今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年1月25日(水) 「米株高からドル円反発」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は堅調に推移。113円台を回復し、一時113円89銭近辺まで買われる。株価が大きく上昇し、原油価格や金利の上昇にも反応した格好。
  • ユーロドルは1.07台で推移。ドルが買われたことで、ユーロが1.0720辺りまで売られたが、下落も限定的。
  • 株式市場は大幅に反発。銅やアルミ相場が上昇したことで素材関連銘柄が買われる。ダウは1万9900ドル台を回復し、S&P500とナスダックは最高値を更新。
  • 株高や、2年債入札の不調を嫌気して債券は下落。長期金利は再び2.46%台まで上昇。
  • 金は反落。原油価格はOPE減産の進捗度合いを好感し続伸。今月6日以来の高値となる53ドル台に乗せる。
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12月中古住宅販売件数 → −2.8%
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ドル/円 112.90 〜 113.89
ユーロ/ドル 1.0720 〜 1.0775
ユーロ/円 121.67 〜 122.22
NYダウ +112.86 → 19,912.71ドル
GOLD −4.80 → 1,210.80ドル
WTI +0.43 → 53.18ドル
米10年国債 +0.064 → 2.462%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第4四半期消費者物価指数
  • 日 12月貿易収支
  • 独 独1月IFO景況指数
  • 米 11月FHFA住宅価格指数
  • 米 企業決算 → ボーイング、AT&T、eベイ

ドル円は112円台半ばでは粘り腰を見せ反発。NY市場ではダウが大幅な上昇を見せ、長期金利も再び2.46%台まで続伸したことでドル高が進む。ドル円は一時113円89銭近辺まで買われ、この日の高値圏で取引を終えています。投資家がトランプリスクを意識し始めたことでやや流れが逆流し始めた感はありますが、為替市場は『熱しやすく、冷めやすい』典型的なマーケットです。連日、「トランプ」という文字を見ない日はありませんが、いずれは、材料視されない日も来るのでしょう。大統領そのものがリスク要因になるなど、筆者は記憶にありません。

そのトランプ大統領は就任以来精力的に「トランプ流」施策を進めていますが、昨日は米大手自動車「ビッグスリー」のトップと会談し、雇用増を求めたようです。トヨタ自動車も、米インディアナ工場の増設と数百人の雇用を増やすと発表しています。トランプ大統領が一言為替に触れただけで2円も円高になるリスクはありますが、一方で米国内への投資と雇用は着々と増加しているのも事実です。これによって、良好な米景気が一段と上振れすると見ていますが、ここはトランプリスクとは裏腹です。足元の動きは、トランプ氏のドル高けん制と良好な米経済との「綱引き」といったところです。

連日1円以上の値幅を伴って上下するドル円ですが、今年に入ってからの方向性はなかなか見えてきません。118円台がやや遠くなりながらも、まだ「トランプラリー」が終わったとは言い切れません。一方でドルの上値の重さも残っており、昨年11月から12月までの、あのドルの上昇力もありません。NYダウ2万ドル乗せもまだ視野に入っており、株価の一段の上昇が長期金利を押し上げれば、ドル円も115円〜117円辺りまでのドル高も十分考えられます。米長期金利の2.6%台乗せが、そのための一つの条件と見ています。

本日は円高も止まり、NYでは株価が大きく反発したことから、日経平均株価も200円〜300円程度の上昇が見込めると思います。ドル円も114円台をテストするか可能性がありそうです。予想レンジは113円30銭〜114円30銭程度と見ますが、114円を越えたところに、一目均衡表の雲の上限と、120日線や200日線(全て1時間足)があることから、ここをクリアできるかどうかがポイントになりそうです。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
12/14 FOMC声明文 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/14 イエレン・FRB議長 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/20 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 --------
1/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 --------
1/16 トランプ・次期米大統領 (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 --------
1/17 トランプ・次期米大統領 ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円113円台から112円台に。
1/17 ダドリー・NY連銀総裁 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 --------
1/18 イエレン・FRB議長 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇
1/19 ムニューチン・次期財務長官 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 ドルが乱高下
1/23 トランプ・米大統領 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 ドル円113円台から112円台に。
1/23 ムニューチン・次期財務長官 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 ドルが売られる。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和