今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年9月26日(月) 「ドル円101円を挟んでもみ合い」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は101円を挟んでもみ合い。ドル買戻しが優勢だったが、株価と原油価格の下落に上値は重い展開。
  • ユーロドルは1.12台前半で動意が見られず。
  • 株式市場は大幅に反落。原油価格の下げが大きく、エネルギー株を中心に大幅安。ダウは131ドル下げ、他の主要指数も揃って反落。
  • 債券相場は変わらず。長期金利は1.61%台で横ばい。
  • 金は小幅に反落。原油価格は産油国間の生産調整が難航するとの見方から売られる。前日比1ドル84セント下げ、44ドル台半ばへ。
    ドル/円 100.71 〜 101.17
    ユーロ/ドル 1.1202 〜 1.1240
    ユーロ/円 113.00 〜 113.62
    NYダウ −131.61 → 18,261.45ドル
    GOLD −3.00 → 1,341.70ドル
    WTI −1.84 → 44.48ドル
    米10年国債 ±0 → 1.618%

    本日の注目イベント

    • 日 景気動向指数
    • 独 独9月IFO景況指数
    • 欧 ドラギ・ECB総裁、欧州議会で証言
    • 欧 IAEA年次総会(ウィーン)
    • 欧 国際エネルギーフォーラム
    • 米 8月新築住宅販売件数
    • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演

    日米の金融会合が終り、100−105円のレンジがどちらかに抜けるのではとの期待もあったが、結局抜けきれず、先週も100円10銭辺りまでドルが売られたあとは小幅に反発しています。米国の利上げが見送られたことで、米国債が買われ、金利が低下したことでドルが売られたものの、100円台は維持しています。利上げの見送りは株価にプラスに働き、株価の上昇が「リスクオン」につながることからドルをサポートしており、100円台前半がサポートされている一つの理由になっていると見られます。

    今回のFOMCでは3名のメンバーが利上げ見送りに反対していますが、その一人である、ボストン連銀のローゼングレン総裁は23日の講演でも「緩やかで段階的な引き締めを今開始すべきだと考えている。今それをしなければ回復の期間の長さや持続性をより大きなリスクにさらすと懸念するからだ」と、改めて指摘しています。

    重要なイベントが終り、やや材料難といえますが、それでも本日、米国では大統領候補のクリントン氏とトランプ氏が公開討論を行います。11月8日の大統領選に向けて、いよいよ最終決戦に突入します。市場の関心も大統領選に移ってきており、本日の公開討論は今後の選挙結果に大きな影響を与えるとも言われ、注目度も高いとされています。為替への影響にも注意したいと思います。

    どちらが大統領に選ばれても、「円高要因」というのが市場のコンセンサスのようですが、一時は大きくリードしていたクリントン氏でしたが、ここにきてその差はかなり縮まってきたと伝えられています。大統領選の行方は最後まで決定的な差がつかない可能性もあります。

    さらに今週は28日(水)にはイエレン議長が下院で証言を行います。今月の会合で利上げを見送った理由を述べるとともに、年内の利上げには意欲を見せるものと思われますが、会合直後の議会証言だけに、注目されます。

    また本日、黒田日銀総裁が大阪経済4団体共催懇談会で講演を行う予定です。ここでも、先の金融政策の変更について言及があるかもしれません。やや動きにくい状況ではありますが、目先はドルの上値は限定的と見ており、何かのきっかっけで100円の大台割れを試す可能性は高いと予想しております。本日は100円40銭〜101円40銭程度のレンジを予想します。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    8/1 ダドリー・NY連銀総裁 「年内の追加金融引き締めの可能性を排除するには時期尚早だ」講演で。 --------
    8/3 エバンス・シカゴ連銀総裁 「年内に1回の利上げが恐らく適切になる可能性があるのではないだろうか」記者会見で。 --------
    8/4 カーニー・BOE総裁 「早期に行動し、経済の不確実性を減らす」量的緩和決定後の記者会見で。 --------
    8/11 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「緩和策を解除する緩やかな軌道、アクセルの踏み込み具合を極めてゆっくりと緩めることが適切だ」ワシントンポストとのインタビューで。 --------
    8/16 ダドリー・NY連銀総裁 「追加利上げが適切となる時期がじわじわと近づいている」「9月利上げもあり得る」FOXテレビとのインタビューで。 ドル円99円台半ばから→100円台半ばまで反発
    8/18 グリーンスパン・元FRB議長 「金利は上昇し始めるはずで、そうなった場合は、その速さで我々を驚かせる可能性がある」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
    8/18 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう」講演で。 株価が下落し、債券も売られる
    8/24 カプラン・ダラス連銀総裁 「労働市場の改善などが続けば、利上げが適切だ。タイミングは明示しないが、利上げの時期は近づいている」日経新聞とのインタビューで。 --------
    8/25 ジョージ・カンザスシティー連銀総裁 「米経済は完全雇用に近づいており、インフレは当局の目標に向って上昇してる。利上げは正当化されると」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
    8/26 イエレン・FRB議長 「労働市場の堅調さが続いていることや、経済活動とインフレに対する当局の見通しを考慮すると、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの論拠はここ数カ月で強まったと考えられる」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円100円台前半から→101円台後半に
    8/30 フィッシャー・FRB副議長 「ぺースを選択することはできるが入ってくるデータに基づいて選ぶことになる」TV番組で。 ドル円102円台前半から→103円台に
    9/5 黒田・日銀総裁 「量、質、金利の部分で拡大は十分可能」講演で。 ドル円103円台後半から103円台半ばへ下落
    9/8 ドラギ・ECB総裁 「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかったというのが当局の判断だ」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.12台から1.13台へ。ドル円は101円台半ばから102円60銭まで上昇。
    9/9 ローゼングレン・ブストン連銀総裁 「緩やかなペースで緩和解除を続けなければ、この回復局面は長くなるよりむしろ短くなる可能性がある」講演で。 NYダウ394ドル下落し、長期金利は上昇。ドルも売られる。
    9/12 ブレイナード・FRB理事 「先制的に政策を引き締める論拠は弱まっている」講演で。 ドル円下落。NYダウは急反発
    9/23 ローゼングレン・ブストン連銀総裁 「緩やかで段階的な引き締めを今開始すべきだと考えている。今それをしなければ回復の期間の長さや持続性をより大きなリスクにさらすと懸念するからだ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和