今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年11月28日(月) 「NYダウ連日の最高値更新」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は113円を挟んだもみ合い。連日大台を切り上げる流れは一旦収まったが、底堅い動きは継続。
  • ユーロドルも一旦買い戻しの動きから1.06台前半まで反発。
  • 株式市場は短縮取引だったにも関わらず続伸。ダウは68ドル上昇し、公益株が買われた反面、エネルギー株が売られた。
  • 債券相場は変わらず。商いも薄く小動き。長期金利も2.35%と前日と同水準。
  • 金と原油は共に続落。
    ドル/円 112.67 〜 113.31
    ユーロ/ドル 1.0575 〜 1.0627
    ユーロ/円 119.57 〜 120.00
    NYダウ +68.96 → 19,152.14ドル
    GOLD −0.90 → 1,178.40ドル
    WTI −1.90 → 46.06ドル
    米10年国債 ±0 → 2.357%

    本日の注目イベント

    • 欧 ユーロ圏10月マネーサプライ
    • 欧 ドラギ・ECB総裁議会証言
    • 欧 OECD世界経済見通し

    引き続きトランプ次期大統領の景気刺激策を先取りする形で株価が上昇しており、その株価に引っ張られる格好で、ドル円もドル買いが優勢になっています。先週末の金曜日は感謝祭後の短縮取引だったにも関わらず、ダウは続伸しました。急ピッチな上昇が続いたため、利益確定の売りが出てもおかしくはない水準にも関わらず、連日史上最高値を更新しています。

    ドル円は前日113円台後半まで買われましたが、この日はやや上値の重さが意識され112円台半ばまで下押しされる場面がありましたが、結局113円を挟んだ水準で取引を終えています。

    さて、多くの市場参加者がここまで短期間でドルが買われるとは思っていなかったと、声を揃えて言います。トランプ氏の巨額のインフラ投資や、減税期待で、国債の増発が予想され、これが長期金利の上昇圧力となってドルを押し上げた面もありますが、今回の「トランプラリー」は株価上昇の影響の方が大きかったと推測しています。大統領選挙前の水準から僅か2週間余りで900ドルも上昇したNYダウがその象徴です。この状況でトランプ氏が公約通り政策を実行したら、来年後半にはダウは2万円の大台に乗せるという見方も出ている状況です。個人的には過熱感を禁じえません。

    本格的な押し目のないまま114円近くまで上昇したドル円ですが、いずれスピード調整はあると見ています。このまま上昇すれば115−120円のレンジを形成するという見方もあるようですが、そう簡単ではないと思います。「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ氏がこのままドル高を容認するとは思えないからです。今後ドル高がさらに進めば、米国の輸出企業に影響が出ることは、先の決算でも証明されています。米空調機器メーカー、キャリアがインディアナ州にある工場をメキシコに移転することに強固に反対する姿勢を見せているトランプ氏が、このまま一段のドル高を黙認するとは考えにくいと思われます。

    今朝のドル円は113円近辺で取引が開始され、早朝からやや上値の重い展開に見えます。そのような状況でも、日本株の取引が始まると雰囲気が一変することが先週は多く見られましたが、従って、ドル売りも慎重にならざるを得ませんが、株価の調整もどこかであろうかと思います。今週はOPEC総会や雇用統計が予定されており、これまでにも増して値動きが荒っぽくなることも予想されます。本日の予想レンジは112円00銭〜113円30銭程度を見ています。

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    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    10/4 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点で政策金利を1.5%以上にしておくべきだろう」講演で。 ドル円102円台後半に。株式と債券が下落し、長期金利は上昇。
    10/5 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「金利をもっと急速に引き上げる強い論拠がある」」講演で。 ドル円103円台半ばまで上昇。
    10/5 エバンス・シカゴ連銀総裁 「11月にも利上げはあり得る」講演で。 ドル高に振れる。
    10/14 ダドリー・NY連銀総裁 「われわれはやがてやって来る金融引き締めの時に向って極めてゆっくりと動いている」WSJ紙で。 --------
    10/20 ドラギ・ECB総裁 「債券購入を唐突に終了する可能性は低いと思う」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.1040から1.09台前半まで下落。
    10/21 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済のこれまでの推移と今後の動向を踏まえると、年1回の利上げは理にかなっており、来年に複数回の利上げを実施することも妥当だ」講演で。 --------
    10/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 (利下げは)「12月会合が最も可能性の高い時となる」記者団に。 --------
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和