今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2016年12月27日(火) 「ドル高一服?」

ひと目で分かる昨晩の動き

海外市場

  • 東京以外の市場はほぼ休場だったためドル円は117円台前半で動かず。
  • ユーロドルも1.04台半ばで小動き。イタリア大手銀行モンテパスキ問題は影響せず。
ドル/円 117.00 〜 117.19
ユーロ/ドル 1.0460 〜 1.0466
ユーロ/円 122.45 〜 122.49
NYダウ  ----- → 19,933.81ドル
GOLD  ------ → 1,133.60ドル
WTI  ------ → 53.02ドル
米10年国債  ------ → 2.537%

本日の注目イベント

  • 日 11月消費者物価指数
  • 中 中国 11月工業利益
  • 英 英 株式市場は休場
  • 米 10月ケース・シラ−住宅価格指数
  • 米 12月消費者信頼感指数
  • 米 12月リッチモンド連銀製造業指数

昨日は東京市場が引けた後は、主要市場が全て休みのため動きはほとんどありません。本日もオーストラリアやニュージーランド、香港、それにロンドンも休場で夜9時ごろまでは小動きかと思いますが、NY市場が再開するため、それ以降は動きがあるかもしれません。経済指標も消費者マインドなどが発表されます。

先週のクリスマス休暇前から昨日までは、大きな動きはなかったもののやや円が買い戻される展開でした。117円までドル売りが進む場面もありましたが、これは中国の成長鈍化を懸念する動きから円が買われたものと思われます。

日本株も小幅ですが3日続落し、円もやや反発しており、ひょっとしたらこの辺りがトランプラリーの「終りの始まり」かもしれませんが、まだその兆候は鮮明ではありません。それにしても11月9日の大統領選を境に景色が一変し、トランプ効果がここまで、継続するとは思いませんでした。

確かに米国は世界最大の経済大国ですが、一国の大統領が変わっただけで米国だけではなく、こうも世界に影響を与えたことに驚きます。米経済成長を押し上げるばかりか、OECDの試算では世界のGDPを0.3%押し上げる効果があるそうです。2017年の成長率もIMFは鈍化すると予想していましたが、こちらも上方修正されそうです。一国の大統領の交代が世界の景気に大きな成長を与えた、まれな例ではないでしょうか。

日銀が年80兆円もの国債を購入し、資金を市場にジャブジャブ供給し、さらにマイナス金利まで導入しても止まらなかった円高が、トランプ氏が勝利しただけで、約17円もの円安に振れました。問題は、この効果が来年1月20日に大統領に就任した以降も続くのかという点です。

トランプ氏の、米国の利益を最優先する政策や保護主義と、足元で進んでいるドル高が相容れないことは明らかです。それでも多くの投資家は、株高と金利高を材料に大量のドル買いを進めて来ました。来年もこのまま同じペースでドルが買われるとは思えませんが、どこで反転するのか見極めるのは容易ではありません。

本日も上述のように小動きが予想されますが、やや上値の重い展開を想定しています。日足チャートを見ても、12月15日の118円67銭を高値に徐々に上値が切り下がっているのが確認できます。依然として底堅いとは思いますが、116円台半ばを割りこむと、ドル売りが加速する可能性があるのではないかと思います。予想レンジは116円50銭〜117円70銭程度とします。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
11/3 オバマ・大統領 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 --------
11/4 フィッシャー・FRB副議長 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 --------
11/29 パウエル・FRB理事 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 --------
12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
12/14 FOMC声明文 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/14 イエレン・FRB議長 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/20 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和