今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年12月5日(月) 「ユーロ円早朝に売られる」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は雇用統計の結果には方向性を見つけにくく、114円台に乗せる場面はあったものの、イタリアの国民投票を控えドル売りが優る。113円台半ばまで下落して取引を終える。
  • ユーロドルはポジション調整のドル売りユーロ買いに押され、1.0681までユーロ高が進む。
  • 株式市場はまちまち。上昇を続けていたダウは反落し、ナスダックは小幅に反発。
  • 債券相場は上昇。雇用統計の結果がやや軟調だったことと、前日に大きく売られたことで反発。長期金利は2.38%台まで低下。
  • ドルが売られたことで金は反発。原油価格は3日続伸。

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    11月失業率 → 4.6%
    11月非農業部門雇用者数 → 17.8万人
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    ドル/円 113.33 〜 114.21
    ユーロ/ドル 1.0626 〜 1.0681
    ユーロ/円 120.87 〜 121.60
    NYダウ −21.51 → 19,170.42ドル
    GOLD +8.48 → 1,170.80ドル
    WTI +0.62 → 51.68ドル
    米10年国債 −0.061 → 2.383%

    本日の注目イベント

    • 中 中国 11月財新サービス業PMI
    • 中 中国 11月財新コンポジットPMI
    • 欧 ユーロ圏11月総合PMI(速報値)
    • 欧 ユーロ圏11月サービス業PMI(速報値)
    • 欧 ユーロ圏10月小売売上高
    • 米 11月労働市場情勢指数(LMCI)
    • 米 11月ISM非製造業景況指数
    • 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
    • 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
    • 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演

    11月の雇用統計の結果はまだら模様。失業率は4.6%で予想より改善した一方、非農業部門雇用者数は17.8万人と、予想を下回る。また、平均賃金も2.5%と前月よりも悪化していました。ドル円はそれでも114円台に乗せる場面もあり、ドル買い意欲の強さを見せましたが、日曜日に行われるイタリアとオーストリアの選挙を前に、ポジション調整のドル売りに押され、113円台半ばで越週しています。

    注目のイタリアの国民投票では、第1回の出口調査では反対派が賛成派を上回っていると発表され、ドル円は一時113円を割り込んでいます。第2回の出口調査でも反対派が57−61%で賛成派を上回っているとの発表です。今回の国民投票は上院の定数を減らし、権限を弱めるというものですが、同時に、レンツィ首相に対する信任投票の側面もあり、もし「NO」との判断がでれば、首相が辞任するとの見方が強まっています。通貨ユーロを構成する、ユ−ロ圏第3位の経済規模をもつイタリアで混乱が続けば、ユーロにとっても厳しい洗礼を受けることになります。

    今年は6月にBrexitがあり市場は大混乱をし、11月には米大統領選でトランプ氏が勝利するなど、いわゆる「ブラックスワン」を2羽も見ることになりました。現時点では3羽目の「ブラックスワン」が出現する可能性が高まっているようです。基本的には通貨ユーロに関することですが、市場が混乱する、とうしても安全通貨の円が買われる傾向があり、ユーロ円が最もその影響を受けると予想します。今朝8時前の時点でユーロ円はすでに、NYのクローズから2円近く下げています。

    今回の投票では反対派が勝利するとの見方が優勢で、その意味では市場にはある程度は織り込まれている可能性もあります。ユーロがどのような動きをするかについては不透明な部分もあり、明確な方向性が確認できるのは、夕方欧州市場が開いてからということになるかもしれません。

    いずれにしても、再び政治的リスクが高まり市場は大きく動くことになりそうです。予想レンジは難しいですが、112円20〜114円程度でしょうか。レンツィ首相が辞任に追い込まれれば、イタリアのユーロ離脱問題にも波及する可能性もあり、円がさらに買われることも予想されますが、ユーロ円の戻り売りが有効かもしれません。

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    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
    11/29 パウエル・FRB理事 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 --------
    12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和