2017年2月2日(木) 「FOMC声明文でドル下落」
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 東京市場で堅調だったドル円は、ADP雇用者数が大幅に増加していたことで113円95銭まで上昇。今朝方のFOMC声明文では思ったほどタカ派的ではなかったことから112円台後半まで反落。
- ユーロドルも欧州市場では1.06台前半まで売られたが、その後1.08台まで上昇するなど荒っぽい動きに。
- 株式市場は反発。アップルが好決算を発表したことでナスダックは上昇。ダウも前日比26ドル高。
- 債券市場は下落。朝方は下げたが、FOMC声明文がハト派的だったことで下げ幅を縮小。長期金利は2.47%台に上昇。
- 金は反落。原油価格は1ドルを超える上昇をみせ、53ドル台を回復。
1月ADP雇用者数 → 24.6万人
1月ISM製造業景況指数 → 56.0
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| ドル/円 | 112.84 〜 113.95 |
|---|---|
| ユーロ/ドル | 1.0730〜 1.0793 |
| ユーロ/円 | 121.73 〜 122.46 |
| NYダウ | +26.85 → 19,890.94ドル |
| GOLD | −3.10 → 1,208.30ドル |
| WTI | +1.07 → 53.88ドル |
| 米10年国債 | +0.022 → 2.475% |
本日の注目イベント
- 豪 豪12月貿易収支
- 豪 豪12月住宅建設許可
- 日 1月マネタリーベース
- 欧 ユーロ圏12月生産者物価指数
- 欧 ECB経済報告
- 英 BOE金融政策発表
- 英 BOE議事録
- 英 BOE、四半期物価報告
- 英 カーニー・BOE総裁記者会見
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 企業決算 → アマゾン、ビザ
昨日の東京市場では、ドル円は粘り腰をみせ堅調でした。朝方こそ、株価が大きくマイナスで始まったことから112円60銭台までドル売りが進みましたが、その後は下げ渋り113円を挟んでのもみ合いでした。引けにかけて日経平均株価が100円を超える上昇を見せると、113円30銭近辺までドル高に振れ、NYでのドル買いに期待を持たせました。
そのNYでは、1月のADP雇用者数が市場予想を大きく上回る24.6万人と、7カ月ぶりの大幅な伸びをみせたことで114円手前までドルが上昇しています。ただ、今朝方のFOMC声明文では利上げに関してはまったく触れていなかったことで「ハト派的」と受け止められ、112円台後半まで反落しています。前日のNYでは112円08銭まで売られたドル円でしたが、昨日はそこから2円近く持ち上げられ、さらに高値からは1円以上も落とされる、荒っぽい展開でした。トランプリスクでドルが売られ、ファンダメンタルズでドルが買われる展開がまだしばらく続きそうです。
FOMCでは予想通り政策金利は据え置かれ、個人や企業の信頼感が改善していることに触れていました。昨年12月に1年ぶりの利上げを行ったばかりであることから、今回は「無風」だと予想されていましたが、利上げに関しては言及がなかったことで、市場はやや「ハト派的」と捉えたようです。発表直後からドルが売られ、株が買われ、債券も買われています。
声明文では「消費者と企業のセンチメントを示す指標は最近改善された」とし、労働市場についても「やや一層力強さを増した」との内容になっています。また、今年初めてのFOMC会合にあたり、今回から輪番制の地区連銀総裁のメンバーが変わっています。新しく、フィラデルフィア、ダラス、それにミネアポリス連銀の各総裁が投票権を持つことになります。引き続きシカゴ連銀総裁は投票権を持っているため、常に投票権を有するNY連銀総裁も含め、この5人の地区連銀総裁と、イエレン議長など執行部の5人が投票権を持つことになり、利上げを決定する際に一票を投じることになります。
連日値幅を伴って乱高下しているドル円ですが、今週は、週末に雇用統計があり、米国防長官も来日して稲田防衛大臣と会談することになっています。また来週には日米首脳会談があり、重要イベントは目白押しです。そうでなくとも、トランプ大統領の「鶴の一声」で、相場がどちらにも大きく振れる状況です。ポジションを作って、その後にストップを置いても、このところの値幅では執行されてしまう可能性が非常に高くなっています。ポジションは膨らまさずに、回転を早くするしかありません。本日の予想レンジは112円70銭〜114円程度を見ています。

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What's going on?
「What's going on ?」とは・・・会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
|---|---|---|---|
| 1/9 | ローゼングレン・ボストン連銀総裁 | 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 | -------- |
| 1/16 | トランプ・次期米大統領 | (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 | -------- |
| 1/17 | トランプ・次期米大統領 | ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/17 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 | -------- |
| 1/18 | イエレン・FRB議長 | 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 | ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇 |
| 1/19 | ムニューチン・次期財務長官 | 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 | ドルが乱高下 |
| 1/23 | トランプ・米大統領 | 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 | ドル円113円台から112円台に。 |
| 1/23 | ムニューチン・次期財務長官 | 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 | ドルが売られる。 |
| 1/30 | ノボトニー・ECB理事 | 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で | -------- |
| 1/31 | トランプ・米大統領 | 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 | ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。 |
| 2/1 | 浅川・財務官 | 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 | -------- |



