2016年9月14日(水) 「米長期金利上昇でドル102円台半ばに」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は前日とは反対に、海外市場に入るとジリ高となり、NYでは長期金利の急上昇に反応し102円台半ばまでドルが買われる。
- ユーロドルは1.12台半ばから前半で小動き。ドル円で円安が進んだ分、ユーロ円も上昇。
- 株式市場は大幅に反落。利上げ観測が払拭できず、この日のダウは258ドル下げ、前日の上昇分を全て吐き出す。
- 債券相場も反落。2年債と10年債が売られ、長期金利は一時1.74%台まで急上昇。
- 金は5日続落。原油価格は供給過剰が当面続くとのIEAの見通しに続落し、44ドル台に。
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8月財政収支 → 1071億ドルの赤字
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ドル/円 102.06 〜 102.74 ユーロ/ドル 1.1204 〜 1.1260 ユーロ/円 114.68 〜 115.31 NYダウ −258.32 → 18,066.75 GOLD −1.90 → 1,323.70 WTI −1.39 → 44.90 米10年国債 +0.064 → 1.727% 本日の注目イベント
- 日 7月鉱工業生産(確定値)
- 欧 ユーロ圏7月鉱工業生産
- 英 英8月雇用統計
「米利上げ観測」がキーワードとなり、連日為替、株、債券の各市場が乱高下させられています。昨日のNY市場では、9月利上げが払拭できず、不透明感が漂う中、前日とは正反対に、ドルが買われ、債券と株が大きく売られました。
前日、ブレイナードFRB理事が利上げには慎重な姿勢を見せたことで、安心感から株価が上昇し、金利低下からドルが売られましたが、昨日は全く反対の動きになっています。金利先物から判断できる9月利上げの確率は15%程度まで低下して来たにも関わらず、株式市場と債券市場の反応には目を見張るものがあります。とりわけ債券市場では売りがかさみ、長期金利は約2カ月半ぶりに1.74%台まで上昇する場面があり、これがドルをサポートする構図になっています。足元の動きでは、為替と株の相関度もかなり低下しています。これも、来週FOMCを控えていることを考えれば自然の成り行きかもしれません。
ただ昨日の米株価の下落は利上げを嫌っただけが原因ではありません。WTI原油価格が大幅に反落し、引け値では前日比1ドル39セント下落し、44ドル台まで売られました。原油価格の下落がエネルギー株の下げを牽引し、株価指数の大幅安につながったと見られます。
国際エネルギー機関(IEA)は、世界的な需給バランス見通しを修正し、現在の供給過剰が2017年に持ち越されるとの見通しを明らかにしました。(ブルームバーグ)また、先週の原油在庫が400万バレル増加したことが明らかになるとの見通しもあり、原油価格は8月中旬以来となる44ドルまで下落しました。
来週のFOMCでは依然として利上げはないと予想していますが、それでも市場の混乱を見ると、「利上げに備えている」市場関係者も多くいるということです。ここはサプライズがないとは言えないため、頭の片隅にはその可能性も入れて置くべきでしょう。今朝の経済紙は、来週の日銀金融会合では「マイナス金利を軸に」検討されていると報じています。マイナス金利の深堀を中心に、さらに国債購入ではイールド・カーブをスティープ化するために、超長期債の購入を控え、中期債を中心に購入していくことも検討されているようです。日銀が何らかのアクションを起こせば、ひとまずは円売り材料と判断できます。昨日のNY市場でも、この速報版がドル買い円売りを加速させたとの見方もあるようです。
ドル円は102円台半ばまで上昇し、101−103円のレンジ内に収まっています。NYの株安の影響から本日の日経平均も引き続き上値の重い展開が予想されます。レンジは101円70銭から102円90銭程度を予想します。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 -------- 8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 -------- 8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 -------- 8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 -------- 8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発 8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 -------- 8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる 8/24 カプラン・ダラス連銀総裁 「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示しないが、利上げの時期は近づいている」日経新聞とのインタビューで。 -------- 8/25 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米経済は完全雇用に近づいており、インフレは当局の目標に向って上昇してる。利上げは正当化されると」ブルームバーグとのインタビューで。 -------- 8/26 イエレン・FRB議長 「労働市場の堅調さが続いていることや、経済活動とインフレに対する当局の見通しを考慮すると、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの論拠はここ数カ月で強まったと考えられる」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円100円台前半から→101円台後半に 8/30 フィッシャー・FRB副議長 「ぺースを選択することはできるが入ってくるデータに基づいて選ぶことになる」TV番組で。 ドル円102円台前半から→103円台に 9/5 黒田・日銀総裁 「量、質、金利の部分で拡大は十分可能」講演で。 ドル円103円台後半から103円台半ばへ下落 9/8 ドラギ・ECB総裁 「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかったというのが当局の判断だ」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台から1.13台へ。ドル円は101円台半ばから102円60銭まで上昇。 9/9 ローゼングレン・ブストン連銀総裁 「緩やかなペースで緩和解除を続けなければ、この回復局面は長くなるよりむしろ短くなる可能性がある」講演で。 NYダウ394ドル下落し、長期金利は上昇。ドルも売られる。 9/12 ブレイナード・FRB理事 「先制的に政策を引き締める論拠は弱まっている」講演で。 ドル円下落。NYダウは急反発



