今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年12月22日(木) 「NYダウ2万ドルを前に足踏み」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は117円台で推移。やや上値が重くなっており、株安と原油安、さらには金利も低下したことで117円15銭まで売られたが、その後は117円台半ばまで反発する。
  • ユーロドルは1.03台から上昇。イタリア大手銀行への資金供給にメドがついたこともあり、1.0451まで買われた。
  • 株式市場は反落。ダウは2万ドルの大台を前に足踏み状態。商いも少なくダウは32ドル下落し、大台がやや遠のく。
  • 債券相場は反発。株価が下落した他、特に材料もなく反発。長期金利は2.53%台へと小幅に低下。
  • 金は小幅に下落。原油は在庫が増加していたことで反落。

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    11月中古住宅販売件数 → 561万件
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    ドル/円 117.15 〜 117.87
    ユーロ/ドル 1.0419 〜 1.0451
    ユーロ/円 122.19 〜 122.87
    NYダウ −32.66 → 19,941.96ドル
    GOLD −0.40 → 1,133.20ドル
    WTI −0.81 → 52.49ドル
    米10年国債 −0.024 → 2.535%

    本日の注目イベント

    • 欧 ECB経済報告
    • 米 7−9月GDP(確定値)
    • 米 11月耐久財受注
    • 米 新規失業保険申請件数
    • 米 10月FHFA住宅価格指数
    • 米 11月個人所得
    • 米 11月個人支出
    • 米 11月PCEコアデフレーター

    ドル円はNY市場で117円15銭まで売られましたが、いつものようにそこからは反発しています。下落しても、「下落特有の勢い」もなく、依然としてドルが下げたところを拾うスタンスが続いていると見られます。ただそれでも、ドルの上昇に先週までのような勢いもなくなったのは事実で、これまでのように一本調子で上昇する展開でもなくなっています。11月9日の大統領選を境に、全く景色が変り急激なドル高円安が、かなりのスピードで進行して来ましたが、そのスピードにも若干ブレイキがかかっているようです。

    すでに11月9日からは約17円ものドル高が見られ、このままの状況が続けば直ぐに120円に届いてしまいます。このあたりでの小休止も当然のことで、これはNYダウでも言えることです。ダウは2万ドルを目前に足踏みしているところで、年内に2万ドル達成はあると予想していますが、今は大台達成前の準備をしているところでしょう。

    トランプ効果でここまでドル高と株高が同時進行しましたが、今後は選挙中の公約が実施されるのかどうかに焦点が移ります。10年間で1兆ドルものインフラ投資に加え、法人税を35%から15%へと半分以下にし、さらに個人に対しても減税を行うというものです。問題はその財源です。予算は議会を通さなければなりません。これまでの議会と異なり、現在議会は共和党が多数を占めており、予算は承認されやすいと見られていますが、減額されることも考えられます。もしそのような事態になれば、トランプ神話もほころび始めることになろうかと思います。トランプ効果の「陽の部分」だけが強調されてここまで一気に駆け上がってきたわけで、「影の部分」は封印されてきたことを考えれば、その反動も大きいと思われます。

    本日は連休前ということもあり、ドル円が118円台まで戻す可能性は低いでしょう。欧米もクリスマス休暇です。取引も閑散となりそうですが、かといって大幅なドルの下落も予想しにくい状況です。「閑散に売りなし」といったところでしょうか。予想レンジは117〜118円程度と見ますが、117円を割りこむ場面があれば、もう少し下値が見込めるかもしれません。


    11月9日の米大統領選を境に、金融市場の景色が一変してしまったことはご承知の通りです。ドル高円安が急速に進み、NYダウは2万ドル目前。遅ればせながら日経平均株価も後を追うように大幅高を演じています。大統領選の前日からの上昇率を調べてみると、NYダウは8.9%で、日経平均は13.9%、そしてドル円は実に16.6%も上昇していました。(12月21日現在)ところが、もっと大幅に上昇している市場があったのです。それは、ビットコインです。11月8日には74、290円だった価格は、昨日は何と95、000円台まで上昇し、上昇率は27.8%です。外貨規制が厳しい中国で、人民元安が進んでいることで、中国人が大量に買っていることが背景ですが、まだ先行き不透明な部分が多いビットコインです。やや買われ過ぎの印象ですが、こちらも10万円の大台を目指しそうです。良い連休を・・・・・。

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    What's going on?

    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
    日時発言者内容市場への影響
    11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
    11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
    11/29 パウエル・FRB理事 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 --------
    12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
    12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
    12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
    12/14 FOMC声明文 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
    12/14 イエレン・FRB議長 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和