今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

外為経済アカデミー 本日のアナリストレポートは、筆者の海外出張により
11月22日(火)までお休みをさせて頂きます。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。



2016年11月11日(金) 「ドル高、株高、金利高継続」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は欧州からNYにかけてさらに上昇し、107円に迫る水準までドル高が進行。トランプ新大統領への期待とインフレ率が高まるとの観測がドルを押し上げる。
  • ユーロドルは続落し1.0872まで売られたが、下落の勢いは緩やか。
  • 株式市場は高安まちまち。ダウは大幅に続伸し最高値を更新。一方ナスダックは42ポイント反落。金利上昇が明暗を分けた。
  • 債券相場は続落。次期政権では歳出を大幅に増やすとの見方が重石となり長期金利は2.14%台まで上昇。
  • ドル高を背景に、金と原油は反落。

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    新規失業保険申請件数 → 25.4万件
    10月財政収支 → −442億ドル
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    ドル/円 106.25 〜 106.95
    ユーロ/ドル 1.0872 〜 1.0911
    ユーロ/円 115.77 〜 116.57
    NYダウ +218.19 → 18,807.88ドル
    GOLD −7.10 → 1,266.40ドル
    WTI −0.61 → 44.66ドル
    米10年国債 +0.083 → 2.140%

    本日の注目イベント

    • 独 独10月消費者物価指数(改定値)
    • 米 NY債券休場(ベテランズデー)
    • 米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
    • 米 フィッシャー・FRB副議長講演

    トランプ効果が継続しドル円は一段と上昇。NY市場では106円95銭までドルが買われ、トランプショックでドルが売られた9日の底値からは約6円ものドル高に振れています。株式市場ではNYダウが連日大幅高を演じ、昨日は最高値を更新する勢いです。一方、債券市場では新政権が公共事業などを増やし、その財源確保のため国債の増発に踏み切るとの読みから、債券価格が大きく下落し、長期金利が大幅に上昇しています。トランプ氏は移民問題にも厳しい態度で臨むと見られ、労働力不足から賃金が上昇するとの見立てもあり、これも金利上昇を後押ししている面もあります。

    このように株高、金利高がドルを押し上げている構図が鮮明になっていますが、新政権に関しては、まだかなりの部分が未知数です。このまま110円方向に向って行くかどうかも不透明で、個人的にはトランプ大統領に対しては、楽観的過ぎるのではないかと懸念しています。

    トランプ氏が新大統領に就任することに対し、全米10都市ほどで反対のデモがおきており、若者を中心に「NOTMY RESIDENT」と書かれたプラカードを掲げ反対運動が行っています。このような反対運動は、新大統領が決まった状況では異例なことだそうです。今回の選挙では、選挙人獲得数ではトランプ氏の圧勝でしたが、獲得した票ではクリントン氏がトランプ氏を21万票あまり上回っています。投票した半分以上の国民がトランプ氏を支持しなかったという事実が、今後の政権運営を不透明にしています。

    ドル円は107円に迫る水準まで買われ、7月21日以来のドル高水準を記録しました。テクニカルで見ても、ドルの上昇傾向がはっきりしています。103円―108円程度の新しいレンジに入った可能性が高いと思われます。ただここ2日間の上昇スピードは速すぎるため、ここからドルを買って追随するのにはためらいますが、ある程度下がったところは拾っておく必要があろうかと思います。そして、ひとまず落ち着く水準はどこなのかを探ることになります。

    本日も米株高を好感して日本株も上昇が見込まれます。それに伴ってドル円も上値を試すことになりそうです。ドル円も株もどの辺りで利益確定の売りがでるのか、あるいはどの水準で買われ過ぎ感が出るのかを探りたいと思います。予想レンジは106円〜107円50銭程度とします。


    来週14(月)から22日(火)まで海外出張につき、ご愛読いただいています「今日のアナリストレポート」はお休みとさせていただきます。皆様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解の程宜しくお願いいたします。

    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    10/4 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点で政策金利を1.5%以上にしておくべきだろう」講演で。 ドル円102円台後半に。株式と債券が下落し、長期金利は上昇。
    10/5 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「金利をもっと急速に引き上げる強い論拠がある」」講演で。 ドル円103円台半ばまで上昇。
    10/5 エバンス・シカゴ連銀総裁 「11月にも利上げはあり得る」講演で。 ドル高に振れる。
    10/14 ダドリー・NY連銀総裁 「われわれはやがてやって来る金融引き締めの時に向って極めてゆっくりと動いている」WSJ紙で。 --------
    10/20 ドラギ・ECB総裁 「債券購入を唐突に終了する可能性は低いと思う」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.1040から1.09台前半まで下落。
    10/21 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済のこれまでの推移と今後の動向を踏まえると、年1回の利上げは理にかなっており、来年に複数回の利上げを実施することも妥当だ」講演で。 --------
    10/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 (利下げは)「12月会合が最も可能性の高い時となる」記者団に。 --------
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和