今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年12月12日(月) 「ドル円115円台半ばに」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は株高、金利高に支えられて一段高。115円台に乗せ、115円37銭まで上昇。
  • ドル高が進み、ユーロドルもドル買いユーロ売りが優勢となり、1.0531まで下落。
  • 株式市場は大幅に続伸。原油高や経済指標も株価を後押し、ダウは142ドル高と5日連続で最高値を更新。他の2指標も高値を更新。
  • 債券相場は大幅続落。良好な消費者マインドが発表され、利上げ観測につながった。長期金利は2.46%台まで上昇。
  • 金は続落し2月以来の安値を記録。原油価格はOPEC加盟国と非加盟国が減産で合意するとの見方から続伸し、51ドル台を回復。

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    12月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 98.0
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    ドル/円 114.62 〜 115.37
    ユーロ/ドル 1.0531 〜 1.0580
    ユーロ/円 121.29 〜 121.75
    NYダウ +142.04 → 19,756.85ドル
    GOLD −10.50 → 1,161.90ドル
    WTI +0.66 → 51.50ドル
    米10年国債 +0.058 → 2.467%

    本日の注目イベント

    • 米 11月財政収支

    NY市場では株高と金利高が続き、ドル円もついに115円台を突破しました。これまで114円台半ばから後半にかけて「壁」を作っていたものの、その「壁」を抜けると、一気に115円台前半まで上昇しています。消費者マインドは「98.0」と、今年最も高い水準を記録し、加えてWTI原油価格も続伸し、51ドル台を回復。ロシアが減産に前向きな姿勢を見せたことで、OPEC加盟国と非加盟国との会合では、減産で合意するとの見方が強まっていることが背景です。

    株式市場では株価の上昇が止まりません。ダウは前日比142ドル上昇し、1万9700ドル台に乗せ、今週にも2万ドルの大台に乗せるといった強気の声も出ています。債券は売られ、長期金利は2.46%台まで上昇し、これがドル高を演出していますが、今後さらに金利が上昇すれば、来年のFRBの金融政策にも影響を与えるのみならず、住宅ローン金利にも波及し、活況な住宅市場にブレイキをかけることにもなります。トランプ効果の「明の部分」にスポットがあたり、「暗の部分」が見過ごされる状況が続いていますが、このままドル高と金利高が続けば、いずれ大きく反転するリスクの芽を育んでいることにもなります。市場はかなり楽観論に傾きすぎていると思われます。

    ドル円は週明け早朝にも115円55銭近辺まで買われ、さらに一段上を目指す勢いです。115円台半ばまで上昇したことで注目していた「週足の雲の上限」を上回って来ました。また同時に「120週線」も上回り、さらに上昇する気配を見せています。2週間ほど前に一度だけ2円ほどの「調整」がありましたが、それ以外はほぼ一本調子でドルが買われています。今の調子で行けば、120円もそう遠くない時期に到達するイメージですが、今週は注意が必要だと考えます。

    今週は14日にFOMCがあります。ここでの利上げはほぼ確実視されており、市場にはすでに織り込まれていると思われます。従って、利上げ=ドル買いの連想で動くと危ないかもしれません。むしろ、これをきっかけに「材料出尽くし」からドルが売られる可能性もないとはいえません。ここまでドルがほとんど調整のないまま買われていることを考えれば、その可能性は十分あり得ると思われます。もっとも、だからといってレベル感だけでドルを売るのにも注意が必要です。それは、従来のドル上昇局面とは違うからです。

    本日のNY市場の株高を受け、日本株も上昇が見込めます。日経平均が200円以上上昇すればドル円も引っ張られそうです。その際に、どこまでドル高が進むかということですが、ロングは一旦手仕舞うタイミングを探るべきかと思います。あるいはトレールをつけて、様子を見る手もあります。予想レンジは114円80銭〜116円程度と見ますが、一日の値幅も大きく、なかなか落ち着きどころが見つけにくいのが現状です。

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    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
    11/29 パウエル・FRB理事 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 --------
    12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
    12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
    12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和