
    • 米  イエレン議長講演

    為替相場は完全に膠着状態となり、市場では実需だけが売買されている状況になっていると思われます。そんな「固定相場」のような状況も、今夜からは一変すると思われます。ジャクソンホールでのシンポジウムは前日までそのタイムスケジュールは公表されないと聞いています。いよいよ今晩から始まるということで、注目のイエレン議長の講演は現地時間午前8時(日本時間今夜11時)から行われることが判明しました。9月利上げに言及するのかどうか、あるいは9月がないとしても年内の利上げの可能性について言及があるのかどうかが注目されます。

    これまでFOMCメンバーの多くが利上げに前向きな発言を繰り返してきましたが、昨日も二人の連銀総裁が意見を述べています。カンザスシティー連銀のジョージ総裁はブルームバーグとのインタビューで、米経済は完全雇用に近づいておりインフレは当局の目標に向って上昇しているとし、利上げは正当化されると改めて表明しました。(ブルームバーグ)

    またダラス連銀のカプラン総裁は、経済専門局CNBテレビのインタビューで、追加利上げへの「根拠は強まりつつある」と述べています。このように、多くのFOMCメンバーは揃って利上げに前向きな発言をしており、見方によっては、これは「統一された見解」と見ることもできそうです。市場に対する一種の「フォワード・ガイダンス」と取れば、この一連の発言も理解できそうです。また利上げに対する悲観的な市場の見方を修正する意味も含まれている可能性があります。

    そう考えた場合、今夜のイエレン議長の発言内容も、これら一連の発言に追随するものと予想することができそうです。特にイエレン議長に近いとされるダドリーNY連銀総裁の発言(参照:下記What's going on )は象徴的です。イエレン議長も好調な住宅市場や労働市場が米景気を支えるとし、前向きな発言をする可能性が高いと見ていますが、どうでしょうか。

    チャートを見ると、「日足」のMACDは既にゴールデンクロスを見せており、これは1カ月半ぶりのサインになります。まだ「マイナス圏」にいるため本格的な上昇は見込めませんが、「1時間足」では「プラス圏」入りをしています。上値のメドとしては101円10銭前後(4時間足120日線)と、102円80銭前後(同200日線」があり、その上では、「日足」の雲の下限である103円65銭あたりということになります。もしドルが売られた場合は、99円台半ばが最初のサポートで、その下は99円前後というところでしょう。仮に99円を割り込むようなら、そこは未体験のゾーンということで下落に拍車がかかることも考えられます。ということで本日の予想レンジは非常に難しく、イエレン議長の講演内容次第ということです。


    「ベイカー」に「ケンブリッジ」。私の年代ならベイカーは「ベイカー元米財務長官」で、ケンブリッジは「英ケンブリッジ大学」を思う浮かべます。今や、柔道金メダリストの「ベイカー茉秋」と、陸上短距離の「ケンブリッジ飛鳥」選手を思い浮かべるようです。二人ともいわゆるハーフでしょうが、そもそも体つきが明らかに異なります。オリンピック日本代表になるのもうなづけます。昔に比べれば「国際結婚」は普通になっており、今後はもっと二人のような日本代表選手が増えるはずです。因みに、我が家にもカナダ人の「ブライアン」がおり、今から子供の名前を考えているようです。良い週末を・・・・・。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    7/13 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「インフレ率が来年中には目標に戻ると確信している」「年内に最大2回の追加利上げが適切になる可能性があり、フェデラルファンド(FF)金利は2018年末までに3.0%に近づくと私は予想する」講演で。 --------
    7/19 IMFチーフ・エコノミスト 「IMFとしては介入は、必要もしくは有効な手段とはみていない」「円相場の状況については無秩序とはみていない」ワシントンでの記者会見で。 --------
    7/19 FOMC声明文 「経済見通しへの短期的なリスクは後退した」「労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」 --------
    8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------
    8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 --------
    8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------
    8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 --------
    8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発
    8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
    8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる
    8/24 カプラン・ダラス連銀総裁 「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示しないが、利上げの時期は近づいている」日経新聞とのインタビューで。 --------
    8/25 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米経済は完全雇用に近づいており、インフレは当局の目標に向って上昇してる。利上げは正当化されると」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和