今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年1月11日(水) 「トランプ氏のNYでの記者会見に注目」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京時間に115円20銭まで売られたドル円は、NYでは116円台を回復したものの、株安、原油安に115円台後半まで下落。レンジ内でのもみ合いが続く。
  • ユーロドルも同様に、1.06台まで上昇したものの、1.05台半ばまで反落。
  • NYダウは続落し31ドル安。一方ナスダックは20ポイント上昇。決算発表シーズンを控え、内容を見極めたいとする雰囲気が優勢。
  • 債券相場は小幅ながら下落し、10年債利回りは2.37%台へ小幅に上昇。3年債入札は好調だったことからイールドカーブはスティープ化。
  • 金は続伸し、原油価格は減産懸念が残り続落。
ドル/円 115.29 〜 116.35
ユーロ/ドル 1.0551 〜 1.0605
ユーロ/円 122.10 〜 122.92
NYダウ −31.85 → 19,855.53ドル
GOLD +0.60 → 1,185.50ドル
WTI −1.14 → 50.82ドル
米10年国債 +0.011 → 2.376%

本日の注目イベント

  • 日 11月景気動向指数
  • 英 英11月鉱工業生産
  • 英 英11月貿易収支
  • 米 トランプ次期大統領が記者会見(NY)

ドル円は昨日の東京時間に売られ、115円20銭まで円高が進みましたが、今回も115円台は維持しています。本日のトランプ氏の記者会見を前にポジションを軽くしておこうという動きが出た模様です。トランプラリーで、ドル高、株高、債券安が急速に進みましたが、足元ではその巻き戻しの流れが続いています。問題はトランプラリーが終わったのかどうかということです。巻き戻しといっても、その規模は11月からの上昇幅に比べれば小幅なためまだラリーが終わったとは判断できないと思っています。

今日の材料は何といってもトランプ氏のNYでの会見です。現時点では何時から会見が始まるのか、またどんな内容なのかわかってはいませんが、日本時間明日の未明になるとの情報もあります。内容は、おそらく米国の強い経済を強調するのではないかと思われますが、外交についてどのような政策を進めていくのかに注目しています。特にこのところ関係が悪化している中国との外交政策には注目が集まります。

トランプ氏は連日ツイッターで言いたい放題つぶやいていますが、20日に正式に大統領に就任してもツイッターは続けると話しています。昨年11月9日の大統領選に勝利してからしばらくは「優等生」ぶりを演じ、これが市場に好感されトランプラリーが起きましたが、最近は再び歯に衣着せぬ言動が再開するのではないかとの印象があります。大統領選勝利以来初となる会見でどのような発言を行うのか予想がつきません。それだけで市場のボラティリティが上昇しており、ボラティリティの高さは市場参加者の不安の表れです。

外交政策と共にもう一つ注目されるのは、為替に関する言及があるのかどうかです。ここに関してはこれまで全く触れてこなかっただけに、何らかの発言が飛び出す可能性があります。もしこれまで通り、全く触れない様なら「現行の為替水準を容認」と受け止めることも出来、再びトランプラリーの再燃も期待できそうです。もっともそれ以降は、公約どおり大規模な財政出動や法人税減税に着手できるのかどうかが次の課題になります。

いずれにしても氏の一言でどちらにも大きく動くことになりそうです。本日は予想レンジも難しく、予想をどちらにも抜ける可能性が十分あることを前提に、114円80銭〜116円80銭程度にしたいと思います。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
12/14 FOMC声明文 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/14 イエレン・FRB議長 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/20 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 --------
1/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 --------
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和