今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年12月1日(木) 「OPEC減産合意でリスクオン強まる」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は一段と上昇を強め、114円55銭までドル高が進む。ADP雇用者数が予想を大幅に上回り、他の経済指標も概ね良好。加えて、OPEC総会で減産合意したことでリスクオンが加速。
  • ユーロドルでもドル高が進んだが、1.05台半ばで下げ止まる。1.05の大台がサポートとして意識される
  • 原油高を好感しエネルギー株を中心にダウは上昇したが、引けにかけて売りものが勢いを増し、引け値では前日とほぼ変わらず。ナスダックは56ポイント下げるなど、個別物色が鮮明に。
  • 債券相場は続落。経済指標が上振れしたことで来年の利上げ観測も徐々に高まる。長期金利は2.38%台まで上昇。
  • ドル高がさらに進んだことで金は17ドル下げ1173ドル台に。原油価格はOPEC総会での減産合意を材料に4ドル21セント高と急騰。

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    11月ADP雇用者数  → 21.6万人
    10月個人所得  → +0.6%
    10月個人支出  → +0.3%
    10月PCEコアデフレーター → +1.7%
    11月シカゴ購買部協会景気指数 → 57.6
    10月中古住宅販売成約指数 → +0.1%
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    ドル/円 113.17 〜 114.55
    ユーロ/ドル 1.0552 〜 1.0653
    ユーロ/円 120.27 〜 121.26
    NYダウ +1.98 → 19,123.58ドル
    GOLD −16.90 → 1,173.90ドル
    WTI +4.21 → 49.44ドル
    米10年国債 +0.09 → 2.381%

    本日の注目イベント

    • 中 中国 11月製造業PMI(速報値)
    • 中 中国 11月非製造業PMI(速報値)
    • 中 中国 11月サービス製造業PMI(速報値)
    • 欧 ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
    • 欧 ユーロ圏10月失業率
    • 英 英11月製造業PMI
    • 米 新規失業保険申請件数
    • 米 11月ISM製造業景況指数
    • 米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
    • 米 ロレッタ・クリーブランド連銀総裁講演

    注目のOPEC総会ではサウジがイランに譲歩した形で「減産合意」に達しました。サウジも台所が火の車で、会合が決裂すれば原油価格が一段と下落基調を強め、結局は収入減少から財政的に厳しくなることで「シェア拡大」を断念したようです。WTI原油価格は減産合意を受けて急騰し、50ドルに迫る水準まで買われています。

    原油価格の上昇でエネルギー株が買われダウは50ドルを超える上昇を見せ、長期金利も上昇したことで「リスクオン」が強まり、ドル円も一気に114円台半ばまで買われています。ドル円は、連日下げ幅は限定的で、海外市場に入ると大きく買われる流れが続いています。

    114円55銭まで買われたドル円は「週足」の120週移動平均線とその上にある「雲の上限」が意識される水準まで来ました。先週末から今週月曜日にかけて見られたドルの下落が唯一の「調整局面」で、それ以外はほぼ一本調子で上昇しています。上記、114円台半ばから115円台半ばは、さすがに意識され易い水準だと思われます。

    大統領選からまだひと月も経っていない中、既に13円を越えるドル高が進んでいます。常識的には上記水準のどこかで一旦上昇が止まり、しばらくはもみ合いに入るのではないかと予想していますが、常識が通じないのがここ3週間の相場展開だったことを考慮すれば、上記水準を超えて市場から120円という声が聞こえてくるまでドル高が継続することもないとは言えません。

    気になるは昨日NYダウの動きです。一時大きく買われたものの、引け値では前日とほとんど変わっていません。ハイテク株の多い、ナスダックが大きく下落したことに引っ張られた面はあろうかと思いますが、S&P500も下げて取引を終えています。原油価格の上昇がインフレ観測を高め金融株が買われる一方、資金コストの上昇がその他のセクターの下落圧力となっているようです。また、ひょっとしたら、急激な上昇で投資家の間に、高値警戒感も浸透してきたのかもしれません。

    本日も日本株は堅調な動きが予想されます。それに伴って、ドル円はNY市場での高値を抜いてくると思われます。場合によっては上記115円台に乗せ、週足の雲の上限を試す動きもあるかもしれません。予想レンジは113円80銭〜115円50銭程度と見ます。引き続き値幅の多大きい動きが予想されます。

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    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    10/4 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「現時点で政策金利を1.5%以上にしておくべきだろう」講演で。 ドル円102円台後半に。株式と債券が下落し、長期金利は上昇。
    10/5 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「金利をもっと急速に引き上げる強い論拠がある」」講演で。 ドル円103円台半ばまで上昇。
    10/5 エバンス・シカゴ連銀総裁 「11月にも利上げはあり得る」講演で。 ドル高に振れる。
    10/14 ダドリー・NY連銀総裁 「われわれはやがてやって来る金融引き締めの時に向って極めてゆっくりと動いている」WSJ紙で。 --------
    10/20 ドラギ・ECB総裁 「債券購入を唐突に終了する可能性は低いと思う」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.1040から1.09台前半まで下落。
    10/21 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「米経済のこれまでの推移と今後の動向を踏まえると、年1回の利上げは理にかなっており、来年に複数回の利上げを実施することも妥当だ」講演で。 --------
    10/24 ブラード・セントルイス連銀総裁 (利下げは)「12月会合が最も可能性の高い時となる」記者団に。 --------
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
    11/29 パウエル・FRB理事 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和