今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年1月27日(金) 「ドル円株高を好感し114円台後半に」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 東京時間に113円05銭まで売られたドル円は、株価の上昇に引っ張られ113円台半ばへ。NYではその流れが続き114円86銭まで上昇。株価が続伸したことや企業業績への期待がドルを押し上げた。
  • ユーロドルはドル高の流れから売られ、1.06台半ばへ。
  • 株式市場は高値近辺でもみ合い。ダウは続伸し2万100ドル台に。S&P500は小幅に下落。
  • 債券相場はほぼ変わらず。前日比下落して始まったが、7年債入札が好調だったことから下げを埋める。
  • ドル高が進み金は続落。原油は反発し53ドル台に。
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12月新築住宅販売件数 → 53.6万件
新規失業保険申請件数 → 25.9万件
12月景気先行指標総合指数 → 0.5%
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ドル/円 114.08 〜 114.86
ユーロ/ドル 1.0658 〜 1.0713
ユーロ/円 121.99 〜 122.50
NYダウ +32.40 → 20,100.91ドル
GOLD −8.00 → 1,189.80ドル
WTI +1.03 → 53.78ドル
米10年国債 −0.007 → 2.504%

本日の注目イベント

  • 豪 豪第4四半期生産者物価指数
  • 日 12月消費者物価指数
  • 欧 ユーロ圏12月マネーサプライ
  • 米 10−12月GDP(速報値)
  • 米 12月耐久財受注
  • 米 1月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)

前日2万ドルの大台を達成したNYダウは、昨日も小幅ながら続伸し、引け値では2万100ドル台で取引を終えています。力強い上昇に、昨年11月のトランプ氏が大統領選で勝利した直後のラリーを彷彿させます。

大統領就任直後からまさかと思った、メキシコとの国境に壁を作る大統領令に署名するなど、ネガティブな政策ではあるが、その実行力が評価され、公約の「大規模なインフラ投資や法人税減税も粛々と実行に移すだろう」との連想につながっているようです。実際、トランプ大統領は石油パイプラインの建設を促がす大統領令にも署名を終えています。

いずれの政策も企業業績にはプラスに働き、株価の押し上げ要因になって来ます。ただ株式市場は通常情報を先に織り込む傾向があるため、このまま上昇が続くかどうかは不明です。ドル円も「トランプラリーは終わった」という声をよそに、114円86銭までドル高が進み、112円台半ば〜115円のレンジは継続していると思われます。

株式と債券市場に再びトランプ効果が現れてきましたが、為替市場ではまだ不透明感が払拭できていません。米金利高がドルをサポートするものの、いつトランプ大統領が「為替水準」や「保護貿易」に切り込んでくるのか分からないというのがその一因です。明らかなことは、現在のトランプ氏の政策にドル高は受け入れられないということです。輸出を増やし、輸入を減らすという基本的な考え方にドル高は合致しないということですが、それでも足元の110〜120円のレンジなら問題がないのか、このあたりも今後見えてくると思われます。

今夜は米国で10−12月期のGDP速報値が発表されます。市場予想は前回よりも低めの2.2%と見ていますが、これが上振れると利上げ観測の高まりにつながり、ドル円も115円をテストする可能性があります。115円前半には「4時間足」の「120日線」があり、本日はこの辺りが上値のメドになるのではないかと予想しています。レンジは113円70銭〜115円20銭程度と見ています。


NYダウがついに2万ドルの大台を達成しました。今月初めには大台まであと35セントのところまで迫りましたが、そこから失速し、切り返しての達成です。ダウが節目の大台を次々にクリアする度に、日本株との勢いの違いに唖然とします。ご存知のように、日経平均株価のピークは1989年12月のバブル期に記録した38,915円です。その時のNYダウの水準を想像できるでしょうか?。ダウは2,753ドルでした。単純には比較できないかもしれませんが、日経平均株価はまだ約半分で、ダウは約7.2倍になっています。こうなると、日本の株式市場に大きな欠陥があるとしか思えませんが、門外漢には分かりません。米国民が資産として株式を長期保有し、日本では「貯蓄から投資へ」と笛吹けど踊らない理由がわかるような気がします。良い週末を・・・・・。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
12/1 メスター・クリーブランド連銀総裁 「追加利上げは賢明な措置「労働市場は現在、基本的には完全雇用の状態にある」講演で。 --------
12/5 ダドリー・NY連銀総裁 「通貨の強さは概して、私が特に懸念するような状況ではない」CNBCとのインタビューで。 --------
12/8 ドラギ・ECB総裁 「見通しが悪化、もしくは金融環境がインフレ回復の進展と相容れないものになった場合、プログラムの期間延長や規模拡大を実施する方針だ」「ECBの量的緩和はある意味オープンエンド、状況次第だ」。QU縮小決めた後の記者会見で。 ユーロ上昇後急落1.0873→1.06前後まで売られる。
12/14 FOMC声明文 「なお緩和的な金融政策は労働市場がやや一層の力強さを増すことと、インフレ率2%への回帰を支えていく」 ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/14 イエレン・FRB議長 「利上げは経済の前進に対する信頼の反映であり、市場金利への影響は小さいものにとどまるだろう」「われわれが後手に回っているとは判断していない」FOMC後の記者会見で ドル円115円 → 117円40銭近辺に上昇
12/20 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「トランプ次期政権下でどのような政策が実施されるか、不確実性は強いものの、見通しのリスクを巡る私の見解はややシフトしたというのが主な結論だ」NYタイムズ紙とのインタビューで。 --------
1/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 --------
1/16 トランプ・次期米大統領 (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 --------
1/17 トランプ・次期米大統領 ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円113円台から112円台に。
1/17 ダドリー・NY連銀総裁 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 --------
1/18 イエレン・FRB議長 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇
1/19 ムニューチン・次期財務長官 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 ドルが乱高下
1/23 トランプ・米大統領 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 ドル円113円台から112円台に。
1/23 ムニューチン・次期財務長官 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 ドルが売られる。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和