今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2017年2月8日(水) 「ユーロは続落しポンドは上昇」

ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は111円台では底堅さを見せ反発。NYでは112円57銭までドル高が進んだが、米金利の低下に伴い、112円台前半まで押し戻される。
  • ユーロドルは続落。ドルが買い戻されたことや、政治的リスクやギリシャの財政問題などが意識され、1週間ぶりに1.06台半ばまで売られる。
  • 株式市場は反発。ダウは37ドル上昇し、その他主要2指数も揃って上昇。
  • 債券相場は続伸。3年債入札の需要が強く、利回り曲線はフラット化。10年債利回りは約3週間ぶりに2.4%を割り込む。
  • 金は4日続伸。原油は続落し52ドル台に。
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 12月貿易収支 → 443.0億ドルの赤字
 12月消費者信用残高 → 1410.6億ドル
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ドル/円 111.82 〜 112.58
ユーロ/ドル 1.0663〜 1.0706
ユーロ/円 119.64 〜 120.12
NYダウ +37.87 → 20,090.29ドル
GOLD +4.0 → 1,236.11ドル
WTI −0.84 → 52.17ドル
米10年国債 −0.015 → 2.393%

本日の注目イベント

  • 日 1月景気ウオッチャー調査
  • 日 12月国際収支
  • 日 日銀金融政策決定会合における主な意見(1月30、31日分)
  • 中 中国10−12経常易収支
  • 加 カナダ1月住宅着工件数

ドル円はさすがに111円台半ばでは下げ止まり反発しています。昨日の東京市場では朝方に111円60銭近辺まで売られましたが、株価がマイナス圏で推移したものの、底堅さを見せたことで、112円台への反発につながって来ました。依然として焦点は週末の日米首脳会談ですが、トランプ政権側がどのようなかけひきを行ってくるのか不透明で、この部分がドル円の上値を抑えている状況です。

会談の議題の一つと見られるのが、日米の貿易不均衡です。米国から見た、貿易赤字額では中国、ドイツについで日本が第三位です。昨日発表された米国の12月の貿易赤字額は443億ドルで、3カ月ぶりに縮小しましたが、2016年通年では2012年以来最大となっています。米国は景気が良くなるほど、赤字額が増える傾向があります。GDPの70%以上を個人消費が占める「消費大国」です。貿易赤字が拡大しているということは、米景気が拡大していることの裏返しと言うこともできそうです。

トランプ大統領はこの貿易赤字の原因が為替レートにあると主張しています。為替レートが影響していないとは言いませんが、根本的には米国人が必要とする品質のいい物が日本にあるからだということです。この部分については、会談に置いても主張すべきところははっきりと主張すべきです。先ずは先制攻撃をかけ、相手に威圧感を与え、1000円のものを300円なら買おうと主張し、徐々に値段をあげ「それなら500円で買ってあげる」というのが、トランプ流の交渉術です。ドラギECB総裁は欧州議会での証言で、ユーロが著しく安く押さえられていることが貿易不均衡につながっているとの米高官発言に対し、「ドイツの貿易黒字は生産性向上の結果だ」として、「為替操作はしていない」と、毅然とした態度を見せています。

本日はひとまず為替もやや円安方向に戻り米国株も上昇したことで、突発的な材料がない限り下値のリスクは低いでしょう。欧州時間に入ったら、ユーロドルが再び売られ、1.05を目指すのかどうかに注目しています。予想レンジは111円60銭〜112円90銭程度にしたいと思います。

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What's going on?

What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。為替はさまざま事が原因で動きます。その動いた要因を確認する意味で「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時発言者内容市場への影響
1/9 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「米財政政策に関する不透明感を踏まえれば、次の利上げはやや時期尚早だ」講演で。 --------
1/16 トランプ・次期米大統領 (EU離脱は)素晴らしいものになる。英国民は自身の独自性を求めた。難民受け入れを押しつけられなければ、EU離脱はなかっただろう」ツイッターで。 --------
1/17 トランプ・次期米大統領 ドルは既に「強すぎる」WSJ紙とのインタビューで。 ドル円113円台から112円台に。
1/17 ダドリー・NY連銀総裁 「景気拡大が向く数年にわたって続くと楽観している」講演で。 --------
1/18 イエレン・FRB議長 「私と同僚の大半が、先月、2019年末にかけて年数回の利上げを予想していた。」講演で。 ドル円113円台半ばから114円台半ばへ上昇
1/19 ムニューチン・次期財務長官 「長期的には強いドルが重要だ」「ドルは非常に、非常に強い」「(中国を為替操作国への認定を勧告するかとの質問に対して)私はそうするだろう」公聴会で。 ドルが乱高下
1/23 トランプ・米大統領 「雇用を米国外に移す企業には極めて大規模な国境税を課す」 ドル円113円台から112円台に。
1/23 ムニューチン・次期財務長官 「過度に強いドルは短期的にマイナスの影響を与える可能性がある」上院議員からの質問に書簡で答える。 ドルが売られる。
1/30 ノボトニー・ECB理事 「ECBが次回3月の会合で量的緩和のテーパリングを協議することは決してない」講演で --------
1/31 トランプ・米大統領 日本や中国が「意図的に市場で為替操作をして、米国は損害を受けている」 ドル円113円台半ばから112円08銭まで急落。
2/1 浅川・財務官 「為替市場はマーケットで動いている。操作しているわけではない」トランプ大統領の円安誘導発言に対して。 --------
2/3 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「3回の利上げは基本シナリオとして妥当な推測、妥当な見方だ。だが正直なところ、米経済がこの基本シナリオより勢いを増す可能性は大いにあると考えられる」ブルームバーグとのインタビューで。 --------
2/6 ドラギ・ECB総裁 「インフレ率が目標に向かって確実かつ持続的に収束していくためにはECBの金融政策による支援が依然として必要だ」欧州議会で。 ユーロ円121円台から119円台後半へ下落。
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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和