2016年12月29日(木) 「ドル円米金利低下で116円台後半に」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は117円台後半まで買われたものの、長期金利の低下に反応し反落。117円06銭前後まで売られる。
- ユーロドルは1.0480近辺から反落。一時は1.0372まで売られ、約1週間ぶりのユーロ安水準をつける。
- 株式市場は反落。住宅関連指標が予想外に低調だったことや、年末で薄商いだったことからダウは111ドル下落し2万ドルの大台が遠のく。S&P500も10月以来最大の下落。
- 債券相場は反発。5年債入札が好調で金利を押し下げた。長期金利は2.51%台まで低下し、ドルの上値を抑える。
- 金は続伸。原油価格はイラクやクウェートが1月から減産を行うとの報道に8営業日続伸し、引け値で54ドル台を確保。
11月中古住宅販売成約指数 → −2.5%
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| ドル/円 | 117.06 〜 117.79 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0372 〜 1.0418 |
| ユーロ/円 | 121.84 〜 122.44 |
| NYダウ | −111.36 → 19,833.68ドル |
| GOLD | +2.10 → 1,140.90ドル |
| WTI | +0.16 → 54.06ドル |
| 米10年国債 | −0.050 → 2.510% |
本日の注目イベント
- 日 日銀金融政策決定会合における主な意見(12月19、20日分)
- 欧 ユーロ圏11月マネーサプライ
- 米 新規失業保険申請件数
クリスマス休暇明けのNY市場がどのような動きを見せるのか注目していましたが、ドル円は118円には届かず、引けにかけては急落しました。ここ数日は上値が重く、116円台半ばを試す場面があるのではないかと予想していましたが、どうやら今日にもそんな動きがあるかもしれません。
全米不動産協会が発表した11月の中古住宅販売成約指数は「+0.5%」の予想に対して「−2.5%」と、大きく下振れました。住宅ローン金利の上昇や在庫不足が背景にあると見られていますが、今後大規模な財政出動が実施されれば、さらに金利が上昇する可能性が高く、今後住宅市場に深刻な影響が出るのではないかといった見方から、株価も下げに転じています。
NYダウは100ドルを超える下げで、2万ドルの大台から遠のいてきました。一時は大台まで13ドルに迫ったこともありましたが、現時点では170ドルほどの上昇が必要になっています。一度は年内に2万ドルの大台を達成すると見ていましたが、2営業日を残すのみとなった現状では難しいかもしれません。S&P500も19ポイントほど下落し、トランプラリーが始まって以来最大級の下落と言えます。
ドル円も今年最初の利上げを決めた後に118円台半ばまで買われましたが、その後は上値の重い動きが続いています。今朝方には116円84銭近辺まで売られ、今月20日以来のドル安水準を付けましたが、今日はどこまでドルが売られるのか、興味深いところです。20日の安値である116円55銭をしっかりと割り込むようなら、年内に115円台があるかもしれません。同時に、116円台半ばからはどの程度のドル買い需要があるのかもしっかり見極める必要があります。ドルの押し目を拾おうと、その機会を探している投資家も多いと見られるからです。
日経平均株価も本日は下値を試すでしょう。ドル円と同じように、先週から上値の重い展開が続いています。株価が大きく売られるようだと上記水準を割り込むこともありそうです。予想レンジは116円30銭〜117円50銭程度と見ます。
今年も明日の取引を最後に終わります。簡単に利益をあげられる相場などないのかもしれませんが、今年は年初から難しい相場が続きました。「2羽のブラックスワン」はともかくとして、ドル高と見られていたドル円は2月から急落し、6月には100円を割り込み99円前後まで円高が進みました。その後は長らくドルの上値が重い展開が続きましたが、11月の大統領選を境に、今度は急激な円安です。この時点で、私を含め多くの専門家が読み違えています。その意味では、今年は常識的な思考では太刀打ちできなかった相場でした。
2015年1年間の値幅は10円でしたが、今年は22円と、倍以上の値動きがありました。2008年のリーマンショック以降、主要国で量的緩和と低金利が続き、市場には大量の資金が滞留し、常に行き場を求めて待機しています。この資金は瞬時に、ありとあらゆる市場に移動します。これが市場のボラティリティーを増幅し、値幅を大きくしている源です。2017年もひょっとしたら今年以上に値幅が出るかもしれません。今年以上にリスク管理をしっかりとやらなければならないでしょう。
本レポートは本日が今年最後になります。今年もご愛読ありがとうございました。新年は4日(水)から掲載いたします。皆様、良いお年を・・・・・・。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 11/3 | オバマ・大統領 | 「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」米ニュースサイトのインタビューで。 | -------- |
| 11/4 | フィッシャー・FRB副議長 | 「最近のデータを見ると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ引き上げの論拠が一段と強まったというのがわれわれの見立てだ」講演で。 | -------- |
| 11/29 | パウエル・FRB理事 | 「今月開催された前回の会合以降、フェデラルファンド(FF)金利引き上げの根拠は明らかに強まった」講演で。 | -------- |
| 12/1 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 | -------- |
| 12/5 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 12/8 | ドラギ・ECB総裁 | 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 | ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。 |
| 12/14 | FOMC声明文 | 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 | ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇 |
| 12/14 | イエレン・FRB議長 | 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で | ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇 |
| 12/20 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 | -------- |



