2016年9月23日(金) 「ドル円100円の大台は維持」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は昨日のアジア市場で100円10銭近辺までドル売りが進んだが、100円の大台は維持できたことでNYでは買い戻しが優勢に。100円93銭までドルが買われたが日米金利差縮小から上値は重い。
- ユーロドルは反発。1.12台を回復し、1.1258までユーロ高ドル安が進む。
- 株式市場は続伸。FOMCで利上げが回避されたことでダウは98ドル上昇。ここ2日間で260ドルの上昇を記録。
- 債券相場も続伸。10年物インフレ連動債の入札が好調だったこともあり、長期金利は1.61%台まで急低下。
- 金は続伸し、原油価格も上昇。
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新規失業保険申請件数 → 25.2万件
7月FHFA住宅価格指数 → +0.5%
8月中古住宅販売件数 → 533万件
8月景気先行指標総合指数 → −0.2%
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ドル/円 100.53 〜 100.93 ユーロ/ドル 1.1199 〜 1.1258 ユーロ/円 112.91 〜 113.50 NYダウ +98.76 → 18,392.46 GOLD +13.30 → 1,344.70 WTI +0.98 → 46.32 米10年国債 −0.033 → 1.618% 本日の注目イベント
- 独 独9月製造業PMI(速報値)
- 独 独9月サービス業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏9月総合PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏9月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏9月サービス業PMI(速報値)
- 加 カナダ8月消費者物価指数
- 加 カナダ7月小売売上高
日銀の金融会合では、とりあえず追加緩和を実施した形になりドルが買われ、株価も上昇しましたが、FOMCでは予想通り追加利上げは見送られ、予想されていたとはいえ、その結果に反応し、ドル円は100円台前半まで下落しました。21日(水)の本欄で、仮に日銀が政策変更を行ったとしてドルが買われても、NYでは異なった動きも予想されるため注意が必要とのコメントを書きました。実際に東京市場では日銀会合の結果発表後、102円77銭辺りまでドル買いが進んだものの、そこを頂点に、NY市場では一転してドル売りが強く、100円31銭までドル安が進みました。FOMCで利上げが見送られたことに加え、日銀会合ではマイナス金利の深堀がなかったことで、日米金利差が縮小するとの見立てからドルが売られました。結果的にコメント通りの展開だったと言えます。
祝日前の日銀金融会合では、長期金利(10年国債の利回り)を0%程度に誘導することを発表しました。マイナス金利導入以来、20年から40年の超長期金利が急落し、イールドカーブがフラット化してしまい、これが銀行の収益を圧迫するとの懸念がありました。日銀はこのあたりを考慮し、マイナス金利の深堀を棚上げし、イールドカーブのスティープ化を図る目的で、長期金利をコントロールすることを決めたわけです。
コール市場に置けるオーバーナイト金利など、短期金利は日銀が目標値に誘導することはある程度可能ですが、長期金利は本来需給やインフレ見通しなど、市場のメカニズムで決まるとされています。日銀が年80兆円の国債を購入する現行の量的緩和政策では、国債の流通量が極端に減少し、一時はマイナス0.3%まで金利が低下しました。日銀はこの金利を0%付近に誘導する自信があるようです。長期債の購入量を調節することでコントロールできると見ているようですが、逆にプラス方向へ金利が上昇するリスクもあります。その結果日米金利が縮小し、ドルが売られるという「副作用」が生じる可能性もあり、市場はこの辺りを突いてドル売りで攻めているものと思われます。先ずは長期金利がどのような動きをみせるのかを見ていく必要があります。
一方FOMCでは大方の予想通り利上げを見送りました。カンザスシティー連銀のジョージ総裁など3名の地区連銀総裁が利上げに賛成したようですが、他の多くのメンバーが見送りに動いたようです。FOMC終了後イエレン議長は記者会見で、「利上げの条件は整ってきた」と改めて強調していましたが、これで「2016年度中の利上げはせいぜい1回」との見方が俄然有利になって来ました。ここしばらくは上値の重い展開が予想されます。
まだ100円の大台は維持されており、100円近辺は底堅さを見せてはいますが、99円辺りが抜けると、一気に円高に振れる可能性もあろうかと思います。昨日は、財務省、金融庁、日銀の金融当局者の2回目の話し合いがありましたが、円高が加速した場合に市場介入という「伝家の宝刀」を抜いてくるのかどうかにも注意です。本日のレンジは100円−101円30銭程度を予想します。
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世界中の都市の中で持続可能性の高い都市はどこか。(ブルームバーグ)このランキングは3つの分野にまたがる32の指標に基づいており、その3分野はビジネス環境、経済の健全さ、そして生活の質です。この3分野全てでトップ20に入った都市は3都市のみだったそうです。トップはチューリッヒで、2位はシンガポール、そして3位はストックホルムでした。日米の大都市は上位には入っておらず、ソウルが7位になっているのには 驚きましたが、東京は45位でした。
良い週末を・・・・・。
What's going on?
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。日時 発言者 内容 市場への影響 8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 -------- 8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 -------- 8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 -------- 8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 -------- 8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発 8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 -------- 8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる 8/24 カプラン・ダラス連銀総裁 「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示しないが、利上げの時期は近づいている」日経新聞とのインタビューで。 -------- 8/25 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米経済は完全雇用に近づいており、インフレは当局の目標に向って上昇してる。利上げは正当化されると」ブルームバーグとのインタビューで。 -------- 8/26 イエレン・FRB議長 「労働市場の堅調さが続いていることや、経済活動とインフレに対する当局の見通しを考慮すると、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの論拠はここ数カ月で強まったと考えられる」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円100円台前半から→101円台後半に 8/30 フィッシャー・FRB副議長 「ぺースを選択することはできるが入ってくるデータに基づいて選ぶことになる」TV番組で。 ドル円102円台前半から→103円台に 9/5 黒田・日銀総裁 「量、質、金利の部分で拡大は十分可能」講演で。 ドル円103円台後半から103円台半ばへ下落 9/8 ドラギ・ECB総裁 「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかったというのが当局の判断だ」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台から1.13台へ。ドル円は101円台半ばから102円60銭まで上昇。 9/9 ローゼングレン・ブストン連銀総裁 「緩やかなペースで緩和解除を続けなければ、この回復局面は長くなるよりむしろ短くなる可能性がある」講演で。 NYダウ394ドル下落し、長期金利は上昇。ドルも売られる。 9/12 ブレイナード・FRB理事 「先制的に政策を引き締める論拠は弱まっている」講演で。 ドル円下落。NYダウは急反発



