2017年1月6日(金) 「ドル円115円台前半まで下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は急落。人民元が急騰したこともあり、ドル円のロングを手仕舞う動きが加速し、115円21銭までドル安が進む。
- ユーロドルも米金利の低下を受け、1.0615まで買われる。
- 株式市場はまちまち。ダウは42ドル下落したが、ナスダックは10ポイントの上昇。
- 債券は大幅高。株価が下落したことも追い風となり、買戻しが進む。長期金利は2.34%台と、約1カ月ぶりの低水準を記録。
- ドル安を受け金は大幅高。原油価格も続伸。
新規失業保険申請件数 → 23.5万件
12月ADP雇用者数 → +15.3万人
12月ISM非製造業景況指数 → 57.2
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| ドル/円 | 115.21 〜 116.65 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0494 〜 1.0615 |
| ユーロ/円 | 122.01 〜 122.54 |
| NYダウ | −42.87 → 19,899.29ドル |
| GOLD | +16.00 → 1,181.30ドル |
| WTI | +0.50 → 53.76ドル |
| 米10年国債 | −0.093 → 2.346% |
本日の注目イベント
- 豪 豪11月貿易収支
- 欧 ユーロ圏12月景況感指数
- 欧 ユーロ圏11月小売売上高
- 米 11月貿易収支
- 米 12月雇用統計
- 米 ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
ドル円は昨日の東京時間午後から下げ足を早め、116円台半ばを下抜けしてからは、ストップロスのドル売りも巻き込んで115円台へ下落しました。欧州市場にかけては一旦116円台半ばまで買い戻されたものの、NY市場では株安、金利低下を背景に、ドルロングを手仕舞う動きも出た模様で、115円21銭まで円高が進みました。
昨年1月の大統領選以来、118円台半ばから上値が重くなってきていましたが、今回のドルの下落で高値からは3円50銭程度下げたことになり、最大の調整局面と言えます。一時2.6%まで上昇した米長期金利も昨日は2.34%台まで低下し、NYダウは2万ドルの大台を前に足踏み状態が続いています。それに呼応するかのように、ドルの上値も徐々に重くなっていました。
ただ、まだこれでトランプラリーが終わったとは判断できません。来週11日のNYでの記者会見ではどんな言葉が飛び出すか分かりません。その前に一旦手仕舞う動きが出たと見るべきでしょう。トランプ氏のツイッターは相変わらず乱暴な物言いが続いています。昨日も、トヨタ自動車のメキシコ工場建設計画を「NO WAY!」と批判し、高関税をかけることも辞さないとつぶやいています。
昨日のドル下落の一因にADP雇用者数の下振れも挙げられています。12月の同数値は予想の「17.5万人」に対して、「15.3万人」でした。この「15.3万人」は昨年1年間を見れば、決して悪い数字ではありません。同時に発表された失業保険申請件数も「23.5万件」と、こちらは8週間ぶりの低水準で、労働市場の好調さを窺わせています。その他、ISM非製造業景況指数も出ましたが、これも「57.2」と前月と同様に高水準を維持していました。現時点では、米景気の先行きに暗雲は見られないということだと思います。
上述のように115円台前半まで下落したドル円は、昨年11月にトランプ氏が大統領選に勝利して以来最大の下落幅です。テクニカルでもボリンジャーバンドの「25日移動平均線」を下回っており、基準線あたりまで下落しています。(いずれも日足)ただ基準線方向はまだ上向きであることから、ここからの下落は限定的であることを示唆しているものと思われます。いずれにしても、足元の金融市場は「トランプ氏を中心に回っている」と言っても過言ではなく、本日の雇用統計と共に来週11日の記者会見が最大の見所と言えます。予想レンジはワイドに114円80銭〜116円30銭程度と見ます。
2017年が始まってまだ今日で3日目です。市場はすでに平常に戻っていますが、今年も為替や株は大相場を演じる兆しを見せています。今年は「大胆さ」よりも「慎重さ」が求められる一年になろうかと思います。「酉さわぐ」一年の幕開けです。良い連休を・・・・・。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 12/1 | メスター・クリーブランド連銀総裁 | 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 | -------- |
| 12/5 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 | -------- |
| 12/8 | ドラギ・ECB総裁 | 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 | ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。 |
| 12/14 | FOMC声明文 | 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 | ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇 |
| 12/14 | イエレン・FRB議長 | 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で | ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇 |
| 12/20 | ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 | -------- |



